球数制限のリミッターが、ついに緩和された。藤浪が勝利のハイタッチをグラウンドで迎えることが現実味を帯びてきた。「前回に関しては(復帰して)最初だから少なめに抑えたけど、これからは100球を超えることもある」と中西投手コーチが示唆した。
藤浪が白星を重ねていた4月には、中西投手コーチは「4、5月は(完投は)ない」と語っていたが、その期限がきれる6月に突入する。今後の完投について問われ、同コーチは「まだないな」と言いつつも「球数次第では、ある。こちらの考えている球数で終わればな」と付け加えた。100球前後で突入した九回には、完投すらありうるのだ。
しかし、このステップアップまでは決して順調に来たわけではない。5月9日に背中から腰に張りを感じ、11日に登録抹消されるアクシデント。同コーチは「藤浪は思いっきり地面に手が着くぐらいまで体を折るから背中に(張りが)来る」と分析していた。前回26日の1軍復帰登板は日本ハム戦(甲子園)は、実戦を離れたことも加味して7回6安打1失点。87球で降板させている。故障から1カ月もたっていない中での、1度の“試運転”を終えただけでの、100球超えゴーサインなのだ。