従軍慰安婦問題:橋下氏との面会、元慰安婦側が中止 「発言撤回なく無意味」
毎日新聞 2013年05月24日 東京夕刊
24日に予定されていた日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長と元従軍慰安婦の女性2人の面会が、中止になった。支援団体が同日午前、市に中止を申し入れた。支援団体によると、慰安婦を巡る橋下氏の発言で2人は心身ともに疲れており、「発言を撤回するつもりがないのなら会う意味がない」との意向を示している。
2人は、韓国から来日中の金福童(キムボットン)さん(87)と吉元玉(キルウォノク)さん(84)。日本で証言集会に参加するため17日に来日した。4月末に橋下氏への面会を申し入れていた。
支援団体「日本軍『慰安婦』問題・関西ネットワーク」は24日午前、市役所で記者会見し、「橋下市長の謝罪パフォーマンスに合わせることはできません。犯罪に等しい妄言を撤回し、公式謝罪しなければならないと考えます。政界引退を望みます」とする2人の声明を読み上げた。また約5000人分の抗議署名を市長宛てに提出した。
支援団体の方清子(パンチョンジャ)・共同代表によると、2人は「口先だけの謝罪を受けても意味があるのか。政治利用されるだけではないか」と話し、面会を断ることを決めた。元慰安婦の2人は会見には参加しなかった。【林由紀子、津久井達、茶谷亮】