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「檸檬の書店」丸善 10年ぶり復活へ…京都

2005年に閉店した丸善京都河原町店では、「檸檬」を手に取る客が多かった(京都市中京区で、同年7月撮影)

 梶井基次郎(1901〜32年)の小説「檸檬(れもん)」の舞台として知られ、2005年に閉店した京都市中京区の老舗書店「丸善」が15年春、10年ぶりに再開する見通しになった。旧店舗近くの河原町通沿いで建て替え工事中の専門店ビル「京都BAL」に出店する。

 「檸檬」は、主人公が爆弾に見立てたレモンを丸善の店内に置く場面が有名。1925年の発表当時、店は三条通にあり、40年に河原町通に移転したが、長年、「檸檬の店」として親しまれ、作品をまねてレモンを置いていく人が多かった。

 しかし、相次ぐ大型書店の進出などに押され、2005年に閉店。主人公がレモンを買った店のモデルとなった果物店「八百卯(やおう)」も同区にあったが、09年に閉店している。

 「京都BAL」には、建て替え工事が始まる今年1月末まで丸善と同じグループの「ジュンク堂書店」が営業していたが、改築後は市民になじみの深い「丸善」として再出発することを決めた。店舗面積は05年閉店時の2400平方メートルから3300平方メートルに拡大する。

 グループの丸善書店(本社・東京)・岡充孝副社長は「京都で『老舗の丸善がなくなってさみしい』という声をいただいていた。長年お世話になった地に戻り、期待に応えたい」と話す。

 小説「ホルモー六景」で梶井をモチーフにした作家万城目学さんは「丸善という場所があるから、レモンを置いたというエピソードが生き生きとイメージでき、物語が記憶に残る。再開すれば、ぜひ足を運んでみたい」と歓迎している。

2013年5月27日  読売新聞)
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