ユニバーサルミュージック脱税、90億円申告漏れ

アメリカに本社を置く世界最大の音楽会社「ユニバーサルミュージックグループ」の日本法人が東京国税局から90億円の申告漏れを指摘された。理由は、同社は世界にネットを張り巡らせている海外のグループ会社から多額の借入金を行い、その支払利子を損金として計上していたが、その損金を国税局によって否認されたためである。国税局はこれを海外に所得を移し替える租税回避行為と判断したのである。しかしユニバーサル日本法人は、この措置を不服として国税不服審判所に審査請求をしており、このまま租税回避行為が結着するのか予断を許さない状況である。

 
直接の課税関係は、ユニバーサル日本法人がグループ会社の一つであるフランス企業から800億円を借り入れ、それに対して3年間に約90億円を支払利子として計上していたが、その支払利子は損金として認められなかった。つまり、国税局は別に借入れをする必要もなかったのに、借入れしていたというのだ。
 
日本の税法特有のいわゆる「同族会社の行為計算の否認」にあたるという。この否認規定は、貸す側も借りる側も同じ同族なので、好き勝手に取引できるので、それを認めないというもの。他人同士であれば、あり得ない取引なのが、同族だからできる。経済合理性がないということである。
 
そうすると、ユニバーサルグループでのこの借入金は本来なら、借入れする必然性がない。こうしたのは、フランスと日本の法人税率の差に着目して、高い日本法人の税率を回避して、安いフランスに利益を移転した方が税金が助かる。したがって日本法人で高い利息をフランス法人に支払うことにより利益が移転できる。
 
この方法は今や古典的であるが、実は一般的に行われている。今回はじめて、日本の国税局が大きなメスを入れて、ワールドワイドに警鐘を鳴らした。しかし、どこまで効果があるのか。高い日本の税率が続く限り、こうした行為は止むことはないであろう。ユニバーサル日本法人も国税局の指摘を受け入れる気がないようである。日本も伝家の宝刀を抜いたつもりであろうが、国際的に通用する宝刀かは甚だ疑問である。
 
 

☆ 推薦図書 ☆
石角完爾著 『ユダヤ人の成功哲学「タルムード」金言集』 集英社 1,260円
ユダヤ人の金儲けのバイブルと言われる「タルムード」。4000年にわたり、この説話が語り継がれてきた。そのいくつかを紹介すると、
・「犠牲なくして成功なし」
何も失わず成功することはあり得ない。何らかの自己犠牲の上に成功は成り立っている。
・「小さな儲けに留めよ」
欲張らずに着実に実践していくこと、それを何十年も繰り返すことで、いつの間にか大きな富が貯まっていく。
・「最悪の事態はそれよりももっと悪いことから救ってくれる」
 ユダヤ人は悪い事が起きても落ち込まず、神が最悪の出来事を防いでくれた結果であると前向きに考える。
などなど、良い人生を送る上で役に立つ選りすぐりの話が載っている。