苦戦を伝えられてきた野球・ソフトボールはこの日の理事会で、キューバのカストロ前議長の息子、国際野球連盟(IBAF)のアントニオ・カストロ副会長らがプレゼンテーションに登壇。五輪競技復帰へ最後のアピールを行った。不利とされた投票前の観測を覆してレスリングに次いで2番目に通過。“逆転クリーンヒット”で最終選考に残った。
レスリングの正式競技除外で、混戦の度合いが増した「1枠」をめぐる20年の実施競技争い。08年の北京五輪を最後に、ともに実施競技から外れた野球とソフトボールは今年に入り、なりふり構わぬ施策を打ち出し、IOC委員へのアピールを強めてきた。
男子は野球、女子はソフトボールの「1競技」としての復帰を目指し、「世界野球ソフトボール連盟」(WBSC)を今年4月に設立。同一球場の使用と日程短期化のプランを共同でまとめ、野球は本来の9回制を五輪限定で「7回制」とする大胆な試合時間短縮案まで打ち出していた。