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「避難判断する力を」 宮城の被災小元校長講演 青森
 | 震災時の経験を交え、学校防災マニュアルについて話す麻生川さん |
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東日本大震災のような大規模災害発生時に、児童生徒の安全を確保する学校防災マニュアルについて学ぶ防災管理研修会(青森県教委主催)が27日、青森県総合教育センターであった。県内の小中高の校長ら管理職の教員計約270人が出席した。 講師は宮城県多賀城市教委学校教育課長の麻生川敦さん(56)。「3.11を振り返って−その時学校で起こったこと」と題して講演した。 麻生川さんは昨年3月まで、宮城県南三陸町の戸倉小の校長だった。震災当時、学校にいた児童91人を近くの高台に避難させた。想定を超える津波に、一次避難を省くといったマニュアルにはない避難を決断した。 麻生川さんは「自然災害に絶対の安全はない。マニュアルを訓練で検証するのは大事だが、想定外の事態ではマニュアルを捨て、自ら判断し行動する力も必要だ」と訴えた。 研修に参加した八戸市柏崎小の大浦和典教頭(52)は「管理職であるわれわれが冷静な判断をしなければいけないと痛感した」と語った。
2013年05月29日水曜日
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