日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は16日朝のフジテレビの番組で、旧日本軍の従軍慰安婦が必要だったとしたり、沖縄で米軍司令官に「風俗業の活用」を進言したりした自らの発言について「誤解で傷ついた方がいらっしゃるんであれば大変申し訳ない」と陳謝。一方で「世界が日本に対して思っていることに違うと主張しようと思えば、当初はこのような状況に絶対なる」と、持論を撤回しない考えも示した。
16日朝の橋下氏と記者団の主なやりとり橋下氏は大阪市役所で記者団に、旧日本軍慰安婦について「やってはいけないことをやってしまったというところからスタートしながら、強制連行の有無については性的奴隷にあたるかどうかという世界的な評価の問題だから、ここはしっかり確定していこう、と党の見解にしていきたい」と語り、「中国とも韓国ともしかるべき立場の人と議論したい」と述べた。
橋下氏は米軍への「風俗業の活用」進言について記者団に「言い方、順番、アメリカの文化、風俗文化、性に対する考え方、価値観について認識が甘かった」と述べ、テレビ番組でも「表現のつたなさがあった。国際的な感覚が乏しかった。僕が言った法律上認められる風俗がアメリカにとっては買春売春で絶対に認められない、ととられたことは反省すべきだ」とした。一方、「米兵の性的エネルギーのコントロールは(米軍に)議論してもらいたい。そういう方法として一つ(風俗が)ある。それを排除してどういう方法があるのか」と、発言は撤回しない姿勢を示した。
橋下氏は一連の発言について「党内でとりまとめた意見ではない。一政治家としての思い、国民としての思い、個人の意見だ」と述べ、みんなの党の渡辺喜美代表が、発言が党の見解であれば選挙協力を見直すとしている点に配慮した。維新幹事長の松井一郎大阪府知事も16日、記者団に「党として決めたものではない」と弁明した。
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朝日新聞官邸クラブ