トップページ国際ニュース一覧「殺人ロボット」開発凍結要請
ニュース詳細

「殺人ロボット」開発凍結要請
5月31日 15時55分

人間の指示なしで敵を自動的に攻撃するいわゆる「殺人ロボット」の開発が進められていることについて、国連の専門家は、人命保護の観点から問題があるだけでなく、戦争を起きやすくするものだと強い懸念を示し、各国に開発の凍結を求める報告書を提出しました。

「殺人ロボット」について調査を行っている国連のヘインズ特別報告者は、30日、スイスのジュネーブで開かれた国連人権理事会に出席し、報告書を提出しました。
この中で、ヘインズ特別報告者は、人間ではなく機械が人の生死を決定することは、人命保護の観点から大きな問題があるだけでなく、人間の意思決定から離れて攻撃が行われることで、戦争が起きやすくなるおそれがあると強い懸念を示しました。
そのうえで、ヘインズ特別報告者は「人間の熟慮を経ずに行われる戦争は、機械仕掛けの大量殺りくに等しい」と述べ、各国は「殺人ロボット」の研究開発や使用などを国際的な基準が設けられるまで凍結すべきだと提言しました。
現在、アメリカ軍が対テロ作戦で使用している無人機は、兵士による遠隔操作で攻撃を判断しているものの、多くの民間人が巻き添えになっているとして批判が高まっています。
こうしたなか、攻撃の判断すら無人化した「殺人ロボット」の開発は、アメリカやイギリスなどで行われていますが、今後、その是非を巡って国際的な議論が高まりそうです。

[関連ニュース]
k10014983941000.html

[関連ニュース]

  自動検索

このページの先頭へ