蹴球探訪
金持ちクラブが勝てない Jの特殊性(3月1日)
トップ > 中日スポーツ > サッカー > 紙面から一覧 > 記事
【サッカー】<目撃者>オプションとは言い切れない「3−4−3」2013年5月31日 紙面から ◇キリン・チャレンジカップ ブルガリア2−0日本ブルガリアは強かった。特に前半45分間、相手は迷いなく走り、球際で憶せず体を張り、頼もしく見えた。皮肉を込めていうなれば、日本は敗北という事実にふさわしい、ちょっと残念な戦いっぷりだった。 有力なオプションとして、ザッケローニ監督は試合開始から「3−4−3」システムを試行した。今野、栗原、吉田の最終ラインは68メートルのピッチ幅をカバーしようと、左右へのスライドを繰り返し、危機をなんとか水際で防いだ。失点こそしたが「意思統一ができていて悪くなかった」。長谷部は守備面に及第点を与えた。 だが、攻撃陣は空転。3トップの攻撃力、しかもサイドアタックが売りのシステムのはずなのに…。「右」に配置された乾は得意の左サイドに何度も流れてしまう。前半19分、ザック監督は怒りの形相で乾を「右」に戻させた。その後も少なくとも3度、乾に対して厳しく怒鳴っていた。監督の意図とピッチの意志が重ならず、攻撃に転じても戸惑い、考えながらのプレーではテンポもリズムも生まれない。 「前に人数が足りない。ゴール前の迫力のなさはやっていて感じた。実戦をこなせば良くなると思うが…」。長谷部の言葉も攻撃面に関しては歯切れが悪かった。 前半14、27、31、33、41分。左サイドで駒野、前田、今野、香川らが絡み、狙い通りの有効な好機をつくった。だが、過去4度のテストよりは良くても、自信を持って「オプション」と言い切れる完成度ではない。 大一番を前にした失速、敗北劇。「3−4−3」からにじみ出た膿(うみ)が、豪州戦への気付け薬になればいいが…。 (松岡祐司) PR情報
おすすめサイトads by adingo
|
|