Gショック:新興国で人気に火 ピーク時超える出荷に

毎日新聞 2013年05月31日 21時15分(最終更新 05月31日 23時07分)

Gショックの出荷数量の推移
Gショックの出荷数量の推移

 ◇発売30周年 カシオ「海外でさらに知名度アップを」

 カシオ計算機の腕時計「Gショック」が今年で発売30周年を迎えた。1990年代に国内で大ブームとなったが、97年度をピークに人気は下降。しかし、2000年代後半から中国など新興国を中心に人気に火がつき販売は回復している。さらに国内でも根強いファンに支えられ、13年度の出荷数は650万個を見込み、ピーク時の600万個を上回る見通しだ。

 Gショックの登場は83年4月。12年度末までの累計出荷数は6500万個に上る。「『落としたら壊れる貴金属品』だった腕時計の常識を覆したい」(カシオ)と全面を樹脂で覆う一方、耐久性を高めた独自の内部構造が特徴だ。当時は日米で発売し、米国で人気が出たことが雑誌などで紹介され、日本でも遅れて人気を集めた。

 94年には女性向けの小ぶりな「Baby−G」も投入し女性にも支持が広がり、限定モデル発売日には開店前から長蛇の列ができるなど爆発的な人気となった。しかし、「まさに一時のブーム。反動は大きかった」(同社)。97年度の600万個をピークに出荷数は98年度に500万個、99年度は400万個と減少。携帯電話普及のあおりで若者の腕時計離れも追い打ちとなって02年度は200万個まで減った。

 苦境を乗り切ろうとカシオは08年から、中国やシンガポールなどのアジアに加え、南米、ロシアなどの新興国に狙いを定めて販売促進イベントを展開。これが奏功し12年度には550万個まで回復した。

 同社は基本コンセプトであるタフさを追求する原点に回帰。耐衝撃性に加えて耐遠心重力性を追加した「スカイコックピット」シリーズを開発するなど、5万円以上の高価格帯も市場に投入し、かつてのブームを知る30代後半〜40代の男性ファンの心を再びつかむことに成功した。カシオは「日本では若者などに新たなファンを増やすのが課題。海外ではさらに知名度アップを図りたい」と語る。【横山三加子】

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