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【福井発】

「かるた王国」担い手競う 県立こども歴史文化館で初の百人一首大会

2013年5月20日

「これき杯」に児童18人

初開催された「これき杯百人一首大会」で、競技に親しむ児童たち=19日午後、福井市の県立こども歴史文化館で

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 県立こども歴史文化館(福井市城東1丁目)が、「かるた王国」と呼ばれるほどに盛んな福井県の百人一首競技かるたを、さらに盛り上げている。19日は、子どもたちを対象にした大会「これき(こども歴史文化館の略称)杯百人一首大会」を初めて開催。4月から始まった、県内のかるたの達人などを紹介する特集展示コーナーは、県内外から反響を呼んでいる。 (藤共生)

「ちはやふる」で高まる全国的関心

 近年、競技かるたを題材にした漫画「ちはやふる」がヒット。全国的に競技かるたに注目が集まり、二〇一一年からはアニメ化もされた。漫画には県内の描写が数多く登場し、現地を見たいというファンらがJR芦原温泉駅(あわら市)などを訪れているという。

 さらに、競技かるたの福井県勢は二〇〇〇年から十三年間で八回、競技かるたの最高位である「名人位」決定戦に挑戦。いずれも敗れはしたが、「かるた王国」の評価は全国的に高まっていった。

 そんな現状を見た同館は、「ちはやふる」の掲載雑誌を発行する講談社と県かるた協会などの協力を得て、四月末から特集展示「ちはやふる〜かるた王国ふくい展」を開催。遠くは福岡県など、県外から多数来場しており、全国的な関心の高まりをうかがわせる。

 特集展示に先駆けて昨年十月からは、かるた教室を月一回開いてきた。教室参加者を対象に十九日に開いたこれき杯には、児童十八人が参加。経験者の部で優勝した坂井市三国北小学校六年の河野沙英(かわのさえ)さん(11)は「大会で初めて優勝できた。中学生になっても続けたい」と喜びをにじませた。

 同館では今後、教室は月一回、これき杯は一月に年一回、開催していく考えだ。笠松雅弘館長は「子どもたちに関心を持ってもらうのが狙いだが、今後は幅広いレベルの子が参加できる大会にもしていきたい」と展望する。特集展示は六月九日まで。

 

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