放射能漏れ:報告遅れ、憤り 住民「本当に大丈夫か」
毎日新聞 2013年05月25日 11時58分(最終更新 05月25日 13時08分)
自宅がJCO東海事業所に隣接した場所にある男性(61)は「原子力と共に進むのか、全面撤退か。住民投票を実施すべきだ」と村のあり方の再考を訴えた。「脱原発」を訴える相沢一正村議(71)も「機構には秘密体質がある。非常にけしからん。権威につかってボロが出てきているのではないか」と批判した。
同機構によると、23日に施設内管理区域に入り、装置付近に立ち入ったのは55人。そのうち、作業していた研究者20人は放射線量測定で通常より高い汚染が確認された。希望者4人に対しては翌24日にさらに厳密な線量測定を行っており、残り51人についても今後、実施する予定という。
◇被ばく上限 年間50ミリシーベルト…労働安全衛生法規則
許容される被ばく線量の基準について、国は一般の人の上限値を「年間1ミリシーベルト」としている。一方、今回被ばくした研究員は放射線管理区域内で働いているため、原発作業員や病院の放射線管理技師らと同様、労働安全衛生法の規則が適用され、上限は「1年間で50ミリシーベルトかつ5年間で100ミリシーベルト」となる。
一度に高線量の被ばくをするような事故の場合は、比較的短期間で健康への影響が表れる可能性がある。500ミリシーベルトでリンパ球の減少などの変化が見られるようになり、6シーベルト(6000ミリシーベルト)で90%が死亡するとされる。1999年のJCO臨界事故で死亡した作業員の被ばく線量は、6〜20シーベルト(6000〜2万ミリシーベルト)だったという。【大場あい】