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JAXAが“静かな”超音速機5月30日 20時27分
JAXA=宇宙航空研究開発機構は、音速を超えても静かに飛べる航空機の開発を進めていますが、この夏、スウェーデンで行う大規模な試験のための機体を30日、報道関係者に公開しました。
航空機が超音速で飛行すると「ソニックブーム」と呼ばれる衝撃波により、大きな騒音が発生しますが、JAXAはこの騒音を抑えて飛ぶことができる新たな超音速機の開発を進めています。
この夏には北欧のスウェーデンで大規模な試験が行われますが、そこで使用される重さおよそ1トン、全長が8メートルほどある機体が30日、宇都宮市にあるメーカーの工場で報道関係者に公開されました。
公開された機体は、超音速になったときの衝撃波を小さくするため、先端部分を平たくし、下側に少し丸みをつけているほか、主翼はたわんだ形になっています。
試験では、この機体を大型の気球で上空に運んで、高度30キロから落下させ、超音速になった際の衝撃波の大きさを計測します。
JAXAはこれまでこうした超音速機の開発に160億円程度の予算をかけていて、2020年までに技術の確立を図りたいとしていますが、具体的な実用化のめどは立っていないということです。
JAXAの吉田憲司プロジェクトマネージャは、「世界初の技術も使われているので、開発を通じて、産業界の人材の育成にも貢献したい」と話しています。
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