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【大リーグ】川崎がメジャー自身初のサヨナラ打 試合後は“川崎劇場”で爆笑会見2013年5月28日 紙面から ◇ブルージェイズ6−5オリオールズ川崎劇場開幕!? ブルージェイズの川崎宗則内野手(31)が26日(日本時間27日)、地元トロントで主役を務めた。この日のオリオールズ戦で1点を追う9回2死一、三塁から左中間へ決勝の2点適時二塁打。メジャー初となるサヨナラ打を放ち、同僚と喜びを分かち合った。試合後はヒーローインタビューで「I am Japaneeeese!(俺は日本人だぁ!)」などと絶叫。“カンペ”を見ながら英語を読み上げる姿に、米メディアも「もっとカワサキを見たい」と大喜びだ。昇格当初は実力を疑問視する声もあったが、今やチームに欠かせないムードメーカー。“愛される男”が、メジャーで確固たる地位を築きつつある。 これぞムネリンだ−。1点差の9回2死一、三塁。川崎がオ軍守護神J・ジョンソンの6球目、95マイル(約153キロ)の低めツーシームをはじき返した。打球は左中間を深々と破り、三走アレンシビアに続き、一走デラロサもホームへ。二、三塁間で2者生還を見届けた川崎がかぶっていたヘルメットを勢いよく放り投げ、本塁付近に戻ってくると、チームメートが殊勲の男を担ぎ上げた。 昨季のセーブ王から放ったメジャー初のサヨナラ打。グラウンドもスタンドも興奮のるつぼと化したが、“川崎劇場”はここからが本番だった。 「マーク、カワサキはどうだい?」。試合後のヒーローインタビュー。地元テレビ局リポーターの質問を受けたデラロサが川崎をチョイチョイっと手招きすると、“主役”の川崎がベンチから登場。リポーターからマイクを奪い取ると、「マイ・ネーム・イズ・ムネノリ…。アイ・アム・ジャパニーーーズ!」と絶叫。さらにおもむろに小さな手帳のようなメモを広げ、英語で「チームメートがチャンスをくれた。だから何とかしたかった」と読み上げた。 最後は同僚からひげそり用クリームパイを顔に食らい、スポーツ飲料も頭から浴びせかけるというダブルの手荒い祝福。川崎のチーム内での愛されぶりを物語る“余興”でその独り舞台はようやく幕を閉じた。 8回にも中前適時打を放ち、1試合3安打、3打点はともにメジャー自己最多タイ。守備でも1回に左翼からの中継でホームを狙う走者を刺すなど、攻守に躍動した。 4月に正遊撃手レイエスの故障で巡ってきたメジャー昇格。当初は期待薄だったが、常に前向きな姿勢などが評価され、評価は急上昇。ギボンズ監督も「正直、最初は川崎のことをほとんど知らなかった。でも、今はこれ以上の助っ人はいないと思う」と賛辞を惜しまなかった。9回の打席は「足が震えてガチガチ」だったが、ソフトバンク時代の立花義家コーチ(当時)の「打席に立ったら、おまえの時間」という言葉を思い出してバットを振り抜いた。 デラロサは言う。「彼が何を言ってるかほとんど分からない。でも、彼がチームを押し上げてくれていることは確かだ」。打率2割4分7厘、本塁打0。数字には表れない存在感で、川崎が「トロントの記憶に残る男」になりつつある。 PR情報
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