大捜査線 (1980年(昭和55年)1月10日〜12月25日・全42話) (大捜査線シリーズ 追跡・31話以降) 企画:佐々木太郎、高橋久仁男、河村雄太郎 プロデューサー:山本剛正、矢島進 音楽:津島利章 選曲:山川繁 主題歌(1):「君は人のために死ねるか」 主題歌(2):「いま愛のために」 http://www.bs11.jp/drama/2073/ |
第32話 1980年10月16日 千枚通しの青春
脚本/宮下教雄 監督/手銭弘喜
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伊勢丹ストアで服を万引きする女性・野口ジュンコ。
そんな彼女の事を監視している女性・関イラ子の姿が有った。
店から出るとジュン子に声を掛ける関。関はジュン子の事情を
熟知しており、新婚6ヶ月なのに夫が仕事が帰宅が遅く、子供が
居ないのでストレスで万引きしたくなる気持ちもわかると告げ
る。そんな彼女に仕事の相談が有るとし、スリルの有る仕事だ
と語る。
渋谷のホテルOZで殺人事件が起きる。
殺されたのは女性・野口ジュン子で、ラブホテル内に設置して
有る健康器具に電気コードで首を吊った状態で発見される。
持ち物を調べるとクレジットカードが出てくる。
恋人に捨てられたことによる自殺なのか。
そんな見立てをしていると、他殺として疑うのが刑事としての
鉄則だと語る人物が居た。水野と南城は一体彼は誰なのか?と
問うが知らないという。
中林たちは野口家にいくと夫に話を聞く。
クレジットカードは妻のものだと確認すると、ジュン子が殺害
されたことを告げ遺体安置室まで同行して欲しいと頼む。
遺体を見るとジュン子で間違いないという夫は悲しむが、ポケ
ットから咄嗟にハンカチを取り出したつもりが赤いネクタイで
あることに気がつく。夫の動揺する姿に刑事たちも見ていた。
ナンシーの店"フラミンゴ"には、水野と南城、中林たちが
食事に来ていた。大分料理が様になってきたと刑事たちは彼女
の料理を誉める中で、先ほど現場で見かけた男が入ってくる。
彼は一課から異動してきた新田エイイチ刑事だと紹介される。
地検で働いている鬼の新田の息子だという。
またナンシーの店では姪っ子だというモコちゃんが遊びに来て
いて店を手伝う姿が有った。
そんな中、大滝から店に電話が鳴り、事件が起きているのに
いつまで食事をしているのかと怒鳴られる。加納も同様に激怒
する中、サンドイッチを二人分買ってきてくれと頼む。
都築から解剖の結果が出たとの報告が入る。
縊死ではなく、絞殺だったという。溢血点がないことや顔色から
もその違いが明らかで、絞殺には電気のコードとネクタイが
使用されているという。ネクタイの繊維が被害者の爪の中から
出て来たとのこと。自殺に見せかけた他殺であり、死因とは
直接的に関係は無いが、後頭部に何か突き刺したキズが有る
との事だった。
被害者の野口が住んでいるマンションで聞き込みをする。
そんな中同じ団地内で若い夫婦が同様に三名自殺を図っている
事が分かる。どの人物も人も羨む夫婦で妻が自殺したり未遂に
終わったもので、どの人物も万引きしていた可能性が高い人物
との事だった。この界隈ではスーパーで万引きする主婦が多かっ
たとの事だった。
またラブホテルに居たのは売春の為で、ホテルの支配人によると
被害者は別の男性と何度も入る姿を目にしていることから売春
していたのは明らかだろうとの事だった。背景に誰かいる
様な気がするという加納は、都築を囮捜査として潜入させ、
スーパーと協力して、万引きして犯人から声がかかるのを待つ。
すると案の定、一人の女性・関イラ子が声を掛けてくる。
あんたの欲求不満を私ならば解消できるという関。趣味と実益
を兼ねた仕事があるとして、それを世話するという。
関は都築に対して夫は何をしている人か尋ねると、大島建設で
働いていると告げる。
関は都築の前から一時離れると、建設会社に電話し、吉沢という
人物がいるかどうかの確認を取る。確かに存在している事が
分かると、都築を売春に誘うのだった。
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ラブホテルで自殺に見せかけた殺人事件が発生する。
被害者が売春していたであろうことは明らかだが、被害者の
住むアパートでは同様のケースで夫婦が別れたり自殺している
ケースが立て続けに起こっていることを知り、なんとか
容疑者をおびき出して黒幕を捕まえようとするが・・・
また一人新しい刑事が参戦した。
ただでさえ使い切れていないのでこれ以上キャラクターを
増やして良いのかという感じもする。
ドラマとしては、女性が嫉妬して幸せカップルの家庭を壊そう
としている流れが有り、戦争の傷跡が残る時代のちょっぴり
悲しいエピソードだった。
まだこの時代のドラマでも戦争体験者が登場するという辺りが
ちょっぴり驚きなのだが、色んな理由で結婚できない人は
今の時代にだって沢山居るのだろうし、もう少し兄弟が
その寂しさを埋めてあげれば良いのにねと思う所もあった。
売春斡旋をしているけど、その証拠は見つからず。
殺人自体は夫が逆上して売春している妻を殺害したのかと
思わせて、イラ子が行ったというもの。
戦争の時代に護身用に持たされたアイスピックが、今なお
所持しているという事で、戦争によって人生を狂わされて
しまった感じを印象づけているけど、わざわざ部屋にまで
確認しにいく辺り、目の前で泣き叫んでいる姿を見たいが
為に行動を起こしたりしたのかな。
都築がようやく存在感を見せた。
前回殆ど居るかどうかも分からない役割だったので、こういう
所で上手く利用できたのかなと。
加納明 …… 杉良太郎 (主任) 都築悠子 …… 本阿弥周子 (刑事) 水野誠太郎 …… 赤塚真人(刑事、16話から) 中林雅彦 …… 青木義朗(刑事12話から) 大滝修造 …… 山内明 (警視庁刑事部第四機動捜査隊・隊長) 南城タクヤ …… 大村波彦 (刑事、元神奈川県警) 新田エイイチ …… 光田昌弘 (刑事、父は検事) ナンシー …… ナンシー・チェニー (元モデル、喫茶店"フラミンゴ"経営) モコ …… 棟里佳 (ナンシーの姪) 予告ナレーター:中江真司 中島正二、村上豪、柳沢紀子 楠トシエ、堀内正美、泉じゅん、今野清志、夏カンナ 大矢兼臣、根本俊二、島田彰 評価:★★★★★☆☆☆☆☆ (5.0) |
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