中日スポーツ、東京中日スポーツのニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 中日スポーツ > プロ野球 > 紙面から一覧 > 記事

ここから本文

【プロ野球】

大谷 勝負に勝って試合に負けた ビッグルーキー対決 2二塁打

2013年5月27日 紙面から

◇阪神7−1日本ハム

 深い絆(きずな)で結ばれた2人の甲子園初対決に、4万6512人の観客も酔いしれた。昨春センバツでの対戦をきっかけに生まれた友情。舞台をプロ野球の場に移しての初対戦は、プロ初の5番に入った大谷が二塁打2本を放つも、藤浪が7イニング1失点で勝利投手。勝負に勝って試合に負けた大谷は「すごく楽しかったけど、勝ちに貢献したかった」と唇をかんだ。

 第1打席は2回の無死二塁で巡ってきた。投手としてのプロ初先発を経て、14日以来となる野手出場となった大谷が打席に入ると、球場は驚くほどに静まり返った。甲子園を埋め尽くしたファンの期待値を物語るシーンだった。

 注目の初球。2人にしか分からない、あうんの呼吸がそこにあった。大谷が振り返る。「ストレートしかないと思っていた。打ち損じてしまって、ちょっとショックでした」と苦笑いを浮かべた。藤浪が投げ込んだ150キロ直球をファウル。今度は「オーッ」という大歓声が球場を包み込んだ。

 その打席は左飛に倒れたが、4回1死の第2打席では146キロ直球を左前に運び、打球を処理したマートンの隙を突く好走塁で二塁打とした。

 6回2死でも藤浪の145キロ直球をとらえて、右中間を破る二塁打をマークした。一方的な試合展開の中、自身5度目のマルチ安打。守備でも初回、新井良の右前打を処理すると、アウトにはならなかったが、捕手へのレーザービーム送球を披露した。攻守に一人気を吐いた大谷は「(二塁打2本は)甘く入った真っすぐを強く打てました」と胸を張った。

 昨春センバツでは藤浪から右越え本塁打を放つも、試合に敗れた。プロ初対決でも、藤浪に黒星を付けられず。定期的に連絡を取り合ってきた仲だが、この日ばかりは「負けたので連絡しづらい」と頭をかいた。

 次は投手として投げ合う可能性もある。「野手、投手どちらで出場しても、次こそ勝ちに貢献したい」。今後も続くライバル対決。もう負けはしない。 (中村博格)

 

この記事を印刷する

PR情報

おすすめサイト

ads by adingo




中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ