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IAEA「廃炉の最終的な形提示を」5月24日 4時31分
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先月、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業の検証を行った、IAEA=国際原子力機関の調査団が報告書をまとめ、廃炉は技術的にもコストの面でも不確定な要素が多く、最終的にどのような形で終えるべきか、議論するための材料を国民に提示すべきだなどと、指摘しました。
IAEAの調査団は、福島第一原発の廃炉作業を検証するため、日本政府の依頼を受けて先月、日本を訪れ、国や東京電力の担当者から聞き取りを行ったほか、福島第一原発を視察しました。
その結果をまとめた報告書が23日に公表され、この中で廃炉に向けた工程表を速やかに策定したことなどを評価したうえで、今後改善すべき17の助言をしています。
助言では東京電力が最終的に現場を事故前の状態に戻すとしている点について、廃炉は技術的にもコストの面でも不確定な要素が多く、最終的にどのような形で終えるべきか、技術的な選択肢や、地域社会への影響など、議論のための材料を国民に提示すべきだとしています。
また、廃炉に伴って発生する放射性廃棄物についても、最終的な扱いを決めなければ将来の廃炉作業の妨げになるとして、議論を続けるよう指摘しています。
このほかトラブルへの対応が後手に回っているとして、事故やトラブルに対応する機能と、安全上重要な設備の運用を担う組織の機能を切り離すことも検討すべきだとしています。
国と東京電力は、今回の報告書の内容を来月をめどに見直す予定の廃炉の工程表に盛り込むことにしています。
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