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経済 2013.01.18

「よい円安」期待のうちにやるべきこと

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 昔読んだ書籍のタイトルに「よい円安 悪い円安」というのがあった。

 アベノミクスを要約すると、次のようなものだろう。
 政府が新たに国債を発行し、大規模なインフラ投資を行うと同時に、日銀が市場から大量の国債を購入する。日銀が供給したおカネは公共投資の代金として地方経済を潤す。これがうまく機能すれば、景気はよくなり、「良い円安」が進行することになるだろう。

 そう考えると、いま進行している円安は「よい円安」期待なのかもしれない。少なくとも見捨てられた円安ではない。
 あるべき水準に向かっている円安だと見ている。
 株式市場もそのように見ているのだろう。
  1月18日の日経平均株価の終値は、前日比303円66銭高の1万0913円30銭。終値としては2010年4月30日以来、2年9カ月ぶりの高値水準となった、という。
 1月の和民の売上げも決して悪くはない。12月に比べて着実に客足は戻っている。
 「よい円安・株高」を好感してのことだろう。

 ただ、財政破綻の懸念が強まると、ハイパーインフレ、国債の暴落が起こってしまう。そうなると、まさに「悪い円安」だ。

 そうならないために、アベノミクスによって実体経済が上向くというメッセージを国民や市場に送るべき。金融政策、財政政策で時間を稼いでいるうちに、規制緩和やTPP参加といったカードを切った方がいいと思う。

 国民は、たぶん、それを期待して自民党に票を投じたのではないか。安倍さんのリーダーシップが問われる局面がやってきた。

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