静岡市葵区の茶問屋街を、全国の茶専門店主らが一番茶の買い付けに訪れている。茶問屋鈴和商店(渥美富夫社長)では24日、福島県金山町で茶や酒などを販売する長清商店の長谷川清尚さん(38)が品質を吟味した。
金山町は新潟県境の豪雪地帯にあり、冬は屋内で過ごす時間が長い。畑仕事や事務の合間にお茶で一服する風習が残り、何杯も飲まれることから「濃くて何度も入れられるお茶」が好まれる。100グラム1000円の高級茶を味わう家庭が多く、贈答品や葬儀の返礼品は1500円以上が使われるという。
こうした好みに合うように渥美社長は天竜、春野、川根、静岡玉川、静岡清沢の山間地の茶と島田初倉、牧之原坂部の平野部の茶を使ったブレンド茶を用意。長谷川さんは形や味、香りを確認したほか、ブレンド比率を調整して「立派な茶をそろえていただいた」と満足そうだった。
袋井・森 農家は二番茶摘採に向けて茶園管理をしている。
掛川・小笠 産地問屋は、二番茶の仕入れ計画などを練っている。
島田・金谷 各地の農家で二番茶の準備が精力的に進む。
川根 摘採を終えた農家は二番茶の準備に余念がない。
藤枝 藤枝市岡部町特産の玉露とかぶせ茶の生産量が例年より少なく、引き合いが強い。
▽鹿児島県茶市場(煎茶約1万3370キロ。キロ・円)
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