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リクエスト

傘猫

2013年05月25日 17:38

アイドルパロです甘々になったかな？？楽しんで読んでいただけたら嬉しいです

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注意！！

黒バスの芸能人パロです！
キセキがアイドルやってます！（バスケしてません）

キャラ崩壊酷い…
赤司君が変態、赤司君が変態です！！！！！

誰旗君……
モブ女が出てきます
キセキのアイドルパロとか言ってるけど
赤司君と降旗君とモブしか出てこないよ！！

ちょっとした設定

赤司　征十郎　22歳
アイドルグループキセキのリーダーを務めている
赤司財閥の坊ちゃん
変態！ＨＥＮＴＡＩ！！！
光樹大好き！光樹は僕のＡｎｇｅｌ！！！！
光樹の夫←
光樹Ｆｏｏｏｏｏｏｏｏｏｏ！！

降旗　光樹　22歳
キセキメンバーＡｋａｓｈｉの付き人というか世話係
赤司家の使用人一家の長男
赤司の嫁←
最近赤司のセクハラが酷くて疲れる……

[newpage]

アイドルグループ

『キセキ』

６人からなるメンバーは、ほとんどのメンバーが180を超える身長でスタイル抜群。おまけに顔もいい。超イケメンだ。
因みに二人ほど180を超していないメンバーがいるがそこに触れてはいけない……

その中でも絶大な人気を誇るボーカルの『Ａｋａｓｈｉ』

他のメンバーと違い、年齢以外の素性は一切明かしておらず、容姿･才能においても群を抜く。
彼は基本無口だが、俺様だ。
いや、俺様というよりは魔王様か？

それでも、かえってその俺様具合が彼のカリスマに火をつけている。

｢謎のカリスマ王子、Ａｋａｓｈｉ…ねえ｣

俺は、『キセキ』について特集をしていたテレビを消した。
そろそろ11時、あいつが帰ってくる時間だな。

ガチャン

玄関の鍵を開ける音がし
俺はよいしょと、立ち上がって玄関に向かう
彼は、俺が玄関まで迎えに行かないと拗ねるから

｢おかえり、征十郎｣
｢うん、ただいま光樹｣

そういってほほ笑んだのはつい先ほどまでテレビに映っていた『Ａｋａｓｈｉ』
――――リアルの赤司だ

「光樹！おかえりのチュウは？！」

そう、リアルの赤司……リアルの…

「光樹……早く早く！」

はいはい、煩いですね。今してあげるから黙ってくれよ

「んっ…」

ちゅっ、と可愛らしい音を立てて唇を離すと

「はああ//光樹僕は今日も頑張ったよ！！」

まるで、ほめてほめてと飼い主のもとにくる犬の様だ
Ａｋａｓｈｉねえ……

今、俺の目の前にいる人間は先ほどテレビ散々カッコいいなどと言われていたカリスマアイドル、『Ａｋａｓｈｉ』なのだ。
そして俺は、

「光樹！撫でてくれ！！」

尻尾をぶんぶんと降り、頭をこちらに差し出す。はいはい、気がつかなくてすいませんね。
苛立ちをぶつけるかのごとく頭をガシガシと撫でてやる。

｢ああ、光樹に撫でられるの気持ちいい///……｣

いつもは頭が高いぞ！！なんていってる人が何を言ってるんだか

「そうだ！光樹にお礼をしなくちゃね」
「は？」
「お礼は、僕からのキスでいいだろ？」
「え！何言ってんの！！いらない、や、め、ちょ、んん――――！！」

赤司はディープなキスをしながら俺の尻を揉みしだく。

「ふう、んん///、っあ……ちゅ、うう、んんん///！」
「ん……ふん…ちゅ」

「やめろってっいってんだろ、このバカ！！」
「つっ！！｣

ぺしんっと頭を叩いてやると、ようやく離れた。
俺は、赤司の友人で、一応恋人だ。
赤司の家はものすごい金持ちで、俺は、そこで住み込みで世話係をしている一家の息子。
平凡な両親から生まれた、平凡な男だ。
そんな金持ちの家の長男に生まれた赤司は、そりゃもう甘やかされ大事に大事に育てられた。
傲慢でわがままに育つかと思いきや、礼儀正しく、頭もよくて周囲に神童などと称されるお坊ちゃんに育ってしまった。
そりゃいいことだとお思いだろう。ちがうのだ！
頭は良いのだが、いかんせん一般的なことが出来ないに等しい子になってしまったのだ！
おまけに厨二病だし…

いや、できないわけじゃない。ただ、やると本人がえらい目に遭う。
じゃがいもの皮を剥けば血まみれになり、掃除をしたら落ちてきた本に押しつぶされ。

困るのは、赤司がそれを全て｢大したことないよ｣と片付けてしまうことなのだ。

俺は小さいときから、赤司の世話係だった。
そんな平凡な、ただの世話係だった俺が何故恋人になったか。

あれは忘れもしない、高校二年生のとき。
部活から帰った俺を、同じく部活から帰ってきた赤司が部屋に来いと手招きした。
部屋に行くと、俺に座れと言う。
不思議に思つつも、赤司の正面に座ると奴は俺をしばらく見つめてため息をついたと思ったらおもむろに自分のムスコを取り出した。

そして、

｢最近、光樹の制服姿見たらこんな風になってしまうんだが。｣

と、天を向く赤司Ｊｒと共にキョーレツな大告白をかました。

ドン引きして後ずさった俺に襲いかかり。
｢光樹が好きだから、許可がもらえるまで最後まではしない。だからこれだけは許してくれないか｣
と、無理やりスマタさせられた。白濁まみれになり、放心する俺にちゅっと可愛らしいキスをかまし、「好きだよ光樹、好き好きだ。だから恋人になれ」と繰り返した。

………今思えばよく受け入れたな、俺。

まあ、変態で厨二病だが毎日俺に好きだ、愛してると言ってきた赤司に、絆されたというようなもんだけど。
…そう考えるとなんか悔しい。

赤司は、ストバスでバスケをしている時にスカウトされた。
事務所まで無理やり話だけでもと連れて行かれたと聞いたときは本当に肝が冷えた、見た目の美少年っぷりに反して赤司は凄く凶暴だ、ギャップに社長は目玉が飛び出そうなくらい驚いていた。
そりゃそうだ、赤司は切れ長の目にすらりとした体、言うなれば猫のような見た目をしているのだが、雰囲気はやさしげな優等生の様なのだから

赤司は芸能人になることを快諾した。でも、赤司はアイドルグループを作るのなら自分でメンバーを決めさせてくれという。
それと、恋人の俺を付き人にすることを条件に承諾したのだ。
もちろん、はじめは社長も拒否したよ。
でも、ね、ほら赤司は財閥のお坊ちゃまだからそれを知った時の社長は凄く真っ青な顔して承諾してた。

ちなみに今の俺様何様魔王様のＡｋａｓｈｉは、赤司の見た目をフルに生かすために社長と赤司自身がプロデュースした。
こうして、カリスマアイドル、Ａｋａｓｈｉが誕生したのである。
それからの赤司の行動は早かった、自分で見極めた人間を事務所に迎え入れ更には育て上げて一つのグループを作り上げた
それが『キセキ』ＡｋａｓｈｉをリーダーにＴｅｔｕｙａ、Ｒｙｏｕｔａ、Ｓｈｉｎｔａｒｏｕ、Ｄａｉｋｉ、Ａｔｕｓｈｉの6人組のアイドルグループだ

俺の朝は赤司を家から連れ出すことから始まる
「ほら、早く離れて！征十郎！遅刻するよ！｣
「こうきいい、仕事にいきたくないよ……｣
「ああもう！！昨日のそうやって駄々こねただろ！！はい、この靴履いて。」
「ううう……」
「………ほら早く！！」
「はい……」

今日も今日とてかいがいしく世話を焼く俺なのであった。

「おはようございます、Ａｋａｓｈｉさん！｣
「…ああ｣

事務所に着いて車を降りるなり、赤司はＡｋａｓｈｉへと変わる。
先ほどまで仕事に行きたくないと駄々をこねていたやつとは本当に思えないよな…
赤司の横顔をチラリと見ながら思う
まあ、本当の赤司は社長と俺しか知らないのだけど。

事務所に入るとすぐにキセキのメンバーが話しかけてきた

「おはようございますＡｋａｓｈｉ君」
「おはよー」
「ようＡｋａｓｈｉ」
「おはようなのだよＡｋａｓｈｉ」
「おはようッスＡｋａｓｈｉっち！」

それぞれに個性があって大変わかりやすい挨拶たち
因みに、上からＴｅｔｕｙａ、Ａｔｕｓｈｉ、Ｄａｉｋｉ、Ｓｈｉｎｎｔａｒｏｕ、Ｒｙｏｕｔａの順だ。

彼らが和気藹々と話をしていると恐る恐るといった様子で一人のスタッフが話しかけてきた

「すいません、し、新人の付き人の方を紹介をしたいのですがよろしいですか？｣

事務所の人が俺に言うと、赤司はキセキのもとから離れてぎろりと睨みつけた。

「…僕の付き人は光樹だけだといったはずだが｣
「ひっ…」

Ａｋａｓｈｉの鋭い眼光で睨み付けられ怯える事務所の人

「あ、も、もちろんそうなんですが、付き人についてを、光樹さんについて覚えてもらうことになってるらしくて……｣

付き人ったって、俺別に赤司の世話してるだけなんだけど。

「初めまして！新入社員として今日からお世話になります、姫川ゆみです！今日からご一緒させていただきます、宜しくお願いします！｣

現れたのは長いまつげに大きな黒目、胸も大きく色白で華奢なとても若い女性だった。
付き人じゃなくて、アイドルの間違いじゃないか？ってくらいかわいい。

「Ａｋａｓｈｉさんの付き人をさせてもらえるなんて、光栄です！｣
「……ふん」

キラキラと目を輝かせ、Ａｋａｓｈｉを見つめる
あ、これ嫌なパターンだ。

肩をとんとんと叩かれ、振り向くと社長が手招きしている。

｢すまない、光樹君。君には言っておくべきだと思ってね。彼は、うちの取引先の会社の御令嬢でね。Ａｋａｓｈｉのそばでどうしても付き人をさせてやってくれと頼まれてな、断りきれなくて一週間だけの約束で取引したんだ。｣

社長室に行くと、そう社長に告げられ頭を下げられた。
なるほど、それなら仕方ない。

｢わかりました、一週間ですね。｣
｢恩に着るよ！｣

Ａｋａｓｈｉの所に戻ると、案の定姫川さんが横にべったり張り付いている。
俺と目が合うと、挑戦的な眼差しで勝ち誇ったように見てきて、真っ赤な口紅に彩られた唇でニヤリと笑った。
………やっぱり。

俺は、深くため息を一つついた。

｢おはようございます！Ａｋａｓｈｉさん今日も１日がんばりましょうね！
そういえばですね私、おにぎり作ってきたんです！移動中お腹すくかと思って！食べてくださいね！｣

次の日の朝、Ａｋａｓｈｉと事務所に入るなり姫川さんがＡｋａｓｈｉに張り付いた。
なんて露骨な。少しは隠しなって、あんた一応付き人修行が名目でしょうが。
呆れながら姫川さんを見て大きくため息をつく

｢…そんな物いらないよ｣

Ａｋａｓｈｉが姫川を横目で見て、不機嫌に言い捨てる。

｢やだ、遠慮とかしないでください！｣

姫川さんも引かない。
なかなかのガッツ精神だな。
その光景をボーとみているとＲｙｏｕｔａが話しかけてきた

「ねえねえ、光樹っち」
「ん？」
「あの女、さっきから光樹っちの事完全に無視してるじゃないっすか…」
「ああ、うんそうだね」
「そうだねって……もう、光樹っちってばやさしいんだから」
「えっ？そんな事ないよ？」
「そんな事あるっすよ！！だいたい「Ｒｙｏｕｔａああああああああ！！！！」うわ、やっべ笠松さん超怒ってるっす……」
「あはは、早く行ってきなよ」
「うー…じゃあまたあとでね！！」

慌てて戻る黄瀬を見送り
それから一緒に仕事に行ったが、姫川は俺を完璧に無視する。
赤司の何かを俺がしようとすると、

｢あ、それ私がやります、だから光樹さんは触らないでください｣

と、汚いものでも見るかのような目で見て俺を一切赤司に関わらせまいとするのだ。
つまり、付き人としての俺を無視。

仕事が終わり、自宅に帰るとＡｋａｓｈｉが引っ付いてきた。

「光樹！！なんであの女に全部任せるんだ！｣

ぷんぷんと怒りながら、俺の尻を揉みしだく。このド変態が。

「しょうがないだろ、取引先の娘さんなんだから。一週間だけだろ、我慢しろよ！｣
「僕の事より、取引先の娘が大事なのか、光樹！｣
「しょうがないでしょ、社長さんに頼まれたんだから」
「……光樹は僕のムスコより、あの娘の方が大事なんだな！！」
「死ねこの、厨二変態野郎」

僕は悲しいぞ光樹！！と泣きまねをする赤司の尻を揉んでいる手をたたき落とすと、今度はシャツの中に手を入れてきた。

「ちょっ…赤司！！｣
「む、だめだよ光樹、二人きりの時は征十郎と呼ぶ約束だろ？」
「うっ…征十郎ごめんってだからシャツから手を抜けええええ///」
「じゃあ、あの女がいなくなるまで一週間我慢するから、後でご褒美をくれ。それと先にに前金ちょうだい。｣

ドサリ…

ニヤリと笑う赤司に、ベッドに押し倒された。
いくらくらいの支払いになるんだろうか。ご褒美は………

それから一週間の姫川さんの猛アタックは目を見張るものがあった。

Ａｋａｓｈｉは、俺様なので態度が物凄く不遜だし、冷たい。
Ａｋａｓｈｉに取り入ろうとする人間は、みなその態度と言動に心折れ、諦めるのだ。
姫川、よく心が折れないもんだ。
まさか、ドⅯなのか！？

最終日の今日も、姫川さんはＡｋａｓｈｉにべったりと張り付いていた。
今は雑誌の撮影中なのだが、撮影スタッフはみな姫川さんが付き人のように扱う。
ま、端から見たらそう思うか。
暇だし、俺は一人ちょっと休憩しようとＡｋａｓｈｉの楽屋に戻った。

「ねえ、光樹さん、もういいでしょ？｣

一人楽屋でのんびりとくつろいでいると、姫川さんが現れた。

「なにが？｣

「わかってるくせに。Ａｋａｓｈｉの付き人ですよ。私に正式に、譲ったらどうです？｣

俺をバカにしながら話す姫川さん。

「社長に言ってみれば？｣

俺に言っても仕方ないとおもうよ？さらりと返すと、俺の動じない態度にむっとしたのか、姫川さんがキッと睨んできた。

「もちろん社長にも言いますよ。ただ、あんたが自ら席を空けた方が惨めな思いをしないですむんじゃないかと思って。
一週間、見てわかったでしょ？Ａｋａｓｈｉの隣には、私の方が似合ってる。
私は取引先の令嬢だし、もちろん、ビジュアル的にもあんたなんかとは比べ物にならない。
Ａｋａｓｈｉが今まで、なんであんたみたいな地位も顔も平凡なあんたを付き人にしてたのかよく分かんないけど、あんたがそばにいるだけで、Ａｋａｓｈｉの価値が下がると思うんだよね私。｣

長い黒髪をくるくると指に巻きつけながら俺に向かって言ってきた
えらい言いぐさだなぁ。ま、平凡てのは認めるけどね。

「…君の言い方だと、アイドルの付き人はみな美形じゃないといけないみたいだね。芸能事務所にいる人間みんなが美形とでも思ってんの？平凡な人なんか何人もいるじゃないか。
君の言い方はアイドルの付き人全員を侮辱してるよ。一生懸命仕事してる人を見た目基準で差別するなんて何様だって話だけど」
「なによ！！他のキセキメンバーの付き人の方たちはカッコいい男性ばかりじゃない！あんた、凡人のくせに恥ずかしくないの！！！！」
「別に、恥ずかしくないよ。俺はＡｋａｓｈｉの付き人であることを誇りに思っているからね。それにあの人たちはお前みたいに、顔や地位で判断するような人間じゃないから」

俺の言葉に、怒りで顔を真っ赤にし、体をわななかせる姫川さん。

「凡人のくせに、私に向かってえらそうに！お父様に言って、あんたなんか二度とＡｋａｓｈｉのそばにいられなくしてやる！｣

Ａｋａｓｈｉが自分を選ぶと確信しているんだろう。仕方ない。
それに、お父様ね……

「姫川、今日仕事終わったらここにおいで｣

そう言ってメモに住所を書いて渡す

「…なによ、これ｣
「Ａｋａｓｈｉの自宅の住所。そこでＡｋａｓｈｉ本人に決めてもらえばいいどちらが彼の付き人にふさわしいか……俺も絶対に行くから｣

姫川は目を見開いて俺を見た後、ニヤリと醜く口角をあげた。

仕事が終わり、Ａｋａｓｈｉと一緒に帰り自宅でくつろいでいると、インターホンがなる。

玄関まで出迎えに行って、リビングに通す。
姫川の姿を見て、赤司がもの凄く嫌そうな顔をした。

「姫川？｣
「俺が呼んだんだよ。姫川さん、コーヒーでいい？｣
「おかまいなく。これからは自分で煎れるので、場所だけ教えてくれないかしら？｣

ふん、と鼻で笑う葛城に赤司が首を傾げる。

「…自分で煎れるってどういうことだい？光樹｣

｢ああ、それは…｣
｢Ａｋａｓｈｉ！私ね、Ａｋａｓｈｉに話があって来たんだ！｣

俺の言葉を遮り、姫川がＡｋａｓｈｉの隣に座り話しかけた

｢あのね、私ねＡｋａｓｈｉが好きなの！ずっとずーっと大好きで、お父様にお願いしてＡｋａｓｈｉの付き人にしてもらったの！
一週間しかなかったけど、私Ａｋａｓｈｉの為に頑張ったんだよ？Ａｋａｓｈｉが仕事、頑張れるように一生懸命付き人したの。そしたら、光樹さんが、私を認めてくれて、私にＡｋａｓｈｉの正式な付き人を譲るって言ってくれたの！ね、いいでしょ？Ａｋａｓｈｉも賛成してくれるよね？｣

凄い演技力だな。
俺が審査員なら主演男優賞をやろう。
でも、今の赤司に俺が付き人を譲るって言ったなんていうのはやめて欲しかったな

姫川の話を聞いた赤司が、勢いよく俺を見た。

｢光樹、僕の付き人を辞めるっていうのかい…………｣
｢え、｣

赤司を見た姫川が、きょとんとした。

｢いや、俺は何も｢許さないよ光樹！！！！！！ぼ、僕から離れようだなんて、なんで、なんで！僕のこと、イヤになったのかい!?光樹、なんで、なんでだい！！！他に好きな女ができたとでもいうのかい？！それとも、男かな？！どちらにせよ僕から光樹を奪おうだなんて、許さないゆるさないゆるさないゆるさない！！｣
「…っあ、ああし……ヒュ…ぐう」

ああ、やっぱり
ソファから飛び下り、俺を押し倒して首を絞めてくる赤司。
赤司は、これ以上ないくらい目を見開いている。

しばらくすると赤司は俺の首を絞めていた手を外してどうしてなんでと泣きながら聞いてきた
「僕がいつも挨拶しながらお尻揉むから？お風呂の時おっぱい吸おうとするから？寝てる光樹に手突っ込んで触りながら寝るから？｣
「そんなことしてたの！？｣

知らなかったし知りたくもなかったよ！！！

「だって僕は光樹が好きなん、大好きなんだよ！愛しているから捨てないでくれ、僕は光樹がいないと生きてけない！｣
「だから尻を揉むなって！｣

腰にぎゅうぎゅうとしがみつきながら尻を揉むことを忘れないあたりさすが変態だ。

｢Ａｋａｓｈｉ…？これがあのクールで俺様で、王子と呼ばれるカリスマ…？｣

姫川さんがつぶやく。

｢そうだよ。これがリアルの赤司、君たちが惹かれていた『キセキ』のＡｋａｓｈｉは、営業用なんだよ。｣

｢――た、ただの、変態じゃない！｣
｢…あはは｣
｢違うただ、光樹が好き過ぎて常に触れていたいだけだ！！｣

ギッと姫川を睨みながら、今度は俺の背中に手を入れ撫で回し始める赤司。

だからやめろって。

「そ、そんな…Ａｋａｓｈｉがほんとはクールじゃないなんて…あ、あんなすてきなＡｋａｓｈｉが、ホモなうえに変態だなんて…！｣

ショックの余り、フラつく姫川さん。
だが、足に力を入れ直しこちらを向いた。

｢―――――――っでも！私はそんなＡｋａｓｈｉも、ギャップがあって好き！
誰も知らないＡｋａｓｈｉ！｣
こちらをみて、きっぱりと言い切る。

「赤司、どうする？姫川さんはお前がいいって｣

「だから、なんでそんな事聞くんだ！僕は光樹だけが好きだよ！！！
それに僕は姫川の事が嫌いだ。どうせ今までの女みたいに光樹に余計なことを言ったんだろ、君のせいで僕が光樹に捨てられたらどうしてくれるんだい？光樹に捨てられるくらいなら君たちの好きなＡｋａｓｈｉなんて芸能人なんか何時でも僕は辞めるよ。｣
「そ、そんな何で！！」

絶句する姫川を後目に赤司を見つめながらつぶやいた

「捨てないよ｣

俺は微笑みながら炎蒔の頭を撫でる

「私は絶対に諦めないんだから…！お父様に言いつけてあんたなんかやめさせてやる！！」

姫川は、赤司の言葉を聞いて唇を噛み締め言い捨てた。

「……光樹を辞めさせる？」

姫川の言葉に赤司は酷く怒っているみたいだ
どこか、他人事のように考えていた

「そう、君はその、お父様とやらに頼んでどうやって光樹を辞めさせるつもりだい？」
「そんなのお父様が会社に頼めばいくらでもできるわ」
「ふうん、できるのならしてみればいいさ」
「…なっ！」

絶句する姫川をほおって赤司は再び俺の腰にまとわりついてきた

「…今日はもう気分がわるいから帰るわ！！」
怒鳴り声をあげて姫川は玄関に向かっていく
俺は腰にまとわりつく赤司をリビングで待つように言い、見送りに出る。

「なによ？私を嘲笑ってやろうって？｣

「…ここに人を呼んだのは君が初めてだよ。本当の赤司を見せたのは、君が初めてだ……それから一つ忠告しておいてあげるよ。赤司はねあの“赤司財閥”の坊ちゃんなんだよ？｣

姫川が、目を見開く。

｢赤司に言い寄る人間はそれこそ星の数ほどだ。側にいる俺を見て、姫川さんみたいに『自分の方がふさわしい』って人も今までたくさんいたんだよ。でも、みんなＡｋａｓｈｉの冷たすぎる態度に諦めて離れていく。Ａｋａｓｈｉの時のあいつは、恐ろしいほど冷酷だしね。｣
「……………」
「だからこそ忠告しておいてあげるよ。Ａｋａｓｈｉはね営業用の演技だけれど、演技じゃないんだよ」

｢…？よくわからないけれどご忠告どうもありがとう｣

姫川さんが苛立ったようなかおで言った

｢それから、フェイクのＡｋａｓｈｉは、みんなのものだからいつでもあげる。でも、リアルの赤司に関しては絶対に誰にもあげないよ。
…………赤司が思う以上俺も愛してるから。｣

赤司だけは、絶対に譲らない。たとえ俺が姫川さんに何を言われようが平然としてたのは、この確固たる自信があり覚悟があったからだ。

部屋に戻るなり、赤司が飛びついてきた。

｢光樹、大丈夫だったか？あいつになにもされていないね？｣

言いながら尻を撫でてくる

｢大丈夫だよ、ちゃんと話したから｣
尻を撫でてくる赤司の手を叩き落としつつ
赤司の首に腕を回し、キスをする。
俺の行動に、赤司は目を見開いて固まった。

｢愛してるよ｣

本当は、アタックし続ける姫川さんにちょっとだけ不安になった。
でも赤司は俺の事が大切だと言ってくれた
そんな幸せをかみしめて赤司を抱きしめていると、尻に違和感が。
…揉んでる

｢光樹…｣

見上げると、ぎらぎらと発情した獣の目をした赤司が。
笑顔をむける。目だけは、欲にぬれたまま。

「ねえ、光樹もう一週間、我慢したよ」

ペロペロと俺の唇の端をなめてきた

「いいよ。｣

言うなり、勢いよく押し倒された。

次の日俺が動けなかったのは言うまでもない……

注意！！

黒バスの芸能人パロです！
キセキがアイドルやってます！（バスケしてません）

キャラ崩壊酷い…
赤司君が変態、赤司君が変態です！！！！！

誰旗君……
モブ女が出てきます
キセキのアイドルパロとか言ってるけど
赤司君と降旗君とモブしか出てこないよ！！

ちょっとした設定

赤司　征十郎　22歳
アイドルグループキセキのリーダーを務めている
赤司財閥の坊ちゃん
変態！ＨＥＮＴＡＩ！！！
光樹大好き！光樹は僕のＡｎｇｅｌ！！！！
光樹の夫←
光樹Ｆｏｏｏｏｏｏｏｏｏｏ！！

降旗　光樹　22歳
キセキメンバーＡｋａｓｈｉの付き人というか世話係
赤司家の使用人一家の長男
赤司の嫁←
最近赤司のセクハラが酷くて疲れる……
[newpage]
アイドルグループ

『キセキ』

６人からなるメンバーは、ほとんどのメンバーが180を超える身長でスタイル抜群。おまけに顔もいい。超イケメンだ。
因みに二人ほど180を超していないメンバーがいるがそこに触れてはいけない……

その中でも絶大な人気を誇るボーカルの『Ａｋａｓｈｉ』

他のメンバーと違い、年齢以外の素性は一切明かしておらず、容姿･才能においても群を抜く。
彼は基本無口だが、俺様だ。
いや、俺様というよりは魔王様か？

それでも、かえってその俺様具合が彼のカリスマに火をつけている。

｢謎のカリスマ王子、Ａｋａｓｈｉ…ねえ｣

俺は、『キセキ』について特集をしていたテレビを消した。
そろそろ11時、あいつが帰ってくる時間だな。

ガチャン

玄関の鍵を開ける音がし
俺はよいしょと、立ち上がって玄関に向かう
彼は、俺が玄関まで迎えに行かないと拗ねるから

｢おかえり、征十郎｣
｢うん、ただいま光樹｣

そういってほほ笑んだのはつい先ほどまでテレビに映っていた『Ａｋａｓｈｉ』
――――リアルの赤司だ

「光樹！おかえりのチュウは？！」

そう、リアルの赤司……リアルの…

「光樹……早く早く！」

はいはい、煩いですね。今してあげるから黙ってくれよ

「んっ…」

ちゅっ、と可愛らしい音を立てて唇を離すと

「はああ//光樹僕は今日も頑張ったよ！！」

まるで、ほめてほめてと飼い主のもとにくる犬の様だ
Ａｋａｓｈｉねえ……

今、俺の目の前にいる人間は先ほどテレビ散々カッコいいなどと言われていたカリスマアイドル、『Ａｋａｓｈｉ』なのだ。
そして俺は、

「光樹！撫でてくれ！！」

尻尾をぶんぶんと降り、頭をこちらに差し出す。はいはい、気がつかなくてすいませんね。
苛立ちをぶつけるかのごとく頭をガシガシと撫でてやる。

｢ああ、光樹に撫でられるの気持ちいい///……｣

いつもは頭が高いぞ！！なんていってる人が何を言ってるんだか

「そうだ！光樹にお礼をしなくちゃね」
「は？」
「お礼は、僕からのキスでいいだろ？」
「え！何言ってんの！！いらない、や、め、ちょ、んん――――！！」

赤司はディープなキスをしながら俺の尻を揉みしだく。

「ふう、んん///、っあ……ちゅ、うう、んんん///！」
「ん……ふん…ちゅ」

「やめろってっいってんだろ、このバカ！！」
「つっ！！｣

ぺしんっと頭を叩いてやると、ようやく離れた。
俺は、赤司の友人で、一応恋人だ。
赤司の家はものすごい金持ちで、俺は、そこで住み込みで世話係をしている一家の息子。
平凡な両親から生まれた、平凡な男だ。
そんな金持ちの家の長男に生まれた赤司は、そりゃもう甘やかされ大事に大事に育てられた。
傲慢でわがままに育つかと思いきや、礼儀正しく、頭もよくて周囲に神童などと称されるお坊ちゃんに育ってしまった。
そりゃいいことだとお思いだろう。ちがうのだ！
頭は良いのだが、いかんせん一般的なことが出来ないに等しい子になってしまったのだ！
おまけに厨二病だし…

いや、できないわけじゃない。ただ、やると本人がえらい目に遭う。
じゃがいもの皮を剥けば血まみれになり、掃除をしたら落ちてきた本に押しつぶされ。

困るのは、赤司がそれを全て｢大したことないよ｣と片付けてしまうことなのだ。

俺は小さいときから、赤司の世話係だった。
そんな平凡な、ただの世話係だった俺が何故恋人になったか。

あれは忘れもしない、高校二年生のとき。
部活から帰った俺を、同じく部活から帰ってきた赤司が部屋に来いと手招きした。
部屋に行くと、俺に座れと言う。
不思議に思つつも、赤司の正面に座ると奴は俺をしばらく見つめてため息をついたと思ったらおもむろに自分のムスコを取り出した。

そして、

｢最近、光樹の制服姿見たらこんな風になってしまうんだが。｣

と、天を向く赤司Ｊｒと共にキョーレツな大告白をかました。

ドン引きして後ずさった俺に襲いかかり。
｢光樹が好きだから、許可がもらえるまで最後まではしない。だからこれだけは許してくれないか｣
と、無理やりスマタさせられた。白濁まみれになり、放心する俺にちゅっと可愛らしいキスをかまし、「好きだよ光樹、好き好きだ。だから恋人になれ」と繰り返した。

………今思えばよく受け入れたな、俺。

まあ、変態で厨二病だが毎日俺に好きだ、愛してると言ってきた赤司に、絆されたというようなもんだけど。
…そう考えるとなんか悔しい。

赤司は、ストバスでバスケをしている時にスカウトされた。
事務所まで無理やり話だけでもと連れて行かれたと聞いたときは本当に肝が冷えた、見た目の美少年っぷりに反して赤司は凄く凶暴だ、ギャップに社長は目玉が飛び出そうなくらい驚いていた。
そりゃそうだ、赤司は切れ長の目にすらりとした体、言うなれば猫のような見た目をしているのだが、雰囲気はやさしげな優等生の様なのだから

赤司は芸能人になることを快諾した。でも、赤司はアイドルグループを作るのなら自分でメンバーを決めさせてくれという。
それと、恋人の俺を付き人にすることを条件に承諾したのだ。
もちろん、はじめは社長も拒否したよ。
でも、ね、ほら赤司は財閥のお坊ちゃまだからそれを知った時の社長は凄く真っ青な顔して承諾してた。

ちなみに今の俺様何様魔王様のＡｋａｓｈｉは、赤司の見た目をフルに生かすために社長と赤司自身がプロデュースした。
こうして、カリスマアイドル、Ａｋａｓｈｉが誕生したのである。
それからの赤司の行動は早かった、自分で見極めた人間を事務所に迎え入れ更には育て上げて一つのグループを作り上げた
それが『キセキ』ＡｋａｓｈｉをリーダーにＴｅｔｕｙａ、Ｒｙｏｕｔａ、Ｓｈｉｎｔａｒｏｕ、Ｄａｉｋｉ、Ａｔｕｓｈｉの6人組のアイドルグループだ

俺の朝は赤司を家から連れ出すことから始まる
「ほら、早く離れて！征十郎！遅刻するよ！｣
「こうきいい、仕事にいきたくないよ……｣
「ああもう！！昨日のそうやって駄々こねただろ！！はい、この靴履いて。」
「ううう……」
「………ほら早く！！」
「はい……」

今日も今日とてかいがいしく世話を焼く俺なのであった。

「おはようございます、Ａｋａｓｈｉさん！｣
「…ああ｣

事務所に着いて車を降りるなり、赤司はＡｋａｓｈｉへと変わる。
先ほどまで仕事に行きたくないと駄々をこねていたやつとは本当に思えないよな…
赤司の横顔をチラリと見ながら思う
まあ、本当の赤司は社長と俺しか知らないのだけど。

事務所に入るとすぐにキセキのメンバーが話しかけてきた

「おはようございますＡｋａｓｈｉ君」
「おはよー」
「ようＡｋａｓｈｉ」
「おはようなのだよＡｋａｓｈｉ」
「おはようッスＡｋａｓｈｉっち！」

それぞれに個性があって大変わかりやすい挨拶たち
因みに、上からＴｅｔｕｙａ、Ａｔｕｓｈｉ、Ｄａｉｋｉ、Ｓｈｉｎｎｔａｒｏｕ、Ｒｙｏｕｔａの順だ。

彼らが和気藹々と話をしていると恐る恐るといった様子で一人のスタッフが話しかけてきた

「すいません、し、新人の付き人の方を紹介をしたいのですがよろしいですか？｣

事務所の人が俺に言うと、赤司はキセキのもとから離れてぎろりと睨みつけた。

「…僕の付き人は光樹だけだといったはずだが｣
「ひっ…」

Ａｋａｓｈｉの鋭い眼光で睨み付けられ怯える事務所の人

「あ、も、もちろんそうなんですが、付き人についてを、光樹さんについて覚えてもらうことになってるらしくて……｣

付き人ったって、俺別に赤司の世話してるだけなんだけど。

「初めまして！新入社員として今日からお世話になります、姫川ゆみです！今日からご一緒させていただきます、宜しくお願いします！｣

現れたのは長いまつげに大きな黒目、胸も大きく色白で華奢なとても若い女性だった。
付き人じゃなくて、アイドルの間違いじゃないか？ってくらいかわいい。

「Ａｋａｓｈｉさんの付き人をさせてもらえるなんて、光栄です！｣
「……ふん」

キラキラと目を輝かせ、Ａｋａｓｈｉを見つめる
あ、これ嫌なパターンだ。

肩をとんとんと叩かれ、振り向くと社長が手招きしている。

｢すまない、光樹君。君には言っておくべきだと思ってね。彼は、うちの取引先の会社の御令嬢でね。Ａｋａｓｈｉのそばでどうしても付き人をさせてやってくれと頼まれてな、断りきれなくて一週間だけの約束で取引したんだ。｣

社長室に行くと、そう社長に告げられ頭を下げられた。
なるほど、それなら仕方ない。

｢わかりました、一週間ですね。｣
｢恩に着るよ！｣

Ａｋａｓｈｉの所に戻ると、案の定姫川さんが横にべったり張り付いている。
俺と目が合うと、挑戦的な眼差しで勝ち誇ったように見てきて、真っ赤な口紅に彩られた唇でニヤリと笑った。
………やっぱり。

俺は、深くため息を一つついた。

｢おはようございます！Ａｋａｓｈｉさん今日も１日がんばりましょうね！
そういえばですね私、おにぎり作ってきたんです！移動中お腹すくかと思って！食べてくださいね！｣

次の日の朝、Ａｋａｓｈｉと事務所に入るなり姫川さんがＡｋａｓｈｉに張り付いた。
なんて露骨な。少しは隠しなって、あんた一応付き人修行が名目でしょうが。
呆れながら姫川さんを見て大きくため息をつく

｢…そんな物いらないよ｣

Ａｋａｓｈｉが姫川を横目で見て、不機嫌に言い捨てる。

｢やだ、遠慮とかしないでください！｣

姫川さんも引かない。
なかなかのガッツ精神だな。
その光景をボーとみているとＲｙｏｕｔａが話しかけてきた

「ねえねえ、光樹っち」
「ん？」
「あの女、さっきから光樹っちの事完全に無視してるじゃないっすか…」
「ああ、うんそうだね」
「そうだねって……もう、光樹っちってばやさしいんだから」
「えっ？そんな事ないよ？」
「そんな事あるっすよ！！だいたい「Ｒｙｏｕｔａああああああああ！！！！」うわ、やっべ笠松さん超怒ってるっす……」
「あはは、早く行ってきなよ」
「うー…じゃあまたあとでね！！」

慌てて戻る黄瀬を見送り
それから一緒に仕事に行ったが、姫川は俺を完璧に無視する。
赤司の何かを俺がしようとすると、

｢あ、それ私がやります、だから光樹さんは触らないでください｣

と、汚いものでも見るかのような目で見て俺を一切赤司に関わらせまいとするのだ。
つまり、付き人としての俺を無視。

仕事が終わり、自宅に帰るとＡｋａｓｈｉが引っ付いてきた。

「光樹！！なんであの女に全部任せるんだ！｣

ぷんぷんと怒りながら、俺の尻を揉みしだく。このド変態が。

「しょうがないだろ、取引先の娘さんなんだから。一週間だけだろ、我慢しろよ！｣
「僕の事より、取引先の娘が大事なのか、光樹！｣
「しょうがないでしょ、社長さんに頼まれたんだから」
「……光樹は僕のムスコより、あの娘の方が大事なんだな！！」
「死ねこの、厨二変態野郎」

僕は悲しいぞ光樹！！と泣きまねをする赤司の尻を揉んでいる手をたたき落とすと、今度はシャツの中に手を入れてきた。

「ちょっ…赤司！！｣
「む、だめだよ光樹、二人きりの時は征十郎と呼ぶ約束だろ？」	
「うっ…征十郎ごめんってだからシャツから手を抜けええええ///」
「じゃあ、あの女がいなくなるまで一週間我慢するから、後でご褒美をくれ。それと先にに前金ちょうだい。｣

ドサリ…

ニヤリと笑う赤司に、ベッドに押し倒された。
いくらくらいの支払いになるんだろうか。ご褒美は………

それから一週間の姫川さんの猛アタックは目を見張るものがあった。

Ａｋａｓｈｉは、俺様なので態度が物凄く不遜だし、冷たい。
Ａｋａｓｈｉに取り入ろうとする人間は、みなその態度と言動に心折れ、諦めるのだ。
姫川、よく心が折れないもんだ。
まさか、ドⅯなのか！？

最終日の今日も、姫川さんはＡｋａｓｈｉにべったりと張り付いていた。
今は雑誌の撮影中なのだが、撮影スタッフはみな姫川さんが付き人のように扱う。
ま、端から見たらそう思うか。
暇だし、俺は一人ちょっと休憩しようとＡｋａｓｈｉの楽屋に戻った。

「ねえ、光樹さん、もういいでしょ？｣

一人楽屋でのんびりとくつろいでいると、姫川さんが現れた。

「なにが？｣

「わかってるくせに。Ａｋａｓｈｉの付き人ですよ。私に正式に、譲ったらどうです？｣

俺をバカにしながら話す姫川さん。

「社長に言ってみれば？｣

俺に言っても仕方ないとおもうよ？さらりと返すと、俺の動じない態度にむっとしたのか、姫川さんがキッと睨んできた。

「もちろん社長にも言いますよ。ただ、あんたが自ら席を空けた方が惨めな思いをしないですむんじゃないかと思って。
一週間、見てわかったでしょ？Ａｋａｓｈｉの隣には、私の方が似合ってる。
私は取引先の令嬢だし、もちろん、ビジュアル的にもあんたなんかとは比べ物にならない。
Ａｋａｓｈｉが今まで、なんであんたみたいな地位も顔も平凡なあんたを付き人にしてたのかよく分かんないけど、あんたがそばにいるだけで、Ａｋａｓｈｉの価値が下がると思うんだよね私。｣

長い黒髪をくるくると指に巻きつけながら俺に向かって言ってきた
えらい言いぐさだなぁ。ま、平凡てのは認めるけどね。

「…君の言い方だと、アイドルの付き人はみな美形じゃないといけないみたいだね。芸能事務所にいる人間みんなが美形とでも思ってんの？平凡な人なんか何人もいるじゃないか。
君の言い方はアイドルの付き人全員を侮辱してるよ。一生懸命仕事してる人を見た目基準で差別するなんて何様だって話だけど」
「なによ！！他のキセキメンバーの付き人の方たちはカッコいい男性ばかりじゃない！あんた、凡人のくせに恥ずかしくないの！！！！」
「別に、恥ずかしくないよ。俺はＡｋａｓｈｉの付き人であることを誇りに思っているからね。それにあの人たちはお前みたいに、顔や地位で判断するような人間じゃないから」

俺の言葉に、怒りで顔を真っ赤にし、体をわななかせる姫川さん。

「凡人のくせに、私に向かってえらそうに！お父様に言って、あんたなんか二度とＡｋａｓｈｉのそばにいられなくしてやる！｣

Ａｋａｓｈｉが自分を選ぶと確信しているんだろう。仕方ない。
それに、お父様ね……

「姫川、今日仕事終わったらここにおいで｣

そう言ってメモに住所を書いて渡す

「…なによ、これ｣
「Ａｋａｓｈｉの自宅の住所。そこでＡｋａｓｈｉ本人に決めてもらえばいいどちらが彼の付き人にふさわしいか……俺も絶対に行くから｣

姫川は目を見開いて俺を見た後、ニヤリと醜く口角をあげた。

仕事が終わり、Ａｋａｓｈｉと一緒に帰り自宅でくつろいでいると、インターホンがなる。

玄関まで出迎えに行って、リビングに通す。
姫川の姿を見て、赤司がもの凄く嫌そうな顔をした。

「姫川？｣
「俺が呼んだんだよ。姫川さん、コーヒーでいい？｣
「おかまいなく。これからは自分で煎れるので、場所だけ教えてくれないかしら？｣

ふん、と鼻で笑う葛城に赤司が首を傾げる。

「…自分で煎れるってどういうことだい？光樹｣

｢ああ、それは…｣
｢Ａｋａｓｈｉ！私ね、Ａｋａｓｈｉに話があって来たんだ！｣

俺の言葉を遮り、姫川がＡｋａｓｈｉの隣に座り話しかけた

｢あのね、私ねＡｋａｓｈｉが好きなの！ずっとずーっと大好きで、お父様にお願いしてＡｋａｓｈｉの付き人にしてもらったの！
一週間しかなかったけど、私Ａｋａｓｈｉの為に頑張ったんだよ？Ａｋａｓｈｉが仕事、頑張れるように一生懸命付き人したの。そしたら、光樹さんが、私を認めてくれて、私にＡｋａｓｈｉの正式な付き人を譲るって言ってくれたの！ね、いいでしょ？Ａｋａｓｈｉも賛成してくれるよね？｣

凄い演技力だな。
俺が審査員なら主演男優賞をやろう。
でも、今の赤司に俺が付き人を譲るって言ったなんていうのはやめて欲しかったな

姫川の話を聞いた赤司が、勢いよく俺を見た。

｢光樹、僕の付き人を辞めるっていうのかい…………｣
｢え、｣

赤司を見た姫川が、きょとんとした。

｢いや、俺は何も｢許さないよ光樹！！！！！！ぼ、僕から離れようだなんて、なんで、なんで！僕のこと、イヤになったのかい!?光樹、なんで、なんでだい！！！他に好きな女ができたとでもいうのかい？！それとも、男かな？！どちらにせよ僕から光樹を奪おうだなんて、許さないゆるさないゆるさないゆるさない！！｣
「…っあ、ああし……ヒュ…ぐう」

ああ、やっぱり
ソファから飛び下り、俺を押し倒して首を絞めてくる赤司。
赤司は、これ以上ないくらい目を見開いている。

しばらくすると赤司は俺の首を絞めていた手を外してどうしてなんでと泣きながら聞いてきた
「僕がいつも挨拶しながらお尻揉むから？お風呂の時おっぱい吸おうとするから？寝てる光樹に手突っ込んで触りながら寝るから？｣
「そんなことしてたの！？｣

知らなかったし知りたくもなかったよ！！！

「だって僕は光樹が好きなん、大好きなんだよ！愛しているから捨てないでくれ、僕は光樹がいないと生きてけない！｣
「だから尻を揉むなって！｣

腰にぎゅうぎゅうとしがみつきながら尻を揉むことを忘れないあたりさすが変態だ。

｢Ａｋａｓｈｉ…？これがあのクールで俺様で、王子と呼ばれるカリスマ…？｣

姫川さんがつぶやく。

｢そうだよ。これがリアルの赤司、君たちが惹かれていた『キセキ』のＡｋａｓｈｉは、営業用なんだよ。｣

｢――た、ただの、変態じゃない！｣
｢…あはは｣
｢違うただ、光樹が好き過ぎて常に触れていたいだけだ！！｣

ギッと姫川を睨みながら、今度は俺の背中に手を入れ撫で回し始める赤司。

だからやめろって。

「そ、そんな…Ａｋａｓｈｉがほんとはクールじゃないなんて…あ、あんなすてきなＡｋａｓｈｉが、ホモなうえに変態だなんて…！｣

ショックの余り、フラつく姫川さん。
だが、足に力を入れ直しこちらを向いた。

｢―――――――っでも！私はそんなＡｋａｓｈｉも、ギャップがあって好き！
誰も知らないＡｋａｓｈｉ！｣
こちらをみて、きっぱりと言い切る。

「赤司、どうする？姫川さんはお前がいいって｣

「だから、なんでそんな事聞くんだ！僕は光樹だけが好きだよ！！！
それに僕は姫川の事が嫌いだ。どうせ今までの女みたいに光樹に余計なことを言ったんだろ、君のせいで僕が光樹に捨てられたらどうしてくれるんだい？光樹に捨てられるくらいなら君たちの好きなＡｋａｓｈｉなんて芸能人なんか何時でも僕は辞めるよ。｣
「そ、そんな何で！！」

絶句する姫川を後目に赤司を見つめながらつぶやいた

「捨てないよ｣

俺は微笑みながら炎蒔の頭を撫でる

「私は絶対に諦めないんだから…！お父様に言いつけてあんたなんかやめさせてやる！！」

姫川は、赤司の言葉を聞いて唇を噛み締め言い捨てた。

「……光樹を辞めさせる？」

姫川の言葉に赤司は酷く怒っているみたいだ
どこか、他人事のように考えていた

「そう、君はその、お父様とやらに頼んでどうやって光樹を辞めさせるつもりだい？」
「そんなのお父様が会社に頼めばいくらでもできるわ」
「ふうん、できるのならしてみればいいさ」
「…なっ！」

絶句する姫川をほおって赤司は再び俺の腰にまとわりついてきた

「…今日はもう気分がわるいから帰るわ！！」
怒鳴り声をあげて姫川は玄関に向かっていく
俺は腰にまとわりつく赤司をリビングで待つように言い、見送りに出る。

「なによ？私を嘲笑ってやろうって？｣

「…ここに人を呼んだのは君が初めてだよ。本当の赤司を見せたのは、君が初めてだ……それから一つ忠告しておいてあげるよ。赤司はねあの“赤司財閥”の坊ちゃんなんだよ？｣

姫川が、目を見開く。

｢赤司に言い寄る人間はそれこそ星の数ほどだ。側にいる俺を見て、姫川さんみたいに『自分の方がふさわしい』って人も今までたくさんいたんだよ。でも、みんなＡｋａｓｈｉの冷たすぎる態度に諦めて離れていく。Ａｋａｓｈｉの時のあいつは、恐ろしいほど冷酷だしね。｣
「……………」
「だからこそ忠告しておいてあげるよ。Ａｋａｓｈｉはね営業用の演技だけれど、演技じゃないんだよ」

｢…？よくわからないけれどご忠告どうもありがとう｣

姫川さんが苛立ったようなかおで言った

｢それから、フェイクのＡｋａｓｈｉは、みんなのものだからいつでもあげる。でも、リアルの赤司に関しては絶対に誰にもあげないよ。
…………赤司が思う以上俺も愛してるから。｣

赤司だけは、絶対に譲らない。たとえ俺が姫川さんに何を言われようが平然としてたのは、この確固たる自信があり覚悟があったからだ。

部屋に戻るなり、赤司が飛びついてきた。

｢光樹、大丈夫だったか？あいつになにもされていないね？｣

言いながら尻を撫でてくる

｢大丈夫だよ、ちゃんと話したから｣
尻を撫でてくる赤司の手を叩き落としつつ
赤司の首に腕を回し、キスをする。
俺の行動に、赤司は目を見開いて固まった。

｢愛してるよ｣

本当は、アタックし続ける姫川さんにちょっとだけ不安になった。
でも赤司は俺の事が大切だと言ってくれた
そんな幸せをかみしめて赤司を抱きしめていると、尻に違和感が。
…揉んでる

｢光樹…｣

見上げると、ぎらぎらと発情した獣の目をした赤司が。
笑顔をむける。目だけは、欲にぬれたまま。

「ねえ、光樹もう一週間、我慢したよ」

ペロペロと俺の唇の端をなめてきた

「いいよ。｣

言うなり、勢いよく押し倒された。

次の日俺が動けなかったのは言うまでもない……

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黒バス【腐】赤降