一回二死満塁で三ゴロに倒れた新井良(撮影・中川春佳)【拡大】
(セ・パ交流戦、阪神0-2楽天、2回戦、楽天2勝、29日、甲子園)球場中から感じる大きな期待が、プレッシャーへと変わってしまったのか。いつもは軽々と跳ね返す緊張感が、力みへとつながった。新井良が2度、満塁の場面で凡退。今季7度目の完封負けに直結した。
「あれがすべてだろ。あそこがすべて…」
試合後、反省の言葉ばかりが口をついた。背番号32が指す「あれ」の1つ目は一回だった。楽天先発・戸村がこの回3四球を出し、迎えた二死満塁の好機。1本出れば、ビッグイニングにつながる。だが新井良は、2ストライクからの3球目、外角123キロのスライダーを引っかけ、力ない三ゴロに打ち取られた。
次は五回一死。またも満塁の場面で打席が回ってきた。しかし、145キロの真っすぐにバットを出すと、打球は遊撃手・松井の正面へ。遊ゴロ併殺に終わり、1点も奪えなかった。八回の第4打席では右中間へ二塁打を放ったが、得点には結びつかず。悔しさだけが残る試合となった。