橋下氏:市長の辞任を否定 「風俗業発言は不適切」
毎日新聞 2013年05月16日 22時01分(最終更新 05月16日 22時24分)
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は16日、旧日本軍による従軍慰安婦を巡る一連の発言への批判が高まっていることについて、「みんなから降ろされない限り、自分からは降りない」と話し、市長や共同代表の辞任を否定した。また、在日米軍に風俗業の活用を進言したことを「不適切」と認める一方で、発言の撤回や謝罪は否定した。
橋下氏は市役所で記者団に「僕の言葉が不適切で、女性の人権を蹂躙(じゅうりん)しているんじゃないかという批判は真摯(しんし)に受け止める」と話した。しかし、発言の撤回や謝罪の意思を問われると、「『不適切』で十分」と否定。自らの進退についても「有権者が判断する話」と答えるにとどめた。
一方、市政や府政への影響も懸念が広がる。橋下氏は来月、市長として米サンフランシスコなどを視察するが、担当者は「訪問に影響が出ないように努力したい」と話す。
橋下氏は16日、大阪都構想の制度設計をする法定協議会に出席したが、疲れた様子で居眠りする場面も多く、ある市議は「専念できないなら、市長を辞めるか都構想の旗を降ろすべきだ」と批判。府議も「心ここにあらずなのか」と話した。【山下貴史、津久井達】