漫画家の長谷川町子さん（１９２０〜９２年）が代表作「サザエさん」の構想を練った逸話にちなんで命名された福岡市早良区の「サザエさん通り」が２７日、誕生から１周年を迎え、市は早良区役所に婚姻届を出した新婚夫婦にサザエさんと記念撮影できる新たな事業をスタートさせた。

　サザエさん一家のような明るい家庭になるよう願いを込めた「ハッピーウエディング事業」。通りの写真にサザエさん夫婦のイラストを組み込んだパネル（縦２・３メートル、横２・６メートル）の前で記念撮影でき、婚姻届のコピーが入るクリアファイルが贈られる。

　区役所であった事業開始式典の後、一日区長を委嘱された着ぐるみのサザエさんとマスオさんが来場者を出迎えた。同区の会社員、徳田和彦さん（３１）と明日香さん（３０）夫婦が届け出第１号となり、笑顔で記念撮影していた。徳田さんは「緊張しましたが、笑いの絶えない楽しい家庭にしたい」と語った。

　サザエさん通りは、長谷川さんが散歩中に「サザエ」「カツオ」「ワカメ」など登場人物名の着想を得た同区の百道浜から西新を結ぶ約１・６キロ。【下原知広】