面会拒否の金さん皮肉「あんな妄言を吐く人が…」

　橋下徹大阪市長（４３）との面会をやめた韓国人元従軍慰安婦の金福童（キム・ボクトン）さん（８７）と吉元玉（キル・ウォンオク）さん（８４）が２５日、大阪市内で支援団体主催の集会に出席した。金さんは「あんな妄言を吐く人がどうして市長をしているのか不思議でならない」と橋下市長を批判。「政治家の服を脱いで、家庭の中で仕事をすればいい」と辞任を求めた。

　１４歳で中国・広東省の慰安所に連行されたという金さんは「祖国に戻っても、数十人の軍人を相手にしたことを誰に言えるだろうか。自分の胸にしまいこみ、苦労の中で暮らしてきた」と自らの体験を証言。面会を中止したことについては言及しなかったが、「ハシモトはちょっと頭がね…」と辛らつな言葉で皮肉った。

　２人は１８日までに来日した。２４日に橋下市長と面会する予定だったが、市長が従軍慰安婦をめぐる発言を撤回しなかったため、「面会が政治利用される」などとして直前にキャンセルしていた。

　会場の外では右派系グループが「従軍慰安婦＝ウソ」と書かれたカードを持って演説。交差点を挟んで在日韓国人らが「差別やめろ」と反論するなど混乱した。