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【大リーグ】

ダルビッシュ、14奪三振も8勝目逃す 8回、新人に同点被弾

2013年5月29日 紙面から

◇ダイヤモンドバックス5−4レンジャーズ

 【フェニックス(米アリゾナ州)大城和美】ああっ一球“痛恨”−。レンジャーズのダルビッシュ有投手(26)は27日(日本時間28日)、今季初交流戦となる敵地でのダイヤモンドバックス戦に先発し、7イニング2/3をいずれも今季ワーストタイの7安打4失点。メジャー自己最多タイの14奪三振を記録する一方、4−2とリードして迎えた8回に同点弾を浴びるなど要所で踏ん張りきれず、今季8勝目はお預けとなった。チームはこの日のダブルヘッダーで連敗。今季初の3連敗となった。

 2点リードの8回1死一塁。2ボールからの3球目だった。「3ボールにするのが嫌だった」。ストライクをとりにいったほぼ真ん中の甘いカットボールを、グリゴリアスに右中間席にもって行かれた。試合を振り出しに戻され、自らも勝利投手の権利を失う手痛い被弾に、ダルビッシュは「選択はあれしかなかった。信じて投げている球。あの一球だけ(が失投)。まあ、うまく打たれたなという感じ。仕方ない。むこうもプロなので」と淡々と振り返る中にも悔しさをにじませた。

 前回登板から通常より1日間隔が多い中5日の効能か、「調子は良かった」という。その日の勝負球を探る立ち上がりこそ、1回にわずか4球で2失点するなど不安定さものぞかせたが、自己最多タイの14奪三振(K)を記録するなど2回以降は快調。味方打線の援護も受け、球数的にも8回を投げきりさえすれば“お役御免”で今季8勝目を手にするはずだった。だが、最後の詰めを欠いた。

 開幕からの先発11試合で105Kは、記録専門のエライアス社によれば、1988年に107Kを記録した右腕ロジャー・クレメンス(当時Rソックス)らに続くア・リーグ史上4人目の快挙となったが、「前にも言いましたが、野球で大事なのは三振の数ではなく、勝利。僕自身、(K数は)調子のバロメーターにはならない」。チームもサヨナラ負けで今季初の3連敗となったこともあり、記録絡みの質問には反応が薄かった。

 「どんな(にすごい)投球をしても勝たなければ駄目」。昨季チーム最多勝利で開幕左腕ハリソン、右腕オガンドら先発ローテ投手が故障者リスト(DL)入りなど、レ軍投手陣の台所は今、決して芳しいとはいえない状態。エースとしての自覚か、ダルビッシュは、結果が伴わなかったという事実を真摯(しんし)に受け止めた。

 

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