韓国の原発2基停止、試験成績書の偽造で

運転停止の原発は10基に

 韓国で運転中や建設中などの原発計6基で性能確認試験の成績書が偽造された部品が使われていることが分かり、運転中の2基が停止することになった。韓国政府は、夏場の電力需要がピークに達する8月に供給が約200万キロワット不足すると見込んでいる。

 今回の事態で、韓国の原発23基のうち、整備などですでに停止中の原発を含め10基の運転が停止することになる。需要ピーク期の8月には原発7基が停止した状態となり、大停電発生の恐れが強まっている。

 原子力安全委員会は28日「建設中の新古里原発3、4号機の部品に関する成績書が偽造されたという情報提供を受けて調査したところ、新古里原発1、2号機と新月城原発1、2号機でも書類が偽造された制御ケーブルが設置されたことを確認した」と発表した。新古里1-4号機と新月城1-2号機の計6基で試験成績書の偽造が確認されたというわけだ。制御ケーブルは原発事故の発生時に冷却水供給システムを作動させる信号を送る安全装置。

 原子力安全委はすぐに運転中の新古里2号機と新月城1号機を停止し、ケーブルを交換することを決めた。点検停止中の新古里1号機は整備期間を延長する。朴槿恵(パク・クンヘ)大統領は同日の国務会議(閣議に相当)で、原因を確実に究明するよう指示した。

李永完(イ・ヨンワン)記者
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