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【グラニュース】


ピクシー体制6年目の曲がり角<2> 逆襲のカギはタレントそろう中盤

2013年5月29日 紙面から

 ストイコビッチ監督が心中のイライラをのぞかせたシーンがあった。1−2で敗れた5月3日の川崎戦の試合後。報道陣から玉田を先発から外した理由を問われると、声を荒らげた。「先発メンバーを決めるのは私だ。説明する必要はない」

 伏線は前節の広島戦にあった。決定機でループシュートを外した玉田に、「愚かなプレー」と激怒。川崎戦のスタメン落ちは“懲罰人事”だった。信賞必罰がピクシーのポリシーとはいえ、玉田はトップ下で攻撃をつかさどる中心選手だ。

 玉田の代役にも問題があった。新外国人のヤキモフスキーだ。ピクシーは開幕スタメンに起用するなど重用しているが、本来サイドのプレーヤーで細かいパス交換は苦手。周囲の小川や藤本と連係できず、試合中に浮いてしまう場面が多い。

 ピクシーは「彼はJリーグに慣れる必要がある」と成長に期待しているが、今のグランパスにヤキモフスキーと心中する余裕はないはず。玉田とはかりにかけるような事態が再発すれば、反攻はおぼつかなくなる。

 守りでは昨季ブレークした守備的MF・田口がやや安定感に欠けている。3日の川崎戦でも中盤でボールを奪われ、カウンターを食らう場面がたびたびあった。

 田口は「今までは無難な横パスばかり。今年は裏を通すパスや、ドリブルで運ぶプレーにトライしている。自分で状況を打開したい」と語る。

 プレーヤーとして新境地を開拓しようという意欲があり、時としてそれが裏目に出る。一方でアシストはチーム最多4つを記録している。状況判断に磨きがかかれば、一皮むけたボランチへ進化する可能性はある。

 故障がちのダニルソンが今年は開幕から好調をキープし、小川も11得点した08年に近いパフォーマンスを見せている。タレントぞろいの中盤が機能することが、逆襲には不可欠だ。 (木村尚公)

 

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