ボストンマラソン“４０日後のゴール”約３０００人が参加

　爆破テロに見舞われ、途中で打ち切りとなっていた４月１５日の米ボストン・マラソンのコースで、最後の１マイル（約１．６キロ）を走り“完走”するイベントが２５日、ボストン市内で行われ、テロ被害者や市民ランナーら約３０００人が参加した。

　テロには屈しない。ランナーたちが次々、フィニッシュラインを通過し、奪われたゴールの栄誉を、４０日ぶりに取り戻した。「ゴールの機会がなかった方に、最後の１マイルを体験してほしかったのです」。イベント主催者は、力を込めた。

　１１７回目の開催となった今年のレースは２万３０００人以上が参加したが、ゴール付近で爆弾が２度爆発して３人が死亡し、２６０人以上が負傷。途中で打ち切りとなり、ゴールできなかったランナーも多かった。

　イベントは、小雨が降る中、厳重な警備態勢下で行われ、フィニッシュラインは本番と同じ場所に設定された。犠牲になった８歳男児ら米国人２人と中国人留学生、さらに後日、事件容疑者との銃撃戦で死亡した警察官１人を悼み、米国旗３本、中国旗１本を掲げる参加者も。ゴール後、涙を流しながら、抱き合って喜び合う姿もあちこちで見られた。

　なお、ボストン・マラソン主催者は、今年のレースで完走できなかったランナーを来年のレースに招待することを発表している。招待対象者は５６３３人に上るという。

（2013年5月27日06時03分  スポーツ報知）

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