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【グラニュース】


ピクシー体制6年目の曲がり角<3> 本多と牟田の働きで後半戦にプラスアルファを

2013年5月30日 紙面から

25日のC大阪戦の後半、倒れながらボールをキープする名古屋・牟田=キンチョウスタジアムで

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 歯車は開幕の磐田戦(3月2日、1−1で引き分け)から狂っていた。後半21分、ストイコビッチ監督はセンターバックの牟田を下げ、代わりにサイドバックの阿部を投入。最終ラインを3バックから4バックに変えたのだ。

 3バックはキャンプから1カ月以上かけて一貫して取り組んだ新戦術。「豊富なセンターバックを有効に起用できる」と指揮官も自信をもっていたはずが、わずか66分で放棄した。直後に同点ゴールを食らったことも痛かったが、このシステム変更がチームに与えた動揺は大きかった。

 主力選手からは「迷走ですね。監督は焦っているんじゃないか」「あのキャンプは何だったのか」という不満の声も漏れ聞こえた。

 当時は闘莉王が故障しており、ピクシーは「闘莉王がいないのなら、元のスタイルに戻すのが正統だ」と説明したが、「元のスタイル」の4バックは開幕前の練習で一切手付かずのまま。守備が混乱しないわけがない。開幕2戦目の浦和には一方的に攻められて完敗。スタートでつまずいた。

 頼みの闘莉王も例年のような超人的なパフォーマンスを発揮できていない。4月6日の柏戦では工藤にドリブルであっさり抜かれゴールを献上した。持ち味の攻撃でもJリーグでは無得点。逆にオーバーラップしたスキをつかれて失点するケースが目立つ。

 主将のGK楢崎は「闘莉王は責任感が強い。自分で何とかしようとする。周りが助けてやらないと」と語る。闘莉王の負担を周囲がカバーしきれていないと指摘した。

 不安定さが際立つDFラインで、救世主的な働きを見せたのは新人の本多だ。3月16日の甲府戦でプロ初出場のチャンスをつかみ、後半ロスタイムに決勝ゴール。一時は左サイドバックに定着した。

 「プロでやれるという手応えがある」と本多。中断前のC大阪戦で開幕戦以来の出場機会を得た同じくルーキーの牟田とともに、後半戦でプラスアルファの力をもたらすか。 (木村尚公)

 

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