第1四半期米GDP改定値、2.4%増に若干下方修正
[ワシントン 30日 ロイター] - 米商務省が30日発表した第1・四半期の米国内総生産(GDP)改定値は、季節調整後の前期比年率で2.4%増と速報値の2.5%増からわずかに下方修正された。政府による自動歳出削減の影響が出始めていることを示唆している。
アナリスト予想は2.5%増だった。
第1・四半期の経済成長は前四半期の0.4%からは大幅に加速したものの、労働市場を改善させるには依然として勢いは足りないとの見方が大勢だ。コモンファンド(米コネティカット州)の市場ストラテジスト、マイケル・シュトラウス氏は、「政府歳出は大幅に減少している」と述べた。
市場では、今回のGDP改定値で米経済が弱含んでいる兆候が示されたと受け止められ、株式指数先物が下落、米国債利回りは若干低下するなどの動きが出た。
第1・四半期の成長の頭を抑えた主な要因は、政府による歳出削減と非農業部門の在庫拡充ペースの鈍化。
このところ米連邦準備理事会(FRB)当局者から、資産買い入れの規模を年内に縮小させることを示唆する発言が相次いでいるが、今回の統計は米経済が依然として大幅な金融刺激策が必要な状態であることを示す新たな材料となった可能性もある。
第1・四半期の政府調達は4.9%減と速報値の4.1%減から減少幅が拡大した。州・地方政府と連邦政府の両方で一段と減少したが、下方修正は州・地方政府の影響がより大きかった。
政府調達は昨年第4・四半期も7.0%減少している。エコノミストによると、政府機関は自動歳出削減が今年1月に発動されることを見込んで第4・四半期に歳出を控えた可能性がある。
政府の自動歳出削減は実際には3月から行われたが、発動されてからもFRBの緩和策に支援され、成長は底堅さを維持している。だが、エコノミストの間では年央には歳出削減の影響が出始め、成長が鈍化するとの見方が大勢となっている。
第1・四半期は在庫が速報値の503億ドル増から383億ドル増に修正された。
個人消費支出は3.4%増と速報値の3.2%増から上方修正され、政府調達と在庫の影響を一部相殺した。ただ、消費支出の上方修正は大半がガソリン価格高によるもので、今後の見通しには不透明感がある。
輸入は1.9%の伸びにとどまり速報値の5.4%から鈍化した。輸出の伸びも鈍化したが、貿易赤字が縮小したことからGDP全体への押し下げが緩和された。
在庫要因を除いた最終需要は1.8%増と速報値の1.5%増から上方修正され、アナリスト予想の1.6%増を上回った。
*内容を追加しました。
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