橋下氏慰安婦発言:制度「容認はしていない」と釈明
毎日新聞 2013年05月15日 13時10分(最終更新 05月15日 13時42分)
日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は15日、第二次世界大戦中の旧日本軍による従軍慰安婦制度を「必要」と発言したことについて、「必要だったというのは客観的な事実だが、容認はしていない。(元)慰安婦の方々を傷付けるつもりはない」などと釈明した。また、安倍晋三首相が橋下氏の発言について「全く違う」と国会答弁したことに対し、「日韓基本条約で法的に全て解決済みと言い続けていることのほうが慰安婦を傷付けている」と批判した。
橋下氏は2日ぶりに市役所に登庁。記者団に対し、「戦場の性(のコントロール)は、軍の最大の課題だった。各国がそういうものを必要としていた。日本だけが悪いというのは違う。みんなで全世界共通の反省のもとに、二度と繰り返してはいけないと肝に銘じないといけない」と語った。
また、ツイッターでも同日、「世界各国もその必要性から慰安所や私娼(ししょう)、民間業者を活用していた。欧米は自分たちがやったことは棚に上げ、日本だけを侮辱する。これはアンフェアだ」などと書き込んだ。また、慰安婦が海外で「性奴隷」と表現されることが多いことを引き合いに、「戦時下において、日本だけが殺人者で、性奴隷の活用者だという批判は違う。戦争になれば関係国は皆殺人者であり、性奴隷の活用者だ。不当な侮辱や事実誤認に対しては徹底的に抗議するのが、世界の政治家や政府の姿だ」と述べた。【林由紀子、茶谷亮】