ベンチ前で円陣を組む巨人ナイン=東京ドーム(撮影・中鉢久美子)【拡大】
(セ・パ交流戦、巨人0-5ソフトバンク、1回戦、ソフトバンク1勝、28日、東京ドーム)見せ場は皆無だった。巨人OBの長嶋茂雄終身名誉監督(77)、王貞治ソフトバンク球団会長(73)が見守った一戦で、屈辱の4安打零封負けだ。
「(2位の)阪神どうなった? (ペナントレースは)負けんじゃねーか、巨人は。おれはもう(今年で)87(歳)でね、先はないんだよ。巨人の先は永久でなきゃいかん。だけど、今日の試合はなんだ。なってねーよ。打てねーよ、全然」
怒りの声の主は観戦していた巨人・渡辺恒雄球団会長(86)=読売新聞グループ本社代表取締役会長・主筆。幸い阪神は逆転負けしたが、不完全燃焼に終わったG党の気持ちを代弁するかのように無抵抗の打線に厳しい言葉を並べた。
「選手を少し迷わせている。われわれも反省するところ。分かってないのに、分かっているようなふりをする指示のほうがよっぽど悪い」
原監督は反省の弁を繰り返した。対戦の少ない相手が多い交流戦。貧打の原因を一方的に選手とするのではなく、データを分析し、攻略法を伝授するベンチにも反省材料があると指摘した。将である原監督の自戒の念がチームを再生させるはずだ。(上野亮治)
(紙面から)