米GDP改定値:第1四半期2.4%増-在庫などが下方修正
5月30日(ブルームバーグ):1-3月(第1四半期)の米実質国内総生産(GDP)改定値は速報値から下方修正された。在庫投資や政府支出の下方修正が影響した。一方で個人消費は2010年10-12月(第4四半期)以降で最大の伸びとなった。
米商務省が30日発表した第1四半期の実質GDP(季節調整済み、年率)改定値は前期比2.4%増。速報値は2.5%増だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は2.5%増。
TDセキュリティーズUSAのエコノミスト、ミラン・マルレイン氏(ニューヨーク在勤)は「経済の見通しは引き続き明るい」とし、「個人消費を中心に依然かなり力強い成長が見られる。ソフトパッチ(一時的な軟化局面)を乗り越え、下期には成長が加速するだろう」と続けた。
米経済の約7割を占める個人消費 は3.4%増と、速報値の3.2%増から上方修正された。GDP寄与度は2.4ポイント。
最終需要は1.8%増で、速報値の1.5%増から上方修正された。
国防費、貯蓄率が下方修正政府支出は、イラクとアフガニスタンでの軍事活動が縮小する中で速報値から下方修正された。強制歳出削減の影響で政府支出は今後限定される見通しだ。
国防費 は12.1%減。速報値は11.5%減だった。
貯蓄率は2.3%と、速報値の2.6%から下方修正された。昨年10-12月(第4四半期)は5.3%。国民が貯蓄を取り崩し、消費を増やしていることが示された。
インフレ調整後の可処分所得は8.4%減と、速報値の5.3%減から下方修正。昨年第4四半期は8.9%のプラスだった。
改定値で初めて発表される企業利益は前期比1.9%減。前年同期比では6.1%増となった。
機器・ソフトウエアへの投資は4.6%増と、速報値の3%増から上方修正された。
在庫投資は速報値から下方修正された。GDPへの寄与度は0.63ポイント。速報では1.03ポイントだった。
住宅投資は12.1%増。速報値では12.6%増だった。
金融当局がインフレ指標として注目する個人消費支出(PCE)価格指数は1%上昇。速報値は0.9%上昇だった。
原題:Economy in U.S. Grew at 2.4% Rate, Less Than FirstEstimated (2)(抜粋)
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更新日時: 2013/05/31 00:03 JST