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山元・賠償訴訟「津波予見できず」 自動車学校社長陳述書
東日本大震災の津波で常磐山元自動車学校(宮城県山元町)の教習生25人と事務職員の女性=当時(27)=が死亡したのは学校側の安全配慮義務違反などのためだとして、遺族が損害賠償を求めた訴訟の口頭弁論が28日、仙台地裁であり、学校の社長が「津波は予見できなかった」との陳述書を提出した。 教習生遺族側によると、社長は陳述書で「津波に対する訓練はしていないし、訓練するように言われてもいない」と主張。「震災当日にいろんな人に電話したがつながらず、道路に出て初めてここにも津波が来たと分かった」などと記した。 遺族側は社長の証人尋問の早期実施を求める上申書を提出したが、地裁は「まだ争点整理が尽くされていない」として否定的な見方を示した。 教習生遺族側の訴えによると、学校側は地震発生後、教習生に敷地内で待機するよう指示。教習生が分乗した送迎車が津波にのまれるなどして25人が死亡した。 事務職員の女性の遺族側の訴えによると、校長らは地震発生後、女性らに避難を指示しなかった。女性は津波で行方不明になり、2011年7月に死亡認定された。
2013年05月29日水曜日
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