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狂言師の茂山千作さん死去
5月23日 8時1分

狂言師の茂山千作さん死去

狂言界の最長老として活躍してきた人間国宝で文化勲章受章者の京都・大蔵流狂言師の茂山千作さんが23日、肺がんのため京都市の自宅で亡くなりました。
93歳でした。

茂山千作さんは、大正8年、京都市上京区の京都・大蔵流狂言の茂山家の長男として生まれ、5歳で初舞台を踏みました。
親しみやすい芸風で人気を集め、平成6年には四世・茂山千作を襲名、古典の継承だけにとどまらず、「ムツゴロウ」や「クローン人間ナマシマ」、「王様と恐竜」などの新作狂言の上演や、埋もれた狂言の復活上演にも力を注いだほか、演劇や映画、テレビにも多数出演してきました。
また、中学・高校などの学校を巡回して、若い世代への狂言の普及に努めたほか、海外の公演にも数多く参加してきました。
こうした功績が評価され、平成元年に人間国宝に認定され、平成19年には文化勲章を受章しました。
茂山さんは狂言界の最長老として90歳を過ぎてからも舞台に立ち続けていましたが、数年前から肺がんを患い、23日未明、京都市の自宅で亡くなったということです。

野村萬さん「狂言界の最高峰にいらした方」

茂山千作さんが亡くなったことについて、同じ狂言師で人間国宝の野村萬さんは「流儀は違いますが、狂言界の最高峰にいらした方で、尊敬する大先輩を失い、まことに残念でなりません。茂山さんは芸を極めることと多くの人に広めることの両方を実現した、けうな役者でした。謹んでお悔やみ申し上げます」と話していました。

野村万作さん「大きな存在失った」

同じ狂言師で人間国宝の野村万作さんは「茂山さんは稽古場で見せる研究熱心な姿と周囲を明るくする社交的な人柄が魅力で、観客を楽しませる名人でした。狂言界の大きな存在を失い大変残念です」と話しています。

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