日本代表の大黒柱のMF遠藤保仁(33=G大阪)が“FK緊急会議”の開催を提唱した。ブラジルW杯出場のかかるアジア最終予選オーストラリア戦(6月4日、埼玉)では、日本代表にとってFKは大きな武器になるが、“悪魔の左足”を持つMF本田圭佑(26=CSKAモスクワ)の出場は微妙な情勢。そこで立ち上がったのが遠藤だ。FKを蹴る可能性のある選手を集め、FKキッカーを選定する意向を明かした。
決戦に向けイレブンが不安視するのはFKキッカーだ。不動のキッカー本田は2010年南アフリカW杯1次リーグ最終戦デンマーク戦で強烈なFKゴールを決めて以降、代表でFKゴールを決めていない。昨年から選手間では、アルベルト・ザッケローニ監督(60)を交えてFKキッカーの再考が検討された。
本田が不在だった親善試合カナダ戦とW杯アジア予選ヨルダン戦(ともに3月)は、遠藤がFKを蹴った。オーストラリア戦では本田が復帰するが、FKの不振が続く上に左足首などの負傷明け。ベンチスタートの可能性もあり、イレブンの不安は高まっている。
そこで、代表合宿2日目(27日)からチームに合流した、もう一人のキッカーである遠藤を直撃すると「FK?(ザッケローニ)監督とは、まだ話してないです。まだ誰が(FKを蹴る)っていうのも決まってないです」と告白。キッカー問題は結論が出ず、宙に浮いたままだという。
ただ、そこはチームの大黒柱だ。「圭佑を含め、試合に出てるメンバーや各チームでFKキッカーを務めている選手で話し合ってやりたい。(FKの)位置だったり、そういうのでも(キッカーは)変わってくるので、その時に決めたい」
日本代表メンバーでFKキッカーを任される遠藤と本田に加え、所属クラブでFK役を担うMF中村憲剛(32=川崎)、FW清武弘嗣(23=ニュルンベルク)、FW乾貴士(24=フランクフルト)らを集めて緊急会議を開催。オーストラリア戦本番のFKキッカーを選定するという。
本田が帰国する6月3日以降になるとみられるが、現時点では他のイレブンとの連係を合わせる時間のない本田はFKキッカーから“除外”されることが確実な情勢。「ザッケローニ監督は(FKに関しては)誰が蹴れとは言っていない」(代表スタッフ)と、指揮官も選手たちの自主性を尊重する方針だ。
話し合いのテーマは、あくまで日本代表の勝利のため「何をすればいいのか」ということ。本田が出場できるかという問題とともに、FKキッカーの行方も注目だ。

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