オバータ・ヒッコリー
Carya ovata




分 類

クルミ科 カリア属

原産地

北アメリカ東部

類 別

落葉性、高木性、広葉樹


特 長
性 質

 北アメリカ原産のクルミに似た樹木で、秋に実る直径6cm位の果実は生のまま食べることができます。オバータヒッコリーは、北米原産のナッツ類の中では特に価値があり、古くよりインディアンの重要な食糧でした。果実は貯蔵性に富み、風味が良いのですが、殻がやや堅く砕きにくい欠点があります。樹形は美しく、耐寒性にも非常に優れます。成長はやや遅いのですが、かなり大木となるので、公園樹や街路樹としての利用が考えられます。

 クルミに似た葉は大きく夏の濃い黄緑色と秋に鮮やかに色づく黄葉はとても印象に残ります。幹が太くなると樹皮が禿げ、けば立ったように見えるので、英名ではShagbark Hickoryと呼ばれます。材としても一級品で、堅く折れにくく、はずんで重い性質のために、桑や斧などの柄、ゴルフのウッド、ドラムのスティック、スキー板、釣り用ロッド、弓などに使われ、特にアメリカでは、薫製を作る時の薫製材(チップ)として伝統的に用いられます。

 
シロップも採ることができ、サトウカエデほどの甘さはないのですが、酷があります。ヒッコリーの仲間(カリア属)は世界で16種ありますが、俗にヒッコリーというとこの種を指すことが多いようです。ヒッコリーの仲間のほとんどが果実を食用とし、特にペカン(Carya illinoinensis )は、ナッツ収穫のために、大正時代に北米から輸入され、日本各地で栽培されましたが、オバータヒッコリーは、国内ではあまり植えられていないようです。
 クルミと同じく、根が粗いので適度な植え替えをしています。ただし、植え替えると成長が2〜3年は止まり、コスト高になるので頭の痛いところです。


殻はクルミのように堅く、幅・高さとも2cm、厚さ1cm程度(写真右下)

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