太平洋セメント大分工場の岸壁に接岸した石炭灰を積んだ貨物船=27日午前、津久見市
津久見市の太平洋セメント大分工場が、福島第1原発から60キロ離れた常磐火力勿来(なこそ)発電所(福島県いわき市)で発生した石炭灰の受け入れを再開することとなり、石炭灰を積んだ貨物船が27日朝、工場の岸壁に接岸した。
船倉には千トンの石炭灰が積まれている。地元住民ら9人が立ち会い、県職員が工場敷地内と船上2カ所の放射線量を測定。石炭灰を採取し、県衛生環境研究センターで放射能濃度を調べている。本日中に結果が出る予定で、安全性が確認され次第、工場は石炭灰の荷上げを開始するという。
石炭灰はセメントの材料。勿来発電所は東日本大震災で津波被害を受けたため、搬入が中断されていた。大分県は4月、発電所を現地調査。「安全性は確保されている」と判断し、大分への搬出を認めた。
工場は本年度中に、同発電所から2万トンを搬入する計画。「地元の理解を得ながら受け入れ作業を進めたい」としている。
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