LED信号機
★理科おじさんの部屋で、LEDの勉強をしました。詳しくは下のページをご覧下さい。
http://homepage3.nifty.com/kuebiko/science/91st/sci_91.htm
その時に、信号機の話も出てきました。我が家のそばでは、昔ながらの「電球式」の信号機と、「LED式」の信号機が見られます。電球式がどんどん減っていくので、写真を撮っておかなくちゃな、と思っていたところですので、ちょうどいいチャンスなので、ひとまわり散歩してきました。
これは電球式の赤信号。暗いですね。太陽光の直射を浴びると、どの色が点灯しているのかほとんど分からなくなるという怖い位置に立てられています。
冬の朝の出勤時には、この信号を通るのが怖くて、別の道に通勤路を変えたりしたものです。
歩行者用の電球式信号です。これはまあ、いつでも分かります。LED式の歩行者信号では、地と図の色が反転しているようなのですが、写真に撮れるチャンスが今のところありません。
これは、LED信号機です。真っ暗ですね。別に故障しているわけではないのです。赤信号のときにデジカメのシャッターを押したら、こんなものが写りました。仕方がないので、続けてシャッターを切ったところ、次のような写真も撮れました。
発光ダイオードは、ダイオードですから順方向と逆方向がありまして、普通にダイオードを使うときは整流して直流に変え、順方向に電圧をかけて光らせます。ところが、交通信号機では、交流をそのまま使っているらしいのですね。
ですから、上の写真は電圧が逆方向のとき、下の写真は順方向のときなのです。
肉眼ではこの点滅が見えません。ところが、デジカメのファインダーを通してLED信号機を見て下さい。点滅が見えるはずです。デジカメはおそらく短い時間間隔で画像をリフレッシュしていつシャッターが押されてもよいように準備状態にあるのでしょう。その周期と、LED信号機の点滅の周期とが重なって、目に見えるような点滅になっているのだと思います。
この点滅は、デジカメの動画に撮影できるのだろうか?とトライしてみた結果が次の動画です。ご覧下さい。
いかがでしょうか。意外な感じがしませんか?ご自分のデジカメなどでお試し下さい。
★ところで、私の個人的な新聞記事データベースを検索してみたところ、次のような記事がヒットしました。参考までにご紹介します。
LED信号機:ドライブレコーダーに同調 新鋭機器に盲点
交通事故の瞬間を映像で記録する「ドライブレコーダー(ドラレコ)」で発光ダイオード(LED)式信号機を撮影すると、信号の光が写らない場合のあることが、日本自動車研究所(茨城県つくば市)の調査で分かった。LEDは目に見えない速さで点滅しており、ドラレコの撮影間隔と点滅間隔が同調すると、「滅」ばかり連続して写るためだ。導入が進む新技術に意外な盲点があった形で、同研究所は「事故原因の究明などに支障が出る」と訴えている。
ドラレコは、フロントガラスに付けたカメラで前方を撮影し、急ブレーキなどの衝撃があると前後15~30秒間の映像を記録する。国土交通省によると、全国のタクシー約27万台の1割以上が搭載済みだ。タクシー業界を対象にした同省の調査では、事故原因でもめるケースが減り、事故処理費用も減ったという。
同研究所がドラレコの映像数万件を分析した結果、LED信号機が消灯しているように写った映像が相次いで見つかった。信号機は電流のプラスとマイナスが入れ替わる交流で光るが、入れ替わりに合わせて点滅するLEDとカメラの撮影間隔が同調したと分かった。
従来の電球式の光は高速点滅せず、こうした問題はなかった。
ドラレコの撮影間隔は一般用ビデオと同じ毎秒約30コマ(29・97コマ)のことが多い。西日本の交流の周波数はほぼ2倍の60ヘルツで、特に同調しやすい。50ヘルツの東日本でも、カメラの撮影間隔と周波数の組み合わせによって、数秒間の消灯状態が起き得るという。
LED信号機は電球式より見やすく、省エネ効果も高い。警察庁によると、05年度末で全国の信号機の約7%(約13万灯)がLEDになった。
問題の解決には、LEDの電源を直流化するか、ドラレコの撮影間隔を変える必要がある。
しかし、ドラレコ導入を呼び掛けてきた国交省は「汎用カメラが使えず、ドラレコの価格が上がる」として、撮影間隔の変更をメーカーに要請することには及び腰だ。信号機を所管する警察庁も「ドラレコのために信号機があるわけではない。電源の変更は考えていない」と言う。
これに対し、同研究所安全研究部の久保登研究員は「ドラレコ、LED信号機の普及が進んでからでは手遅れになる」と、行政の対応を求めている。【山田大輔】
毎日新聞 2006年8月20日 3時00分
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