何かの拍子にふと過去を振り返ると、
「あのときこう言っていたら」
「こんなことをしなければ」
という後悔の念がある一方で、素朴に
「それでも、一番いい道を歩いてきたんだ」
というストーリーを信じることができる、という気づきがありました。
たとえば
「もし、市役所かなんかで働いてたら、どうなってた?」
と想像をしてみる。
「残業150時間とかねえよなあ‥」とか
「土日は休みだったんだろうなあ‥」とか、やっぱり思います。
でも仮に市役所か何かで働いてたとしたら、きっとこう思うでしょう。
「一戸建て住宅の営業かなんかやってたら、きっと活躍してただろうなあ」とか
「東京のど真ん中で、自分の腕を試してみたいなあ」とかね。
私たちは実際に歩いてきた道と、決断によって歩くはずだった道とを比較することが難しいため
「あの時、こうしていたら」という後悔の念からなかなか抜け出すことができません。
その悔しさや反省が強いほど、いつまでも、いつまでも。
恵まれていることは、さも当然のように捉え、足りないことばかりに悩み続けながら、苦しみ続けながら。
だけど別の道を歩いている「もう一人の自分」が、今の自分に言うとすればやっぱり
「歩いてきた、その道が一番いい道だったんだよ」
と、笑顔で言うでしょう。
「その道が一番、正しかったんだよ」
「間違っていなかったんだよ」
とも言うでしょう。
それはおそらく、今これを読んでくれている、あなたにも言えること。
どうか「もう一人の自分」に、耳を傾けてみてください。
きっと、笑顔ですよ。