≪本日の一言≫さあ、仕事を始めるぞ!→うっ・・・腰痛が・・・

さて、みなさんいかがお過ごしでしょうか。僕は毎日平凡にいきておりますよ。ええ、本当に。お昼ごはんは新発売のやきそばUFOのわさびマヨネーズでした。こういうものは止めよう止めようと思っているんですがすごく日清の新製品に弱いので気が付いたら買ってしまっています。今日は缶チューハイを飲んでいるのでもうすごく何も考えてないというか適当に書いてしまっていますので明日の朝とか数日して後悔して日記を消す恐れもありますのでご了承ください。まあ、消えてたらご了承もなにもないんですけどね。ああ、やっぱ少し酔ってるな。

さて平凡な毎日を過ごしている僕としてはまあ普通に楽しかったりムカついたりいろいろあるんですが喜怒哀楽はまんべんなくぼくの感情が揺さぶられるわけではなく気が付いたら「ああ・・かなしみは味わってないなぁ・・」と思ったりするわけです。

みなさん泣いてます?泣いてないですよね。怒ることや笑うことに比べるとやっぱり高度な人間らしい感情なんでしょうか、なかなか発生しにくい感情だと思います。気が付いたら一年泣いてないなんて人がいてもそう不思議じゃないですよね。

ですからたまには泣いてみようと思って何かするとすれば僕の場合手っ取り早いのは漫画や映画なんですよね。といっても『世界の果てで愛を叫ぶ』とか『猟奇的な彼女』みたいな泣かせる話では泣かないわけなんですよやっぱり。「ああ・・・この監督ここで泣かせたいのか」とか「主人公がこんなにかわいそうな目に合うのは脚本家がこんなシナリオを考えたからだ」とか「そうか実話をもとにした話なのか、病気や人の死をビジネスにしてしまう人間って怖いわ」というように現代人は非常にひねくれていてなかなか泣き映画でなくのは素直でリア充のOLさんぐらいなんじゃないかと思います。

ぼくが百発百中で泣くのはもう『スパイダーマン2』なんですけどこれはもうパブロフの犬のように簡単に条件反射のようになくので今やピーター・パーカーが映画冒頭でピザ配ってるときにはもう泣いてるぐらいなけちゃうわけですよ、はい。え?スパイダーマンも脚本家が考えたシナリオじゃないかって?そこはまあ完成度の差なんでしょうね。

あれ?スパイダーマンで泣くって日記、過去書いたことがある気がするな?面倒だから確かめないけどまあ、いいよね。セルフカバーです。

いますごく取り留めもないことをほろ酔いで書いてます。僕は実は結構タイプが速いので適当な文章なら延々書けるんですよね。暇つぶしにぼくのブログに来ている人は「わーい、今日は駄文がいっぱいだー」と喜んでおられることでしょう。貴重な人生の時間を使って脊髄反射で書いている文章を読む気分はどないだ?ええんか?ええのんか?

ああ、そうそう。泣くって話でしたよね。ジェットコースターは男性の方が苦手らしいんです。それは男が叫ぶという行為を素直にとりにくいためジェットコースターがストレスになるのだそうだ。女性みたいにキャーキャー言えればジェットコースターもスリルがある乗り物として楽しめるようになるらしいんです。

男はめったなことでは泣かない。確かに我慢しているのかもしれない。男が泣くというのはかっこいいものじゃないと少なくとも男は思っているはずです。だから人目をはばからずに自分の家のテレビの前でスパイダーマンを見て泣くという行為が僕は密かに気持ちいいのかもしれない。今日やきそばUFOのわさびマヨネーズの塊を口に入れてむせながら少し涙ぐんだんですけどあれもきっと気持ちよかったんだろうなぁ、その時は日清を少しばかり恨んだりもしたけど今となってはいい思い出です。あ、ちなみに結構イケますよわさびマヨネーズ味。

さてここからはたまにする昔話をひとつしましょう。喜怒哀楽が全部入ってるやつを思い出しました。

その昔、僕が漫画家になるより以前の話、僕はある会社の勤め人だったんですが、まあとある理由で退社してしばらくプーをしてたときほぼ同時期に会社を辞めた先輩から電話がありました。

『久しぶり、良かったら飯でもどうかな?おごるから』

とりたてて仲が良かったわけじゃない先輩でしたが、仕事をしていなくて特にやることも無かった僕は二つ返事で近所のチェーン店のレストランへ。きっと会社の悪口でさぞ盛り上がるんだろうなあと思いながらバイクで家を出ました。

すると先輩ともうひとり見たことも無い貧相な男がひとり先輩の横に座っているではありませんか。

嫌な予感がする・・・これは宗教かマルチか何かの勧誘か何かなのではないかと瞬間的に悟りました。勤め先の悪口で盛り上がる食事会を期待していた僕は少しばかりがっかりしてしまいました。すぐさま回れ右して帰ってもよかったんですが、こういう勧誘をうけた経験がないので少しばかり興味もわいてきました。

岡本「どうも・・・」
先輩「久しぶり元気してた?」
岡本「ええお陰さまで。えっと・・・こちらの方は?」
先輩「ええっと・・・」
貧相な男「いやあ岡本君!今日は僕たち素晴らしい出会いになったね!

出会った瞬間素晴らしい出会いというのはなんなのだろうか。怪しさ爆発だ。宗教やマルチがそんなに素晴らしいだろうか。男は目の前に並んだカタログを開きながらそう言った。どうもマルチのほうらしい。

貧相な男はらんらんと目を輝かせながらぼくにカタログの商品の説明をしている。なんでもトルマリンがマイナスイオンを発生させ、身体にいいんだそうだ。カタログには様々なマイナスイオン発生グッズが載っている。

貧相な男「このカタログに載っている●●さんというお医者さんも太鼓判を押してくれている。これは本当にいい商品なんだよ、なあ<先輩>君!」

先輩「・・・はい」

トルマリンはたたいたりすると静電気が発生する性質があるというのは本当だ。ただマイナスイオンが発生するという話は聞いたことがない。

岡本「さっきから仰ってるマイナスイオンっていうのはなんですか?さっきからまるでマイナスイオンなる物質がさも商品から発生するかのように言っているけど陰イオンと同じものと考えていいんですか?空気がマイナスにイオン化したものってことですか?」

これは見るからに頭の悪そうなふたりに嫌味を言っているわけではなく本当に分からなかったのだ。ぼくは化学は得意ではないので僕が言ってることも的外れでマイナスイオンを理解できていないだけなのかもしれない。しかし貧相な男の答えはこうだった。

貧相な男「いやそれはちょっとわからないけど、<先輩>君は身体にいいから使ってるんだ。なあ?そうだろう?」

先輩「はい・・・・心も落ち着くっていうか・・・」

もはや消え入りそうな声でつぶやく先輩。明らかにマルチの勧誘の罪悪感にさいなまれている。普段温和な僕も少しばかり腹が立った。罪悪感は僕を呼ぶ前に発揮するべきである。ぼくはすごくイライラしているので少なくとも僕の周りにはマイナスイオンは発生していない。

ぼくは店員を呼ぶボタンを押した。そして店員の女の子におもむろにメニューを見ながら

岡本「チーズ入りハンバーグセット10人前」

店員「えっ!?」
先輩「えっ!?」
貧相な男「えっ!?」

岡本「すいませんお腹がすいてて・・・おごってくれるんですよね確か?」

レストランの時間が止まった。きっと断られてダメもとでぼくを勧誘しているような相手にはこういう支出がかさむような作戦がそれなりに有効だと思ったゆえのやぶれかぶれの行動だった。彼らもチーズ入りハンバーグセットが10人前来る前にマルチ商品の押し売りを諦めるかどうかを判断するべきだろう。たのむ早く諦めてくれ・・・

しかし先輩と貧相な男は判断を誤った。本当に全部食えるの!?と逆切れしはじめたのだ。ぼくは驚いた。食べられるわけがないだろう。しかしぼくは10人前ぐらい朝飯前などとうそぶきながらこの3者面談の落としどころを新たに見つけないとまずいと思い始めていた。食べ物は粗末にしてはいけない。

すると額に怒りマークを付けたようなガラの悪そうな、わかりやすくいうとヤクザ丸出しの男が隣のテーブルから立ち上がりこっちのテーブルに移ってきた。

ヤクザ風の男「君な、商品買ってくれるんだろうね?

なんということだろう。さっきまで無関係の客のように座っていた人が突然乗り込んできたら普通なら突っ込んでいいぐらいおかしな事なはずだが、彼の怒気がそれを許さない空気をかもしだしている。ヤクザ風の男はきっとふたりのお目付け役だったのだろう。しかしチーズ入りハンバーグセット10人前という異常事態にスクランブル発進してきたらしい。貧相な男と先輩のビビり方がはんぱじゃなかったのでさぞ怖い人なのだろう。まず彼にマイナスイオンを勧めるべきである。

僕は悲しくなった。確かに会社にいる時も尊敬していなかったし今現在も株は急下降しているが先月まで同僚だった人間に健康にいい毛布(マイナスイオンが発生)を売りつけようとする先輩に。

そうこうしているうちにテーブルにはチーズ入りハンバーグセット10人前が運ばれてきたがテーブルにはどうがんばっても8セットぐらいしか乗らず、セットのひとつは先輩に持たせておいた。ヤクザ風の男は肝臓が悪いのかどす黒い顔を真っ赤にして僕を睨み付けている。

やくざ風の男「君、払うんだろうなこれ?」

岡本「財布持ってきてないです()おごってくれるって話だったんで」

やくざ風の男は先輩を睨み付けている。ターゲットをもうちょっと選んで呼べや!というメッセージなのは無言でも僕にまで伝わってきた。

僕はハンバーグセットをテーブルに置き、立ち去ろうとした店員を呼びとめた。

岡本「すいません。追加でミックスフライ定食を追加で10人前お願いします」

店員「えっ!?」
先輩「えっ!?」
貧相な男「えっ!?」
ヤクザ風な男「えっ!?」

岡本「すいませんよく考えたらぼくチーズ苦手なんですよね」

僕は一般常識とマナーをわきまえている相手には礼儀を持って接する。しかし相手が礼儀をしらない相手の場合はそれ以上に非常識に対応することにしている・・・わけではないがこちらばかり礼儀を持ってやることもないと思っている。ちなみにチーズは好きだ。嘘をついてしまったがもう時効だ。そこからは店内を巻き込んで大混乱。店長が出てきてミックスフライ定食は今9人前しかない、と言い、本当に払ってくれるか念をおしてきた。ぼくは必ず先輩が払うといい、9人前しかないならそれならさらに追加でヒレカツ定食20人前を頼もうとするぼくをさすがにヤクザ風の男が止めた。

やくざ風の男「わかった・・・もういい。お前帰れ・・・

嫌だ、何か食べるまでは帰らないと言いかけたがあまりおちょくり過ぎると後が怖いので店を出ることにした。

店を出ると先輩が飛び出してきて僕に謝った。ぼくは気にすることないですよ、それじゃあとバイクにまたがった。あとでいろんな人にこの話できるなと思うと笑みが浮かぶのを抑えきれなかった。

しかしぼくは帰るふりをしながらも帰ってはいなかった。先輩と貧相な男とやくざ風の男がチーズ入りハンバーグ定食10人前をどうするのかがどうしても見たくて窓の外からこっそり見ていたのだ。先輩と貧相な男はヤクザ風の男にしばらくお説教されているようだったが、やがて3人でチーズ入りハンバーグ定食を食べ始めたので僕が盛大に爆笑しているとやくざ風の男に気付かれて怒って店から飛び出してきたので笑いすぎてお腹がいたい腹を押さえながらバイクで走り去りました。怖かったなー。怒るんだもん。