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できごと
【関西の議論】暴発か計算か「慰安婦・風俗発言」の収拾不可能…ツイッターで国内・米・韓へ“反撃”する橋下氏の“視界不良”
背景には高まる批判があった。橋下氏の性犯罪抑止に向けた理屈は受け入れられず、「女性蔑視」などと怒りの炎が国境を越え、世界へと延焼していた。
発端は“問わず語り”
騒動は13日午前、市役所で始まった。記者団に対して平日のほぼ毎朝行われている登庁時の囲み取材中、橋下氏は自らの手で引き金をひいた。
安倍晋三首相が「侵略の定義は国によって異なる」という趣旨の発言をしたことに対する見解を求められ、「敗戦の結果として侵略だということは受け止めなくてはいけない」と答えた。だが、「事実として言うべきことは言っていかなければならない」とも強調し、問われることもないまま「慰安婦問題だってね」と語り始めた。
「日本国軍だけでなく、世界各国の軍にそういう制度があったのは厳然たる事実」。その口調は熱を帯びていった。
「銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中を命をかけて走っていく。精神的に高ぶる兵士をどこかで休息させてあげようと思ったら、慰安婦制度が必要だということは誰にだって分かる」
『戦時中の性奴隷は必要だったと大阪市長』。AP通信はこの見出しで世界に発言を伝え、韓国などの反発を招いた。国内でも批判や疑問の声が広がり、橋下氏は自らの主張を説明する中で米軍に対して風俗業活用を促したことを明かしたが、むしろ逆風を強めただけだった。
「安倍内閣、自民党の立場とは全く違う発言だ。(慰安婦の)筆舌に尽くしがたい、つらい思いに心から同情している」。安倍首相は参院予算委員会で、こう強調した。自民党の石破茂幹事長は「四方八方に配慮して発言しないと国益を損なう」と苦言を呈した。
政権交代の失敗に伴う逆風にさらされている民主党では細野豪志幹事長が現憲法にきわめて否定的な維新の綱領も指摘し、「維新は極右政党というのが実態ではないか」とまで述べた。
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