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【スポーツ】

全柔連 わいせつ理事に厳罰 永久資格停止も

2013年5月25日 紙面から

 全日本柔道連盟(全柔連)の現職理事が2011年12月に30代の女性にわいせつ行為をしたとされる問題で、東京都柔連会長も務める福田二朗全柔連理事(76)は24日、わいせつ行為があったことを認め、両職を辞任する意向を明らかにした。一方、この問題に関する調査チームを立ち上げた全柔連は、週明けにも双方の当事者から聞き取り調査をした上で、福田理事に対しては「永久資格停止」を含めた厳正な処分で臨む構えをみせた。

 バルセロナ五輪銀メダリストの溝口紀子さんが23日に明らかにした「わいせつ疑惑」問題を受けて、全柔連が重い腰を上げた。この日午前、調査チーム(座長=小野沢弘史専務理事ら5人で構成)を結成。午後から全柔連の暴力根絶プロジェクトの一員でセクハラ問題分科会の責任者に就いた北田典子さんらが加わって約3時間会合した。福田理事から電話で聞き取りをするとともに、来週中には面談調査を経て、処分案をまとめることを決めた。

 調査チームの宇野博昌広報委員長(理事)によると、福田理事から「お騒がせして申し訳ない」と連絡があったものの、辞意は伝えられなかったという。全柔連は、福田理事が辞表を出した場合にも即座に受理しない方針で、宇野委員長は「『永久資格停止』など4段階ある処分を検討し、6月11日の理事会に調査チームから上申する」と述べた。

 被害を受けたのは現役選手とされていたが、今週初めに被害の女性と面談した北田さんによると女性は、元選手といい、福田理事とは上司と部下の関係。わいせつ行為は1度で、柔道の全国大会出場歴のある、この女性は被害当時、すでに現役を退いていたという。女性は福田理事の退任を希望しており、退任した時点で刑事告訴は控えるとみられる。

 2月には吉村和郎理事が暴力指導問題、3月には田中裕之理事が助成金不正受給の責任をとってともに辞任。福田理事を加えると、年初に26人いた理事の3人が消えることになる。6月の理事会で進退を明確にする上村春樹会長は「当該の理事が辞めるとは聞いていないが、辞めるなら残念」とコメントした。

 

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