自発的に売春した女性は性売買被害者…国会立法調査処=韓国
サーチナ 5月30日(木)11時4分配信
韓国の国会立法調査処保健福祉女性チームは29日、生計のために自発的に売春をする女性は「性売買被害者」であり処罰してはならないと、国会報告書を通じて指摘した。複数の韓国メディアが報じた。
報告書は、ソウル北部地裁が2012年12月、自発的に売春をした女性を処罰する現行の性売買処罰法は違憲かどうかの審判を憲法裁判所に申請したことに関連し、発表された。
同チームのチョ・チュウン立法調査官は、「性売買は『性的自己決定権』として扱うよりも、社会・経済的な弱者の最後の選択だという側面から扱わなければならない」とし、「よって売春者の権利は社会的弱者の保護というレベルで論議する必要がある」と主張した。売春婦の人権蹂躙(じゅうりん)という観点から判断すべきで、売春行為を合法化しようとするものではないという。
チョ調査官は、性売買処罰法第2条第1項第4号の「性売買被害者」の規定に「自発的売春者」を加え、第20条(罰則)第1項第1号に明示された処罰対象行為から「性を売る行為」を削除するための方案を検討すべきだと指摘した。
韓国で売春婦の処罰をめぐる議論は、売春は道徳的な過ちだと見なし違法とする「保守主義的な観点」、強制的な売春ではない個人間の自発的な取引による売春は容認する「自由主義的な観点」、売春婦に対する抑圧とする「女性主義的な観点」の3つがあるという。
「女性主義的な観点」の場合、「自発的な売春は社会経済的な境遇によって強要され選択した」となる。報告書は「女性主義的な観点」に立ったものという。(編集担当:新川悠)
最終更新:5月30日(木)12時36分
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