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大学では教えられない歴史講義

2010年4月30日(金曜日)

デフレは「特ア」の望み!

カテゴリー: - kurayama @ 23時58分55秒

「朝敵」とは、
「朝廷の敵」という意味しかないのかと思っていましたが、
「朝鮮民族の敵」という用法もあるらしいですね。
知らなかった。。。別に知りたくもなかったが。
 前者の意味ならば、臣民の一人として恥じ入りますが、
 後者の意味ならば、むしろ誉れですね!

 さて本題。
 デフレ脱却議連はめでたく(?)、
またもや『世界日報』から以下のような罵詈雑言を浴びています。

「インフレ目標設定論」は愚かしい
http://www.worldtimes.co.jp/col/siten2/kp100429.html

 つまり「特定アジア諸国の敵」として認定されました。(?)
 読者の皆さん、拍手喝采で議連の皆様を称えましょう!笑

 で、『世界日報』は、
「愚劣」「〔インフレターゲットは〕まともに扱ってもらえなかったからだろう」などと感情的表現をまぜつつ、「少々のデフレは、低所得層の家計には、これを助ける要因」とか、「デフレスパイラルの心配は乏しい」とか、何の根拠もない、この砦を読んでいれば全部論破できるレベルの経済理論を並べたあげく、「ことさら「デフレ脱却」を声高に唱えるのは有害無益そのもの、愚論と断じるほかない。」と締めています。

 そんなに日本がデフレでいてくれるとありがたいのか? そら、日本を敵視する特定アジア諸国からすると嬉しいのでしょうが、日本人にとっては迷惑ですね。
 よくわかりました。デフレは特アが望む状態ですね。
 状況証拠だけで言い切っていいなら、共同謀議陰謀!ですよ。もはや。
 少なくともデフレを喜ぶ勢力が特定の外国にいて、それに奉仕する勢力が国内にいる、それはよくわかりました。

 ちなみに、この記事、日本語がおかしいのか、本当に自分の言っていることがわかっていないのか、「今はデフレ(=同紙が定義する緩やかなインフレ)という良い状態。雇用は回復していない。」って、要するに「緩やかなインフレになると雇用が回復するのでけしからん」と読める内容になっています。

 学生諸君、デフレを賛美する特アは、君たちの敵です!
 
 あえて挑発的なモノの言い方をしましょう。

リフレ反対は、特アの手先だ!

 無意識であれ、確信犯であれ、特アと日銀の関係を斟酌する理由は、日本の愛国者にはない!
 彼らの目的が日本侵略だろうと、日本破壊だろうと、日本の敵なのだけは明らかなので。

 今月、ひたすら「拉致も、デフレも、実は繋がっている問題だ」と強調してきました。
 デフレ脱却議連の会長、拉致問題で頑張った松原仁さんですし。

 私は、ことあるごとに、「羽毛田信吾と白川方明は討伐されるべきだ!」と主張してきました。
 よくわかりました。日本がデフレ不況から立ち直ると困るのですね。
 だから、日銀は特定アジア様の為に、あえて「デフレターゲット」をしているのですね。
 日銀が特アと関係がないというなら、なぜ言っていることがここまで一致しているのですか?
 白川日銀が特アと無関係なら白痴です。関係があるなら手先です。
 どちらなのか、事実関係を特定したい人はしてください。
 いずれにせよ、私は両者とも日本の敵だと看做します。

 ついでですが、池田信夫という方、『世界日報』と同様に、デフレ脱却議連を眼の敵にしています。
 特に、本砦でイチオシにしている金子洋一参議院議員を標的に攻撃しています。
http://news.livedoor.com/article/detail/4695552/
 で、記事を読んでみたのですが、題名を
「デフレ脱却議連」の正体
などとしていますが、この記事ではよくわかりません。(笑)
 彼の主張を汲み取ると
「言葉遣いがまずい人間がリフレを提案している、けしからん」ということ?
 で、“正体”はそれだけ?
 百歩譲って金子先生がその通りだとして、デフレ脱却議連の“正体”にはならないのでは?
 さらに百歩譲って、「そういう人が参議院事務局長を務めている議連」くらいにしかならないですね。

 この方、他の記事を読むと白川日銀総裁を擁護しているようです。
 

 本日、金子洋一参議院議員とデフレ脱却議連、応援する立場をますます強めた次第です。 


2010年4月29日(木曜日)

昭和六年も亡国前夜になってしまった・・・

カテゴリー: - kurayama @ 23時59分10秒

 最後の元老である西園寺公望曰く、
「今の陛下はお可哀想だ。」と。
 昭和節に想う。

 舛添要一新党改革代表が
「イギリスを見てもわかる通り二大政党制は限界にきている。問題がある制度。
中選挙区制に戻して連立政権にした方がよい。」と。
 おフランスの専門家だからか?それとも現在の政治家としてのポジショントークか?
 舛添さんがどういうつもりかよくわかりませんが、私は結論にも内容にも反対です。

昭和六年と言えば昭和史の転機です。
 この時は、国内経済では、東大生すら就職できない大不況でした。(昭和恐慌)
 対外政策では、日本人を拉致するなどやりたい放題の隣国(張学良)に対し、政府・外務省は「日中友好」などと何もしませんでした。
 そんな状況に世論は、もう政党内閣は駄目なのではないか?本家のイギリスでもやめたし。挙国大連立だ!いっそテロかクーデターでも誰か起こしてくれないか!などと、危険な雰囲気になっていました。

 本日は英国のお話。
 十九世紀に保守党と自由党の二大政党制が発展しました。
 二十世紀に入り、労働党が台頭し、第三勢力(第三極)と呼ばれるようになりました。
 自由党は第一次大戦を境に分裂弱体化していきました。
 逆に労働党は政権を担当するまでになりました。
 二つの世界大戦の間の時期(戦間期・大戦間・二十年の休戦期間など様々な呼称あり)、英国では二大政党による政権交代が動揺し、連立内閣も生まれました。

 日本で言えば昭和六年の一九三一年、英国では、労働党を追い出されたマクドナルド首相を、
 保守党と自由党が支援する挙国大連立内閣ができました。総選挙の結果、保守党だけで単独過半数を得たのですが、
 マクドナルド内閣は継続しました。
 この政変に際しては、国王に決めてもらうような有様で、英国憲法の専門家の中には「問題がある事例」とされています。
 ただ、第二次大戦後は落ち着きを取り戻し、保守党と労働党の二大政党による政権交代を続けて今日に至っています。

 一方、当時の我が国では。
「本家英国でもそうだ!憲政の常道などやめてしまえ!」の大合唱でした。
 その結果、憲政の常道が捨てられ、当事者能力をなくした状態のまま敗戦に至ります。

 以上、あくまで当時の話です。現在の話ではありません。
 ただし、何も考えずに「外国ではこうですから」はやめましょう、特に政治の話では、は残念ながら今でも日本人が厳しく戒めるべき教訓のようですね。

 ついでに英国の総選挙で、誰も過半数をとれなければどうなるか。連立政権になります。
 誰が首班になるかは、話し合いです。ただし原則として、政党党首以外の人物が首相の座を窺うような陰謀は忌避されます。
 そして、誰が首相になろうが、一年以内に再選挙を行うのが慣例です。
 すべての政治の決着は総選挙で決める。有権者が決められなければ再選挙。
 英国が二大政党制を捨てたとか、もう限界だ、などとはそこまで見てからでも遅くないでしょう。

 ところで、リフレ導入反対論者のみ「日本独自の状況や事情、歴史や民族性を考慮すべきだ」などとのたまっています。
 政治学や歴史学と違い、経済学のように主張者が国籍を名乗らなくて良い学問でナショナリズムを主張されても。。。

 それはさておき、羽毛田信吾と白川方明は討伐されるべきである。


2010年4月28日(水曜日)

完全無欠の・・・

カテゴリー: - kurayama @ 22時49分31秒

 検察は、完全無欠の・・・

ロックンローラー!

とテレビで本当に言ってしまった元検事の弁護士がいた。

“Courier New”>http://www.nikkeibook.com/writer/105/

 某フジテレビのパクリ番組で、毎回のようにハマコーに怒鳴られていた人だった。

 それささておき、小沢事件。
「プロの検察が不起訴にしたのに、アマの検察審査会が起訴相当にした」という解説が散見されます。それ、ミスリードしかねませんね。
 早速「新たな証拠を検察審査会は見つけられるのか」とか、わかったようなわからないような議論もある次第でして。
 大前提ですが、今回の起訴するかどうかの判断が検察と検察審査会で割れたのは、裁判で勝てるかどうかの判断だけでしょう。

 では最初に、近代刑法の初歩、法学部だったら一年生レベル。
 大学卒業までには、教養課程で知っておきたい知識を。

第一問
 近代刑事裁判で「裁く」という言葉が正しいとしたら、裁かれるのは誰か?
 ヒント。被告ではありません。

 正解は?
 原告です。
 より正確に言えば、近代刑事裁判とは、事件発生から警察の捜査・逮捕、・・・(ずーっとあって)・・・検事が起訴するまでの過程で、手続が適正であったかの審査です。
 だからすべての挙証責任は原告にあります。
「裁く」という言葉が正しければ、裁かれるのは挙証責任を負う原告です。

 ちなみに今までは原告は必ず検察でしたが、現在の検察審査会制度の改正により、検察が不起訴なのに強制起訴した場合は、指定した弁護士が検事の役割をします。

続けて、
第二問
 以下の内、被告が有罪になる場合をすべて選べ。

 左対右で「原告対被告」です。

一、100対0・・・100%証明できる。完全に被告は犯罪をやりました!
二、99対1・・・100%とは言えないが、まず間違いなく被告は犯罪をやりました!
三、51対49・・・どちらかわからないが、どちらかと言えば、被告は犯罪をやったのではないかと考えられる。
四、49対51・・・どちらかわからないが、どちらかと言えば、被告は犯罪をやっていないのではないかと考えられる。
五、1対99・・・100%とは言えないが、まず間違いなく被告は犯罪をやっていないようです。
六、0対100・・・100%証明できる。完全に被告は犯罪をやっていません。。。

正解は?

「一」だけです。
「四」「五」「六」が無罪なのはわかるでしょうが、「二」や「三」も無罪なのです。民事との違いです。
 検察は完全な挙証責任を負っています。近代刑事裁判とはそういうものです。強大な行政権力(原告)対個人(被告)の図式ですから。
 今回の小沢事件、今のままの証拠では、「二」から「三」の中間なのですね。「一」と判断している人もいるようですが。

 いずれにせよ、その人が「一」から「三」のどれだと思って発言しているのかを抑えておかないと、何が何だかわからなくなります。

 さて、
 ではなぜそもそも検察は起訴しなかった?
 負けるのが恐いからです。

 幹部は政権与党の幹部に喧嘩を売って負けたらどうしようしか考えていないのでしょうね。
 取調可視化法案を取り下げる取引ができたから「これでいいのだ」?
 中には世論を恐れて「やっぱり起訴すべきかなあ」などと考えている人もいそうですが。

 したり顔の法律オタクは「二」ではない、「三」なのだ。などと勝手に納得しているのでしょう。テレビのヤメ検(元検事ではなくあえて失礼な言い方をします)の解説、大体これですし。

「絶対的に忠誠を誓っている大物政治家の億の金を、子供のような秘書が勝手に操作しました」
って、証拠がないなら「執拗な隠蔽の疑いがある」と看做した今回の検察審査会の方が常識的なのではないでしょうか。
 検察に限らず法律オタクに無くて、アマチュアにあるもの。
「裁判で事実を明らかにしよう!」という意識。

 一応法学教員の端くれの立場から言いますと、 事実を明らかにすることで、審査の正当性が挙証できるのではないでしょうか。
「手続論がすべてだ、事実なんかどうでも良いのだ」はアメリカ法にかぶれすぎてませんか?と反論したくなるのですが。

 私見。
 検察は、今回の決定を受けて起訴すべきだと思います。
 検察審査会任せにせず、自ら起訴して戦うべきでしょう。
 これは政治論抜きで。
 さもないと、検察が起訴を諦めるほど隠蔽工作が上手ければ、何をやってもよいことになるのではないでしょうか?

 アメリカ法と似てもいないし非なるイギリス法が重視する

「正義の実現」

を、我が国の検察はどう考えているのでしょうか。

 光市母子殺害事件での地検検事の

「これは何度負けても勝つまでやらなければいけないんだ!」

という発言などには、検察官の良心を感じるのですが。

「たぶん悪いことをやっているのだろうけど、証拠を見つけられないから諦める」、で良心は痛まないのでしょうか。負けても「99対1の挙証しかできませんでした。」は恥ではないと思うのですが。


2010年4月27日(火曜日)

民主は弱いが・・・

カテゴリー: - kurayama @ 20時05分46秒

 検察審査会で小沢が「起訴相当」だとか。
 不起訴の後も検察は捜査を続けていたらしいが。。。

 民主は弱いが、他はもっと弱い。。。

 昔、伊藤昌哉(通称・ぶーちゃん)という池田勇人秘書官がいた。
 宮沢喜一政権末期、すごい予言をした。

 自民党は十五代総裁の宮沢で終わる!
 足利も徳川も十五代で終わったからだ!

 すごい理由だが、的中した。。。

 少し遡り、ぶーちゃんが大平内閣でまったく助言を聞いてもらえない相談役をしていた頃。
 自民党が派閥抗争で、分裂するのではないか、などと噂になっていた。
 そこである財界人が心配して聞いた。
「自民党が分裂したらどうなりますか?」
 ぶーちゃん答えて曰く。
「割れた者どうしで連立政権を作ります!」
 

・・・財界人氏、絶句らしい。

 もはや記憶に新しくない小泉政権の頃。
 小沢自由党と菅民主党の合同話が持ち上がった。
 で、所見を聞かれた自民党総裁でもある小泉さん。
「え?自由党と民主党がくっついて自民党になるの?」

 平沼さん、与謝野さん、舛添さん、中田さん、

全員、みんなの党に入党!

で、何か問題でも?
 せめて選挙協力はできないと。。。

 今のままだと、薩長同盟どころか、天狗党とか天誅組ですね。


2010年4月26日(月曜日)

頑張れ若林亜紀!

カテゴリー: - kurayama @ 13時51分59秒

 いつも前日(しかも平日!)のお昼12時代に出演依頼してくるあの番組にまた出ます。
 近日、情報公開。
 ちなみに今回は夜に、10日前依頼でした。笑

 で、本日のお昼、たまたまフジではなくTBSに回したら、事業仕分けの生中継。
 一度ご挨拶をしたことのある、最近良く出ている若林亜紀さんが登場。

 若林さん、古巣の日本労働研究機構をこれでもかと追求していましたが、とうとう悪事を追い詰めましたね。

 論文一本製作に5千万円。しかも内容はフリーターの愚痴レベル。とか。

 これ、税金を巨額に無駄遣いとすればギリギリ「悪」ですが、「愚」との境界ですね。
 まあ、「悪」でもあり「愚」でもあるのですが。

 で、若林さん、早速、理研が
「非常勤のパートに月収50万円。しかも職員が奥さんを採用している」と報道。

 主婦のパートが職人芸になっている場合もあるので、仕事内容と報酬が見合っているかの審査が「事業仕分け」の本質ですね。その審査の結果、「これでも少ない」「相当」「同じ金額を使い2人雇えば?」「やめろ」などの結論が出るのですけど。

 

 ちなみに「事業仕分け」を『悪魔の辞典』風に定義しますと、

 財務省主計局の係長の仕事を、

国会議員が、

テレビの前で、

(支持率回復の為に)

やること。

ですね。

 しかし、とうとう何もしなかった自民党の支持率が民主党の支持率を抜いてしまった。
 鳩山さん、普天間を理由に放り出して辞めたい?それでもサミット行きたい?

 民主党と自民党、どっちが先に党首(総裁)を交代するかの勝負になってきた?(笑)
ということで、永田町で一番利害関係が一致しているのが鳩山さんと谷垣さん。(笑えない)


2010年4月25日(日曜日)

参議院って何(5)ー闇将軍の権力基盤

カテゴリー: - kurayama @ 23時21分41秒

 まずは最近政局の感想。
 平沼さんにしても舛添さんにしても、質疑の受け答えはしっかりしてて中身は良いですね。実行力が伴わないと書生論ですけど。
 ただ、舛添さんの
「自民党のほとんどの人は衆議院選挙が大事だと思っている。この夏の参議院選挙で全てが決まるのだと分かっていない。」
は、その通りだと思います。

 まさに本連載の趣旨もその通り!全然、単記集中になっていませんが・・・。汗

 まず最初に恒例と化した政界小話。

 参議院全国区の選挙制度を変える際、自民党と公明党&民社党が激論になった。
 いずれも党利党略がかかっているので必死である。
 しかし、なぜか社会党は黙っていた。
 なぜか?

自分の案より、自民党案の方が社会党に有利だったからである。

 二本斜壊党。もはや、党利党略すら考える頭すらなくなっていた。
 今の政界はとやかく言えないか。。。

 では本編を。
 以下は小難しい話なので、気力体力が充実している時に読みましょう。笑

「亡国前夜」の主要登場人物の一人、田中角栄はロッキード事件で逮捕され、さらには有罪になります。それを撥ね返そうと、政界での派閥拡大に腐心しました。そのおかげで、闇将軍とまで呼ばれるようになりました。当然、衆議院議員も増やそうとするのだが、実は力を入れたのは参議院です。

 田中派や竹下派は、他の派閥と比べて衆議院議員の数はもちろん多いのだけど、少し多いだけです。十人多いくらいですね。そんなに変わりません。
 一方で参議院の数は圧倒的です。他の派閥の倍くらいです。
 ついでに小泉政権以後の清和会(森派という看板を掲げています)も同じことをやっています。
 なぜか。
 参議院は、党権力を握ってしまえば、自派拡大に適しているからです。

 田中角栄という人の考え方は簡単。
 参議院議員は二つの選挙方法で選ばれている。
 地方選挙区はその地方の代表である。だから地元の有力県議や政治家二世を擁立すれば良い。
 全国区は知名度と動員力が大事である。タレントか圧力団体の代表を擁立すれば良い。

 で、衆議院議員や地方区選出の参議院議員は、何だかんだと自分で選挙活動をします。
 例えば選挙資金でも全額出します!などということはありえないですね。
 普通は「自分で頑張れ!イザという時にX千万円くらい助けてあげるから」とかです。

 ところが、1983年に導入された、比例代表拘束名簿式だと、とんでもないことが起きます。
 まず比例代表とは、政党ごとに有権者に投票してもらい、その票を比例配分して政党の獲得議席を決めます。
 単純に言うと、50人の定数で、20%の得票数があれば20人当選、という図式です。
 その20人を当選者を確定させるのに、事前に政党は名簿を選挙管理委員会に提出しておきます。「拘束」とは、その名簿に順位がついていることです。
 ちなみにこの例で言うと、1〜20位の候補者は当選。21位以下の候補者は落選です。
 ここまでは教科書に書いてありますね。

 ということは、1位とか上位の人は「寝てても当選」がありうる訳です。
 某林東大総長などは、本当にその通りで、しかも当選後も政治活動などしないで、国会図書館に入り浸って勉強だけしていたとか。。。
 逆に、絶対当選できないような下位になると何をやっても無駄ですね。
 特に現職がそんな下位にされたら政治生命は終わりです。
 これで日頃の政治活動で党幹部や派閥の領袖に逆らえるわけがない。

 では問題。その政党が提出する名簿の順位を誰が決めるのでしょうか?
 自民党の場合、幹事長でした。つまり田中角栄の息のかかった人物です。

 で、衆議院でも参議院でも、事実上の総理大臣を決める選挙である自民党総裁選では一票です。絶対逆らわない議員の数が多い!これぞ田中闇将軍の権力の源泉でした。

 今までの日本現代政治史の中心はもちろん田中角栄やそれを継承した竹下派なのですが、
実は坂野重信とか梶木又三とか、明らかに重要人物であると思われる人たちの研究がほとんどないですね。

 参議院全国区の当選者は、田中角栄の気分次第。とんでもない制度でした。

 ちなみに、このような状態、共産党や公明党はもっとですよ。

 私は、大選挙区単記制(含・中選挙区制)の次に嫌いなのが、比例代表のしかも拘束名簿式です。ドイツも似たようなものでは?とか持ち出されても、本編での理由からまったく聞く耳を持ちませんでした。


2010年4月24日(土曜日)

側室論を論破する

カテゴリー: - kurayama @ 14時05分47秒

 皇統保守をめぐる議論で、「旧皇族復帰」か「女系容認(正確には男系否定)」の他に、
「側室制度の復活ではまずいのですか」と真面目に聞いてくる人が多いです。
 素人の疑問ならそれで良いし、現実にはまったく勢力として存在しないので無視しても良いのですが、まあ念の為に再否定しておこう、くらいの話です。

 とりあえず、9月1日の記事をご参照ください。過去ログをクリックしても見れないシステムなので、「倉山満の砦 側室」で検索してください。一発ヒットします。私の立場、あれで終わっているので、本記事は完全に蛇足ですけど。

まずは定義から。
「側室論」とは、「何らかの形で皇后以外に別腹の女性の存在を再び制度化しよう」という議論のことです。としか言いようがないです。いまだかつて、まじめな提案として側室論を聞いたためしがないので。
「中宮のみか、何人までどのように認めるのか、内侍制度までも復活か、単なる妾や愛人か。そもそも皇統譜ではどのように書くのか。」に関して真面目な提案を聞いたことがないので、単なる抽象論として「何らかの形で」といい加減な形でまとめるしかないのです。

「論破」とは、「対等の議論と認めてその根拠を否定する」の意味ではありません。
「そもそも論として成立していない」と証明することです。
「側室」の中身すら定義されていない、で既に終了しているのですけど、さらに念の為に話を進めましょう。

 女系論者は提案自体は精緻ですが、「先例がない」の一言で終了です。
 では側室は「先例」があるから良いのか、旧皇族復帰案に優先するのかというとそれは別の議論ですのでこれから検証します。

 そもそも「先例」とは何か、です。
 宮中では「新儀」が悪で「先例」が善です。たとえ何代何百年遡ろうとも、「先例」を探す世界です。
 ただし、この「探す」とは、現実に最も合致する方法を議論する作業でもあります。
 私も「過去にあるからやれ」との意味で「先例」を用いていません。

 公家社会には「平清盛は先例にあらず」という言葉もございます。
 当然、「マッカーサーは先例にあらず」でなければなりませんよね。「先例」にして良い議論を証明できる方はしてもらっても結構ですが。
 だから旧皇族復帰は本来ならばもっと早くやっておかねばならないことだったのです。
 それに対して、側室制度ですが、「昭和天皇は先例にあらず」ですか。
「マッカーサーの先例が昭和天皇の先例に優先する」が立証できるのでしょうか。、
されても、私には受け容れられない議論ですが。
 ついでに一部世の中の風評に「竹田恒泰はマッカーサーと関係なく臣籍にある身だったのだ」などという人格攻撃もあって、それを信じる不勉強な方もいるようですので一言だけ申しましょう。
「親王宣下」って言葉知っていますか?
 臣籍降下は何も考えず自動的に行われてきた訳ではございません。

 以下、助け舟を出しましょう。以下の論点を立証できたら、側室制度も旧皇族復帰案と対等に議論の俎上に載せることができます。

一、「側室制度」の中身を厳密に定義する。
 ⇒要するに何をしたいのかの立場をはっきりさせないと議論にならない。
二、その「側室制度」を実現化する際の実行可能性を証明する。
 ⇒この時点で国民の理解は得られたことになります。
三、「側室制度」を導入した際に当然予想される不利益を克服する方法を提言する。
 ⇒この方法は、「不利益が発生しない」でも「不利益よりも利益が大きい」でもどちらでも構 いません。
四、「側室制度」導入後の宮家のあり方を提示する。
 ⇒そもそも秋篠若宮がこのままの継承順位で即位あそばされた時には、皇族が一人もいなくなるというのが、この問題の出発点ですから。
五、昭和天皇の先例とマッカーサーの暴挙を克服する方法を否定するのかの論拠を明確にする。
 ⇒先例の解釈です。旧皇族復帰よりも側室の方が回数が多かったは理由になりません。
昭和天皇が現実に合致しない先例として、別の先例を採用された理由を否定できなければなりません。
六、「側室制度を導入するのも結構だけど、同時に旧皇族復帰もやればよいのでは?」という説に回答する。
 ⇒二者択一論でない場合はこれは立証不要です。旧皇族復帰を否定し、「側室制度」のみを導入したい場合のみ必要な論証です。

 皆様の議論をお待ちしています。
 ただし、私の意見に反論の場合は、五条件の全てを立証してからにしてくださいね。
 それでやっと竹田先生が主張し、私も支持している「旧皇族復帰」案と対等です。
 竹田先生や私の議論に対する優越を主張されたい場合は、「六」も必要です。


2010年4月23日(金曜日)

イギリスの女性差別

カテゴリー: - kurayama @ 11時34分43秒

フォークランド紛争の時、腰抜けぞろいの英国内閣に、
ただ一人、勇敢なジョンブル男児あり。

その名を、

マーガレット・サッチャー


2010年4月22日(木曜日)

宣伝の話(7)ー「南京大虐殺」と言われたら?

カテゴリー: - kurayama @ 23時59分22秒

 あまりにも良く聞かれるので、まとめて回答を。
 初級・中級・上級、と理解できたら次に読み進んでください。

 まずは初級編。
私は院生駆け出しの頃はよく絡まれたものです。
「日本人は中国人に対して未来永劫謝っても謝り足りないんだ!」
「残留孤児を育ててくれたようなあんないい人たちを侵略して大虐殺したんだ!」
「私の知り合いは南京で大虐殺をしたと言っていたぞ!」
「南京大虐殺が無かったなんて言い出す奴は人として問題があるんだ!」
「お前なんか歴史学者の資格がないんだ!」

 そんな時の私の一言。ほ〜〜う。左様でございますか〜。

 大体、鼻であしらうかのような私の態度が、中国人への謝罪こそが宗教的正義であると確信しているような狂信者の態度を逆なでするらしいですね。

 で、連中が金科玉条の如く言い出すのが、
「実際に虐殺した人がいるんだ!無かったなんてなぜ言えるんだ?」
です。
 よくよく聞いてあげると、日本軍の兵隊さんが、中国の民間人をいかにむごたらしく殺したかについて語ってくれるだけなのですが。
 この程度の反駁で沈黙するようでは、日本人は永久に謝罪し、働いた富をむしりとられるだけです。指導者はもちろん、国民全員が動じないようにしなければならないのが、このレベルの議論です。
 国際社会は、アイデンティティー・ウォーなのだから、これくらいで引いてどうする?原爆投下を正当化するアメリカ人やチベット虐殺を正当化する中国人にその時点で負けではないか!などと気負う必要もありませんが。

 私の場合、まあ、相手に好きなだけ言わせてから
「で、それのどこが虐殺なのですか。とりあえず虐殺の定義を教えてください。まッさかァ、むごたらしく民間人を殺すこと、とか国語辞典に書いてあるような定義を、およそ学術的な、しかも政治的に繊細な問題に持ち出す恥ずかしい真似をするつもりはないですよねえ?」とでも聞けば、ほぼ100%近く思考停止をして終わりです。

 まあ、これでも難しい人は「虐殺」の定義を聞くだけで良いでしょう。
あとは、
「あなたは虐殺が何かを知らないのに、日本人が虐殺したことを知っている。その理屈が通れば、あらゆる冤罪を組み立てることができますねえ。」などと、相手が如何に非論理的で、文明の常識をわきまえていないかをひたすら攻撃し、私が悪うございましたと自己批判させるだけである。相手に「冤罪製造機」とかそういうあだ名をつけて上げましょう。
 ここまでやれば初級編終了ですね。

 次に中級編。
 あとはもはや余談になりかねないのですが、一応「虐殺」の定義を。
 Massacre(大量殺戮)の定義で説明しますと、
理由もなく、むごたらしく殺された状態」が虐殺です。
 繰り返しますが、「理由もなく」が重要です。
 国際法、特に戦時国際法は不可能を要求しません。また軍事合理性に反する殺傷の禁止が、国際法の求めるところです。

 ちなみに「理由もなく」の論理は、被害者が大量でなくとも、個人の戦争犯罪(war criminal)でも同じです。

 だから、「南京で虐殺が起きた」と立証したいならば、日本軍が「理由もなく、むごたらしく殺した」という事実の提示が必要です。被害者が戦闘員だろうが非戦闘員だろうが構わないですし、私は最近の世界的な通説と違い「組織的命令で行われたか否か」にはこだわりませんが、
まさか
「中国国民党軍の最高指揮官が玉砕命令だけ出して自分は逃げた」とか
「中国国民党の敗残兵は、負けそうになると制服を脱いで民間人に紛れ込んだ」とか
「しかも、そこにいた中国人の民間人をも殺傷したり略奪しながら逃げた」とか
「ましてや国際赤十字が非戦闘地域に指定した地域に乱入して略奪を働いた」とか
「中国国民党軍はそもそも便衣兵(ゲリラ&テロリスト)を使嗾するのでそもそも戦闘員と非戦闘員の区別ができなかった」とか、
国際交戦規定を守る気など存在しないと断定されても文句を言えないような態度は一つもとっていないでしょう。きっと。

 以上のようなことが一つでもあると、日本軍は自己防衛と秩序維持のために、戦闘員と区別して非戦闘員を全員守る、などできなくなりますから。
 アメリカなんか、ベトナム戦争でそこまでいかない段階で「村ごと焼却」とか平気でやってましたから。

国際法の大原則

疑わしきは殺せ!

を知っていますか。だから、戦闘員と非戦闘員の区別が重要になるのです。これは支那「事変」だろうが、抗日「戦争」だろうが、同じです。

 ちなみに南京での日本軍は?
 あまりにも軍隊の規律が良かったので

感謝状までもらいました。

 さらに上級者向けの話としては、
「虐殺ですか?ではmassacre(大量殺戮)ですか?genocide(民族殲滅)ですか?atrocity(都市大量破壊)ですか?」とか聞いたら、相手はたぶん涙目でしょう。
あれだけ亜細亜主義者だらけの日本に「中国人を皆殺しにしよう」などと本気で考えた人がいる訳も無く、genocideなど概念としてありえないのですけどね。
 ついでに、holocaust(ユダヤ人虐殺)もありえません。
「南京で虐殺された中国人はユダヤ人だった」とかトンデモ説を立証できるならどうぞ挑戦して欲しいですが。「Nanjing Holocaust 1937」などというタイトルで流れたりすると、「日本軍はユダヤ人を殺したのか?」などと意味不明な勘違いをされかねないので、およそ学術研究に携わる人は、恥ずかしい英語を流さないで欲しいものです。

 まあ、日本政府にも軍にもmassacreやatrocityの意思が明らかにない以上、どんなに「私は虐殺をしました」的な証言を集めてきて、しかもそれが事実だと立証できたとして、単なる個人の戦争犯罪、が関の山ですね。どうぞ頑張ってください。

 結論。「南京事件」などという表現ですら、教科書に載せるような事件ではない。


2010年4月21日(水曜日)

白川の背後に特ア?

カテゴリー: - kurayama @ 23時40分08秒

 昨日、大学の演習授業で模範発表をしました。
 題名は「現在の不況を打破するには」です。
 要するに、「今の大学生の就職難は人災である」「リフレをやるには?」という話です。
 全員、白川方明というトンデモ老人への「怒り」だけは伝わったようです。笑

 参考文献は以下。
田中秀臣『経済政策を歴史に学ぶ』(ソフトバンク新書、二〇〇六年)
与謝野馨『民主党が日本経済を破壊する』(文春新書、二〇一〇年)
渡辺喜美『民主党政治の正体』(角川SSC新書、二〇一〇年)
上念司『デフレと円高の何が悪か』(光文社新書、二〇一〇年)

 特に、四冊目を学生に強く推奨しました。真面目に読めば、小学生でもわかる経済学の教科書ですので。

 新書を数冊読んで、まとめて、発表して、質問に答える。
 本来は大学生なら誰でもできるはずの能力なのだが、今では超人的作業らしい。
 おかしな世の中になったものである。

 ただ、「わからない」「知らない」「今の自分にはできない」と知った時に真価が問われるのであって、そういう時こそ「やろう」という意思を持ち、「どうすればできるのか」を工夫するところから学問が始まるのですから。

 さて、『世界日報』で以下の「デフレ脱却議連」たたきの記事。
http://www.worldtimes.co.jp/col/siten2/kp100421.html

 この記事、「デフレ不況下での消費税引き上げ論外など論外」とか良いことを言っているのに、なぜかデフレ脱却議連を「攪乱分子」と眼の敵にしている。
 曰く「円安は日本人が困るから悪」「マネタリズムの限界は小泉改革で明らか」だそう。
 えーと、貿易立国の日本が円高で誰が得をするのだ?
「日本商品が世界一値段が高いです」で、どうやってモノを売れと???
 小泉改革のどこがマネタリズムだ?というか、そもそも同紙の言う「マネタリズム」の定義は?世界の経済学では、景気対策のように緊急性を要することは、財政政策より金融政策の方が、政治的障害が少なく、即効性があり、全体的な効果がある、
 というのが多数説で、それをマネタリズムと呼ぶこと自体に批判があるのだが。

 で、「正解」は、「税収を増やすこと」らしい。
 それにデフレ議連は反対していないはずだが。というか、それは目的であって、解決策でもなんでもないので無視。

 とにかく、この『世界日報』の記事、何でも良いから「デフレ脱却議連」を批判したいらしい。ある種の名誉?

 裁判官の身分保障並みに守られた白川総裁。
 戦前の統帥権の独立以上に独立した日本銀行。
 若者から搾取する構造を死守し、日本の弱体化を狙う勢力にとっては、これほど都合が良い存在はあるまい。
 その勢力の正体は?特定アジア(特ア)以外にあろうか?

 拉致問題でも名を挙げた松原仁先生。日銀に対しても突撃して欲しいものである。
「デフレ脱却議連」の松原仁会長と金子洋一参議院事務局長が外国人参政権反対集会に民主党から参加したというのは、この絶望的にヘタレた政界で、一つの希望だと思う。


2010年4月20日(火曜日)

「南京大虐殺」って、何のこと?

カテゴリー: - kurayama @ 23時39分00秒

 歴史問題でしょっちゅう聞かれるのが、「南京大虐殺」!

「南京大虐殺って本当にあったんですか?」とまじめに聞かれると、
「えー、ありましたよ」と答える。

 

 

 もちろん、私が「南京大虐殺」というと、まず、

“洪秀全”

を思い出します。

 うーん、“毛沢東”でも、“洪武帝”でも“永楽帝”でも、“フビライ”でも、誰でも意味が通じるから恐い。以上のおちょくりのどこがおもしろいかわからない人は、中国史の概説書を読みましょう。

 ところで、「南京大虐殺」って、他にありました?ありましたけど。
 ただ、日本人に関係がないことだけは確かだ。

教訓:歴史論争では相手とマトモにやりあってはいけない。

 王朝交代の時に30万人しか殺しませんでした、とかになると

「たったそれだけ?」

とか言われかねないのが大陸世界である。


2010年4月19日(月曜日)

亡国前夜列伝―竹下登の気配り

カテゴリー: - kurayama @ 23時33分42秒

 竹下登は、密謀を企てる時、口の軽い人間は後から呼ぶようにしたらしい。
 「竹下登・人生最大の密謀」と言えば、田中角栄に反旗を翻した時。

 まず最初に二人きりで話した。(金丸信)
「これを最初に話すのはあなたです」

 次に別に二人を呼んだ。(梶山静六と小沢一郎)
「これを最初に話すのはあなた方です」

 次に別の三人を呼んだ。(青木伊平と青木幹雄と野中広務)
「これを最初に話すのはあなた方です」

 次に別の五人を呼んだ。(青木伊平と青木幹雄と野中広務と小渕恵三と、竹下亘かな)
「これを最初に話すのはあなた方です」

・・・(以下、同様のやりとりが続く)・・・

 十四人を呼んで宣言した。(橋龍は入っているが、渡部恒三は入っていない)
「今日は最初の決起集会です」

 梶山は「どうせ俺が最初のはずがない」と思っていたが、小沢は本気で信じていたという。。。小沢一郎にも純情な頃があったとか?

 ちなみに、115番目に呼ばれた鳩山邦夫は、宣伝担当として重宝されたらしい。

竹下派のゲッペルス?

 教訓!国家は「悪」では滅ばない!「愚」によってこそ滅ぶ!


2010年4月18日(日曜日)

ハーグで何をしていた?

カテゴリー: - kurayama @ 22時49分46秒

 この砦をはじめる時に考えました。
 日本人は間違った歴史認識により、如何に自信を喪失し、現実の問題解決を歪めているか。

 日本史の教科書に「ハーグ密使事件」という項目がある。
 一九〇七年、オランダのハーグで会議中の列国に、植民地にされかけていた朝鮮が日本の非道を訴えた、などと書いてある。
 少し歴史を学んだ人なら、その直後に伊藤博文が朝鮮王宮に乗り込んで国王に向かい、
「そんなに文句があるならこの場で宣戦布告してみろ!」と恫喝したとの挿話は知っている。
 ここで止まると「やはり日本は朝鮮にはひどいことをしたのだ」などと訳がわからない勘違いをしかねないのだが。これには、日清日露戦争で朝鮮は中立とは名ばかりの、日本に敵対的な国だった事実を指摘すれば十分だろう。

 で、根本的な疑問。
 一九〇七年、オランダのハーグで列国は何の会議をしていたのだ?
 朝鮮国王の密使が日本の非道を訴えるのを待っていたのではない。
 三百年間、慣習として確立してきた国際法を法典としてまとめよう、という会議をしていたのである。つまり何が「確立した国際法」なのかの確認である。
 日本にとって最も大事なのは二点。

一、占領軍は好き勝手に法律をかえてはいけません。ましてや憲法をや。
二、別に戦闘開始の前に宣戦布告をしなくても良いです。するにこしたことはないが。

 大事なことを隠すために、どうでも良いことを針小棒大に記述することもあるという事例である。

 さて、時事を二本。
生島さんの手紙の紹介だけで番組の大半を費やしているのが以下。
【青山繁晴】「特定失踪者問題」「工作活動」に答える!
http://www.youtube.com/watch?v=b9XLubXKrsI

 皆さんご存知の以下。
 外国人参政権「一万人大会」 UIゼンセン同盟「組織として反対」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100418-00000054-san-pol

 今次参議院選挙改選議員の中でイチオシの一人、金子洋一さんは、松原仁さんらとともに民主党から参加。デフレ脱却議連の会長・事務局長コンビです。


2010年4月17日(土曜日)

学生、恥を知る

カテゴリー: - kurayama @ 15時44分40秒

 病み上がり、にすらなれていない倉山です。ここで更新しないと三日も更新しないことになりそうなので。こんな時は小ネタを。

 昔、昔。
「一郎」という立派な名前の政治家がいた頃の話です。
 ある大学の授業で、遅刻をしてきた学生がいたそうな。
 だまって悪びれずに入室して着席したそうな。
 温厚で知られた教授は何も言わずに授業を続けたそうな。
 退屈したのか、その学生は授業が終わっていないのに堂々と退室しようとしたそうな。
 そこで教授の一喝。

出たり入ったり、鳩山のようなことをするな!

 学生、あまりの剣幕に、恥を知り、着席したそうな。

 歴史は繰り返す。
 一度目は喜劇として・・・一郎。
 二度目も喜劇として・・・邦夫。


2010年4月15日(木曜日)

全問正解者なし!

カテゴリー: - kurayama @ 23時32分02秒

 大学の方から、要するに「大学でできない大学の授業」をやってください、という話が来た。学部長が相当に危機感を持っておりまして。というのは、昭和恐慌と敗戦に次ぐ、百年で三度目の超就職氷河期に際して、ちゃんと学問をさせないと、
「大学の評判が落ちる→就職率が落ちる→学生が集まらなくなる→さらに大学の評判が落ちる」というデフレスパイラルに突入してしまうからである。

 ということで、昨今の大学事情も御紹介。単なる身辺雑記ではなく、記録に残るような内容を心がけますが。(例・「現在、ブタクサに来るしめられ中」などということは書きません)

 さて、いきなりですが、問題。以下の三問に全問正解できたら、おしゃべりをしようが、居眠りをしようが、勝手放題、という問題を出してみた。そういう問題を出している時点で、させる気はないのですが。

第一問:日銀は何の略?

第二問:現在の日銀総裁は誰?

第三問:最近の日銀総裁の言動を紹介した上で批評せよ。

 第一問は小学生の問題ですね。中央銀行の役割とかまで説明できないと。
「金融緩和の阻止」とか答えられると困りますが。笑
 このあたりだと、なめてかかってくれないと。

 第二問は、新聞読んでいる高校生向きの問題ですね。
 就職活動中の学生もまず答えられませんが。汗。

 第三問は、大学生の問題ですね。
 第二問が全滅だと、答えられるはずがないので。

 大まかに言うと、というような感じで、初歩からはじまって、じっくりと基礎を固めていくという手法で授業をしています。

 以上の問題を答えられないで就職活動に苦しんでいる学生は、今の自分の置かれている状況が人災だという自覚はなく、自然災害のようなものだと考えているということか。
 白川総裁の言動は、この砦でも追いかけますが、この人、無能な格差社会を固定化しようとしている確信犯としか思えない。
 知らないことは恐いですね。

「森山浩行メールマガジン」のよると、自殺者は毎月減少しているそうですが。しかし、年間3万人というのは異常な数字ですね。その人たち、日銀総裁の言動など知らないのでしょうね。知らないと搾取されるだけ、時には命すら持っていかれる、という話です。

などと「日本国憲法」の授業の半分くらいが就職講座と化してしまった。その総本山が、宮沢俊義と芦部信喜です。

 今年の授業の主題は「憲法こそ生活!」

 まじめに憲法を勉強すると、日本に住むのが恐くなりますよ。とぃつて他に行く国がある訳ではない人は、残って頑張らなければならないので。亡国前夜ですけどね。

 勉強とは「生きる力を身につけること」という意識で教えていきます。

 それはさておき、白川方明と羽毛田信吾は討伐されるべきである!


2010年4月14日(水曜日)

たまには「仕事用資料」を公開

カテゴリー: - kurayama @ 23時35分27秒

 急ぎの仕事ができました。
 うーん、じっくり書いていたら日付が回ってしまう。
 ということで、下記に私の「仕事用資料」をそのまま公開。
 こんなものを使って、仕事をしています。「どんな?」は内緒。

 資料一
 小林よしのり『昭和天皇論』を購入。
 注目したのは、第四章の「『聖断』という奇跡」。筋は鈴木首相と阿南陸相は「平凡人」であったが、超人的な働きをした、ということ。「平凡人」の根拠は、それぞれの評伝から挙げられている。政治に関しては素人なのに、無私の天皇を仰ぐから臣下は個を超えた能力を発揮できる、ということ。
 同書でも書かれているが、鈴木は日露戦争の英雄だからなあ。どんな血気盛んな跳ね返りが何を言おうと実績が違うというのが大きい。
「平凡人が英雄的な働きをする」というのは『正論』12月号の「徳大寺!」の主題。
まさか読んでくれた上でのオマージュ?(笑)
「聖断」の法的分析は『日本近代史の転機』に書いていたのだが、これは読まれていないのは確か。「聖断」が「法的効力」を発揮した瞬間の解釈がおかしい。

 資料二
 茂木健一郎『龍馬脳のススメ 人生が驚くほど変わる』の帯が「あなたも今すぐ龍馬になれます」←パクられた?(爆)

 中身は「トンデモ本」すれすれ。
「龍馬」を別の固有名詞に入れ替えてもまったく成立する。一応、売り切れらしい。

 資料三
 yahooで「亡国前夜」で検索すると、三月に出たらしい江上剛さんの小説の次に「砦」が。。。googleだとそうでもないけど。
 しかし、「亡国」という文字が活字媒体に躍らない日はない。
 ということで、最終回まであと二回の「亡国前夜」だが、その後も「亡国前夜・列伝!」として継続決定!


2010年4月12日(月曜日)

基礎をしっかり!―情報機関設立の前にやること

カテゴリー: - kurayama @ 23時00分49秒

 明日から大学で講義開始。

 あと、いつの間にやら書いていた比較憲法の教科書の校正作業。
 私の担当はタイ王国憲法です。
 タクシンに関してはなかなか面白いことになっていて、面白い人であるので、近日書きます。
 英国憲法、大日本帝国憲法、それからドイツ憲法の知識で観ると、タイ憲法はかなり良くできていますね。なぜクーデターが頻発して、5年と続いた憲法がないのに、政情が安定しているのか、が中心点です。

 校正で一番大変だったのが、各国の基礎データを揃えることでした。
 要は、我が国外務省の公開資料を拾えば良いのですが、これが大変で。色々と他で補う羽目に。
 なぜ単なる統計なのに、キチンとしたフォーマットを揃えられないのか。
 例えば、韓国の部分を見ると、「名目GDP」と「一人当たりGNI」だけが並んでいる、という具合です。
 http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/korea/data.html
 他の国は基本的にGDPで揃えているのに、なぜかスペインは理由を説明することなくGNI、とか。資料が取れなかったら、その理由を注記しておいてくれれば良いのに。

 どこの国でも、情報機関は基本的に公開情報を網羅して、どうしても足りない部分をそれ以外の方法で補います。要するに、基本知識がないと、それが裏情報なのかどうかすらわからない訳です。ウェストファリア条約以降、相互に承認しあったスパイのことを外交官と呼びます。情報に関する駆使の方法は違っても、分析に関してはまったく同じです。表情報と裏情報に頼る比率が違うだけです。

 CIAなど、MI6やモサドに比べると格が落ちるなどと言われながらも、人員の物量での公開情報の更新はすごいのですよね。あと、米国(の国務省)でなめてはいけないのは、世界中の言語に関して、通訳・翻訳ができる人を集めよう、とか。

 以上、日本で情報機関が作れない理由、というか、作ってはいけない理由でした。

「日本版CIAを作れ」という意見をよく聞くのですが、それ、「通信教育で勉強して、国民の皆様の年金をスッてしまいました」というどこぞの社保庁と同じような結果になるのでは?投資以上に諜報の世界が恐いことを証明する必要はないでしょう。

 基礎教育はいくらやっても損になることはないので、優先順位としてはそちらではないでしょうか。まず「情報」に関して、政治家・官僚・関係分野の学者などに合意があるのかどうかすら疑わねばならないところが悲しい。


2010年4月11日(日曜日)

昨日は赤坂大輔躍進の集いでした

カテゴリー: - kurayama @ 23時45分38秒

 昨日は、「港区議会議員赤坂大輔先生躍進の集い」でした。

 主賓は、後援会長の竹田恒泰先生。明治天皇五世の子孫の御方が後援会長を務めてくださる区議会議員など、一人だけですよね。竹田先生があまりにも気さくなので(最近、それに甘える周囲の人間が増えてきたので、私も・・・気味なのですが)、実は世が世ならありえないことです。

 さらに、新党「たちあがれ日本」の結党を終えたばかりの与謝野馨先生も駆けつけてくれました。普通はいくらお世話になってきた方とはいえ、どちらかが「来るな」「行きたくない」というやり取りになるのですが、党派とかに関係なく、でした。人情ですよ。ひたすら「打倒!小沢民主党」を訴えていました。

 さて、平沼新党。平沼直系、城内実議員もまだ参加していないとか。理由が、「今、後援会の皆さんに説明して回っているところです」とのこと。

 こういうの、昔は

段取りが悪い!

と、言いました。

 手順とか手続に拘って大事な話をぶち壊してしまう小役人的な人間も多いです。ただし、大政治家たるものは、抑えるところを抑えて行動しないと。

 赤坂先生は、竹田先生の背負っている御立場への、「畏」れのような気持ちで接しています。

 赤坂先生は、与謝野先生にも、立場がどうなろうと、義理を通しています。


2010年4月10日(土曜日)

亡国前夜(12)ー世にも不思議な物語

カテゴリー: - kurayama @ 15時05分24秒

 ハマコー曰く。
 小泉内閣恒例のサプライズ人事で、武部勤が幹事長に。
 次期総理候補筆頭の安倍晋三は、参院選挙敗北の責任で幹事長代理に降格した。

 その時の小泉が武部に言い聞かせたこと。
「武部よ。君は細かいことだけやってくれればいいよ。
 大事なことはみんな安倍君がやるから。」と。

 これ、本当の話?
 難しい話が苦手な人はここまででお休みして、気力と体力が充実した時に以下の本題を読みましょう。

 

 さて本題。平成十七年の話である。
 小泉純一郎総理が政治生命を掲げる郵政民営化法案は、大量造反にも関わらず、衆議院は五票差で通過した。小泉は躍りだすように戦況を眺めていた。

 しかし、参議院が否決した。
 自民党の造反である。この時、青木幹雄参議院会長と片山虎之助参議院幹事長は、見越したように談笑していた。

 過去、散々小泉をいいように使ってきた森前総理は「干からびたチーズ」を片手に、カメラの前でぼやくという道化役をやっていた。

 亀井静香ら、造反派は怪気炎を挙げていた。
「これで解散なんかできやしない。総辞職だ!」と。

 ところが、小泉は「郵政民営化法案への造反は内閣不信任案と同じである。」と、衆議院解散の姿勢を示した。
 亀井らは「衆議院が賛成して、参議院が反対したら、衆議院を解散するのはおかしい」と吼えた。
 おかしいのは小泉の姿勢ではなく、日本国憲法の参議院規定である。
 拒否権集団の横暴に際して、内閣総理大臣は一度だけ国民の信を問うことができる。
 これが「憲政の常道」である。。

 英国でも先例がある。貴族院が「衆議院の優越」という憲法慣例に違反した際、時のアスキス首相は衆議院を解散。民意の所在を明確にした上で、貴族院と対峙して勝利した。

 あらゆる政治上の解決は、衆議院総選挙により最終的に決着させる。それが議会制民主主義である。
 しかも、総理は国民に理由を説明した。
 これで許されないならば、第二院(参議院)は何をやっても許されることとなる。
 憲法学者の中には郵政解散を憲法違反と叫ぶ無知蒙昧の輩もいるようだが、あれこそ日本国憲法の欠陥に対する挑戦である。

 この時の小泉総理に小ピットを髣髴させられたのは私だけだろうか。私だけだろうな。
 二十五歳の青年宰相・小ピットは政権発足当初、巨大野党に対して勝ち目がないと思われながら解散総選挙を断行し、約二十年の長期政権を築いた。

 ただし郵政解散は、法律論としてはまったく正しい勇気ある行為なのだが、政治的には定跡外れの行為である。
 数ヶ月間の準備で、しかも解散してから候補者を集めるような選挙で勝利はできないのである。しかし、成功した。なぜか。理由は以下。

、「小泉劇場」「ワンフレーズポリティクス」の集大成。・・・「約束は守る」「信念は曲げない」という小泉首相のわかりやすい姿勢が支持された。
、小選挙区制なので、「風」次第で、大勝も大敗もありうる。・・・中選挙区制(大選挙区単記制)などというこの世で最低の選挙制度との違い。
、技術的な成功・・・一ヶ月の選挙期間を置いて、小泉支持派の浸透に成功、武部が何も考えずに特攻、など。
、小沢一郎が失脚中・・・年金未納というくだらない問題。いっちゃん、選挙だけは強いがこの時は無力化。
、死神・・・自治労・日教組などという無能者集団に依存した岡田代表が何も出来ず。

 大事なのは、「」である。
 勝負事の「悪手を咎められない悪手は最も罪が重い」の法則で考えよう。いくら定跡外れの悪手でも、相手がそれを咎める能力のない無能者ならば、その悪手は絶好手になるのである。
 解散前は「小泉さん、どうする気だろう」と思っていたのだが、直後に確証を得た。小泉は「自治労・日教組のような死神など、必勝の信念で戦えば蹴散らせる」と確信していたのだろう。しょせん、単体では寄生虫にすぎない自治労・日教組ごとき無能者集団など、小泉の号令で戦闘集団と化した自民党の敵ではなかった。これは「実戦心理」に基づく「勝負勘」があった、としか説明できない。相手が弱ければ、最善手を読なまくても良いのである。

 そして、自民党は大勝。郵政法案などという、どうでも良い法案は通過。
 小泉は、安倍晋三に総理を譲る。事実上の禅譲である。一応、自民党総裁選挙があって、「麻生対谷垣、第二代・最後の自民党総理争奪戦」を繰り広げていたが、瑣末な話。

 さて、ここからが奇妙な話の開始である。
「戦後レジーム」の脱却を掲げる安部総理に対して、『朝日新聞』以下、というか『産経新聞』以外の大新聞は総攻撃。安倍さん、短期間でかなりの実績を残している総理なのだが、これでもかと攻撃され続けた。
 何が悪いって、公務員改革に手をつけたからなのだが。まじめな叩き上げノンキャリア官僚出身の井上義行氏を首相秘書官に据えた時点で、霞ヶ関の官僚機構全体を敵に回していたのだが、さらに「キャリア官僚制廃止」に着手したのである。
 ここに、「特権官僚&自己認識インテリマスコミ&腐れサヨク」の対安倍内閣包囲網が成立した。

 で、小泉が事実上引退するのと入れ替わりに、選挙技術にだけは卓越した小沢一郎が民主党を乗っ取ってしまう。そして、平成十九年参議院選挙では自民党を歴史的大敗に追い込んでしまう。
 この際の権力基盤は自治労と日教組である。
 参議院選挙大勝の夜、小沢代表の姿が消えた。それはいつものことだが、いつもの「小沢遊び」の雰囲気がまったくなかった。誰に呼び出されていたかは知らないが。
 民主党に戦勝空気はなく、議席的には大敗のはずの共産党と社民党がはしゃいでいた。

 いつの間に、かの無能者集団の自治労と日教組がこんなに実力をつけたのだ?

 今を読み解く原点である。


2010年4月9日(金曜日)

鳩山家、父の教え

カテゴリー: - kurayama @ 19時52分29秒

 大好評(?)の鳩山邦夫氏の近況を二つ。
 
 邦夫氏反省「龍馬をやりたい、言いすぎだった」 
http://backnumber.dailynews.yahoo.co.jp/?e=party

 邦夫、今度は「龍馬の親戚」発言に子孫激怒「良識疑う」
http://news.livedoor.com/article/detail/4670653/

 ついでに兄上の総理大臣閣下の近況。というか亡きお父上の話。
 「大蔵省経験は親父の誇り」 新人激励で官僚にすり寄り
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100407/plc1004072221012-n1.htm

 和夫衆議院議長・一郎首相・威一郎外相(←大蔵事務次官)・由紀夫首相&邦夫(アルカイダの友達の友達)と続く華麗なる鳩山家の系譜の中で、実は一番の真人間ではないかと噂されるのが威一郎閣下。
 ちなみに大蔵省関係の本を読んでいるとどこにでも書いているのだが、威一郎様、「あいつは名門でどうせ次官になるのは決まっているんだから」と最短速度で事務次官に登り詰めたとのこと。
 さらにちなみにその中で地方交付税関係の話をよく読んでいると、「史上最悪の馬鹿主計官⇒史上最悪の馬鹿主計局長⇒史上最悪の馬鹿事務次官」として伝説になっているらしいとわかる。
何やら毎回々々、自治官僚に論破されて地方交付税が膨らんだのが理由とか。大蔵省が財務省になっても末代まで語り継がれるのだろうなあ。官僚機構とはそういうものです。

 さて、鳩山邦夫氏22歳、東大法学部を首席で卒業した後の進路相談に父親の所に。
 その時のやり取り。

邦夫 「パパぁ。僕、政治家になりたいんだ。」
威一郎「で、どうするつもりだ?」
邦夫 「日本で一番偉い政治家の田中角栄さんの秘書になるんだ。」
威一郎「やめとけ。政治家なんて悪人しかやらない仕事だ。お前には無理だ。」
邦夫 「パパ、ひどいよ。パパは自分のパパのことを悪人って言うなんて。」
威一郎「お前、本気でその歳まで鳩山一郎が大悪人って知らなかったのか?」

 やはり、威一郎閣下が一番の真人間かもしれない。


2010年4月8日(木曜日)

平沼騏一郎の話

カテゴリー: - kurayama @ 02時45分26秒

 起承転結の「転」がすごすぎて毎日楽しく読んでいる『産経新聞』の「産経抄」に、平沼騏一郎の話がのっていた。最近だと平沼赳夫の養父で、父子ともに国家主義者、などと解説されたりする。

 一般に平沼と言えば、そんな首相もいたかなあ、くらいか。
 独ソ不可侵条約を知らされて「欧州の天地は複雑怪奇」の一言を残して辞職した首相として有名。日本近代史を専門にしている人以外では、検察官出身の枢密院議長?政党内閣をいじめていた人?元祖検察ファッショ?右翼?観念論者?とか。

 もう少し詳しいと、社会主義的な「革新右翼」に対して、「観念右翼」だったので、実は戦争には反対だった。最後の元老西園寺公望に嫌われていた事実に騙されてはいけません。彼は戦争に反対していた平和主義者なのです!などと絶叫する人もいる。

 以上、特に間違いではないが、何だかよくわからないであろう。
「右翼=戦争を推進する人=軍国主義者=ファシスト=悪い人」などという、短絡化と呼ぶのもおこがましい、途中から間違っているこのような図式で説明されることも多いので普通は混乱するのだが。

 本日、私がお話しする、たぶん間違いなく私が最初に紹介した平沼の一面を示す挿話。
 法律家としての平沼騏一郎。

 平沼は、検事総長として司法官僚の頂点を極めた後、長らく枢密院副議長をつとめた。
 枢密院とは、重要法案を審査する機関である。内閣の法制局の仕事を監視(チェック)する機関である。
 平沼は政党内閣、特に民政党内閣と激しく対立したと言われる。
 なぜ副議長が長かったかと言うと、西園寺公望元老がなぜか平沼を嫌い、議長にさせたくなかったために、倉富勇三郎という人畜無害の人物を議長に据え置いたからである。
 この倉富、どれくらい人畜無害かというと、ミミズの這うような細かく汚い字で(もはや崩し字とよびたくない。大泣)、とんでもない量の日記を書いているのである。二階に上がって電話があったので一階に降りただけの間の話で一頁使うほど、何でも記録しているのである。こんな日記を残すような人が、重要人物な訳がない。私は『倉富勇三郎日記』(国立国会図書館憲政資料室所蔵)を「現代のロゼッタストーン」と呼ぶ。。。

 第二次若槻禮次郎民政党内閣が、安達内務大臣一人の造反で総辞職の決定をした際の話。

『倉富勇三郎日記』昭和六年十二月十二日、から。(以下を翻刻するのに三十分はかかった)

二上又今朝、副議長(平沼騏一郎)ニ面会シタル処副議長ハ若槻(礼次郎)ハ安達(謙蔵)ハ他ノ閣僚ト意見ヲ異ニシ協力内閣ヲ主張シ閣内不統一ノ理由ニテ総辞職ヲ為シタリトノコトナルカ此ノ如キ場合ニハ総理大臣ハ安達ノ免官ヲ奏請シテ宜シカル可キコトナルモ之ヲ為サスシテ総辞
職ヲ為スハ如何ナルモノナリヤト云ヒ居リタル如何ノモノナルヘキヤト云フ予大臣ハ勿論陛下ノ親任シタマフ所ナルモ一放〔一方〕、総理大臣カ内閣ヲ組織ストノ語アリ事実亦総理大臣カ選択シテ上奏スルコトニナリ居ル故其大臣ノ統一カ出来サルハ即チ人選適当ナラサリシトノ責任ヲ負フモノニ非サルヘキヤ

 要約すると、どうやら「憲政の常道」に従って野党第一党政友会総裁の犬養毅が次の総裁になるらしい政変の日の朝、枢密院書記官長(事務局長のようなもの)の二上君が有力者の平沼さんを訪ねると、平沼さんは「一人の大臣を罷免できないで内閣総辞職しなければいけないのはおかしくないか」と主張し、それを議長の倉富さんに伝えると「やっぱり、裏切るような駄目大臣を天皇陛下に推薦したのは総理なんだから、その責任はあるんじゃね?」と、当時の通説で返している、というやり取りです。

 平沼さん、倉富が言うような通説は当然理解しているわけでございまして、その問題点を指摘しているのだが。
 帝国憲法下における内閣総辞職で最も多い原因が内閣不統一なことは、当時の法制官僚は問題にしていたのですね。これだと一人の大臣のワガママで内閣がすぐ潰れることになるので。
 当時の法制局などは「天皇に任命を推薦した以上、罷免の奏請もできる」との解釈を打ち出そうとしていたのです。平沼はそれに賛成しているという史料です。
 ただし、倉富の言うような通説を覆すには至らずに敗戦を迎えます。

 平沼さん、「政党内閣の鬼門」「戦前で最も民主的だった民政党を蛇蝎の如く嫌った右翼の頭目」のように言われるのですけど、日大法学部を事実上作ったような人で、刑法の大家の法律家です。
 自分の政敵の若槻民政党内閣に対する言動でも、法律家としての信念に基づいていた、ということです。

 一次史料を丁寧に見ると、固定観念に基づく批難は覆るという事例でした。


2010年4月7日(水曜日)

参議院って何?(4)―人畜無害の時代

カテゴリー: - kurayama @ 04時33分50秒

 三宅久之というと、『TVタックル』の名物親父、くらいしか普通の人は思い浮かばないと思う。元々は毎日新聞の記者である。
 この人、実はその昔、すごいことやっているのです。

宮本顕治を恫喝!

 さすが、ハマコーの隣に座っているだけの事はある。

 さて、シェイエス先生の言葉を思い出そう。「第二院が第一院に賛成すれば不要、反対すれば有害」と。歴史編になりますが、今日扱う時代はまさに「不要?」と言われた時代です。

 昭和二十年代の参議院は結構いい加減だった。衆議院も同じようにいい加減だった。なぜか。本職の政治家が公職追放されて、素人ばかりになったからである。
 麻生太郎のおじいさんの吉田茂は「ワンマン」と称されたが、要するにみんなが素人なのをイイコトに、やりたい放題やったのである。
 ちなみにこの時の参議院は、緑風会という戦前の貴族院議員中心の会派が最大会派となる。この人たちは「非政党化」を建前としたので、与党が参議院で多数派を維持しなくても、たいていのことは話せばわかってくれた。
 例えば、「モーターボート競走法案」などという素敵な法案は参議院が否決したが、衆議院が三分の二の多数で再可決をしたので通過して今日に至る。
 教訓。笹川良一の政治力があれば、参議院は恐れなくて良い?
 ではなく、参議院と衆議院が本当に密着していなかっただけである。

 昭和三十年代は、吉田茂の参謀だった松野鶴平が参議院議長となる。
 自民党も衆参どちらの選挙も勝利し続けたし(社会党が負け続けた)、松野の卓越した政治力で、参議院で何か深刻な揉め事が起きるということはなかった。

 昭和四十年代は、大半が佐藤栄作政権である。
 その佐藤を参議院で支えていたのが、重宗雄三議長である。重宗とともに佐藤を支える立場にあったが反主流派に転じた三木武夫は、まず重宗を潰そうと企んだ。
 その時の言い分は「毎年三人いっしょにふぐを食べる中だったのに〜」である。
 食べ物の恨みは恐い?
 ではなく、三期九年とあまりにも長期に及んだ重宗議長の交代を大義名分に、まじめに参議院改革を考えていたらしい河野謙三の擁立をはかる。河野洋平の叔父である。
 三木は河野をたきつけて「桜会」という非常にネーミングセンスのない参議院議員の集団を立ち上げた。
 なぜそんなひどいことを言うかと言うと、戦前に橋本欣五郎という、トルコ革命をまったく理解できなかったくせに、「日本でも倣って昭和維新をやろう」などと料亭でクダをマいていたトグロ巻き陸軍軍人集団の名前と同じだからである。(ちなみに、かの聖将・根本博将軍も誘われたが、途中であまりの不真面目さに気付いて脱退したという。)

 重宗が四選を目指した時、自民党の議席は百三十七。全野党を足すと百十五。自民党から十二名が造反したら、河野議長の誕生である。
 三木武夫がまずやったことは、田中角栄の無力化!次期総裁を目指す角栄は、重宗一派の弱体化は都合が良いと考え、これを了承。というか、「俺は閣僚だし、参議院のことはしらない」の一言で終了。実際に二人に会話があったかどうかは知らない。しかし、二人とも党人政治家である。どう動けば合理的かくらい、正気であればわかるのである。今の政治家を基準にしてはいけない。

 で、三木派でもないのに、三木派中心の桜会を纏めたのが、石原慎太郎参議院議員。三木と石原の馴れ初めから絶縁までを書くとそれだけで戦後政治重大秘史になるので割愛(別に裏情報など一切使っていないので秘史でもなんでもないが、重大なのは本当)。とにかく、この時の石原はなぜか三木の右腕として生き生きと動く。
 どれくらいノリが良かったかというと、「裏切ろうとした奴がいたので、ボールペンでメンタマを刺すぞと脅したらいうことを聞いた」と、武勇伝の如く自叙伝で書いているほど。(下線部が重要!)

 野党対策は社会党国対委員長の阿具根登が取り仕切った。その時の工作員が、ご存知、三宅久之だったとか。
 全野党ということは、共産党も含めてである。三宅さん、不破哲三を通じて宮本顕治に相当働きかけたらしい。
 当然いつものように「自主投票」とか独自路線をされたら佐藤と重宗が推す候補が勝ってしまう。
「こちらに入れなかったら、利敵行為とみなすぞ!」とか、阿具根と三宅は相当な恫喝をしたらしい。(詳しくは、三宅さんの回顧録をどうぞ)

 で、焦点は桜会に何人残るか。
 某殿様家出身の議員は突然訳のわからない叫び声を挙げて出て行ったりとか、目まぐるしい裏切りが大変だったらしい。
 で、最後に残った会員一堂を集めて三木が一言。
「もうこの場にいるということは、負けたら全員打ち首ですよ」
としぐさ付きで、おどろおどろしく宣言。
 全員がいなくなった後で側近の新聞記者に
「こういう時に人間の格がファイリングされるんだよ」と、これまた動作付で独白。
 何だか妖気が漂っていたらしい。(当事者談)

 げにも怖ろしきかは、いざとなれば共産党でも使う三木武夫。さすが、目的のためには手段を選ばないバルカン政治家。

 結果は、見事河野議長の誕生。佐藤政権の一角は崩れた。

 で、ここまでの大騒ぎをして河野議長が真っ先にやったこと。

トイレ掃除!

 石原慎太郎が河野、そして三木の下を去るのに時間はかからなかった。

 以上、平和な時代の参議院の話でした。


2010年4月6日(火曜日)

参議院って何?(3)―参議院議員の地位と選出方法

カテゴリー: - kurayama @ 02時17分35秒

 憲法四十六条で、参議院議員の任期は六年、三年ごとに半数が改選、とされています。総理は参議院を解散できません。つまり、衆議院議員と違い、参議院議員は総理にクビにされることはありません。

 第一回参議院議員選挙では、上位当選者の人気を六年とした。下位当選者は三年。
 第二回参議院議員選挙では、第一回の下位当選者の改選。
 第三回参議院議員選挙は、第一回の上位当選者の改選です。
 第四回参議院議員選挙は、第二回の当選者の改選、、、
と、これをくりかえして今に至ります。
 さて気付きましたか?
 絶対に国会議員がいなくなることがない仕組みを?
 参議院選挙と衆議院選挙が重なることがあります。これは過去三回あり、しかもその内の二回は意図的に同日選挙にしました。そのような場合でも、参議院議員の半分は残ることになります。国会議員がいなくなることを防ぐためにこのような仕組みにしています。

 で、それが何の意味があるか。ちょっと横道にそれて。
 五十四条二項・三項の「緊急集会」規定です。
 衆議院解散中に緊急の事態があっても、参議院の緊急集会で決めることができます。(二項)
 もちろん、衆議院が事後に承認しなければ無効ですが。(三項)
 私はこれを参議院の優越と扱ってよいと思いますが、「衆議院の優越」を強調する日本国憲法学はそのような立場は採らないようです。

 ちなみに、この緊急集会の権限、帝国憲法下では枢密院にありました。
 子、曰く「戦前の枢密院は衆議院より強かった。戦後の衆議院は参議院より強い。」と。
 同じものに関してまったく逆の解釈が成り立つ理由がわからないですね。
 この「子」を「し」ではなく、「こ」と呼ぶことにしよう。

 さて閑話休題。
 参議院議員の選び方です。
 今は、九十六名が全国区比例代表非拘束名簿式で。百四十六名が地方区(選挙区)で選ばれています。
 一回の選挙ではその半数が改選されるので、比例区四十八、地方区七十三名ですね。有権者は、一回の投票で比例区と地方区でそれぞれ一票ずつ合計二票を投票することになります。

「全国区」とは、日本全国を一つの選挙区とすることです。
「比例代表」とは、政党ごとに得票数に応じて議席を比例配分します。
「非拘束名簿式」とは、比例代表の細かい規定です。

 例えば、十%の得票数だと、五議席獲得!とかになります。(本当はもう少し複雑ですが)
 ではその五人はどのように決まるか。
 政党ごとに名簿を提出して、その中で得票数で順位をつけ、上位の五人が当選します。有権者は政党名だけを書いても、政党の名簿の中で「是非この人を!」と書いても構いません。

 田中角栄と竹下登の絶頂期には、拘束名簿式といって、政党が勝手に順位をつけていました。
 つまり、大政党の名簿上位だと何もしなくても当選ですが、下位だと何をやっても、、、でした。
 さらにその前は、全国区という完全に個人人気投票でした。
「石原慎太郎、伝説の三百万票!」とか「宮本顕治、まさかの三十八位当選!」とかはこの時代の産物ですね。(事例に他意なし。これぐれも、日本共産党の議長を貶めるために、わざわざタレント候補を引き合いに出したとかそういうことはございませんので。笑)

 地方区は、各県ごとに一つの選挙区です。
 東京みたいに大きな都道府県は五人、島根とか鳥取みたいに二つで一人も無理な県でも最低一人、という感じです。人口の比例配分なら、東京が十人(計二十人)の国会議員を出せないのはおかしのですが、
 そこは大人の事情?で誤魔化しては本当はいけないのですが、理由は面倒なので省略。

 一つの選挙区(県)から一人の議員を出すのは小選挙区制です。これは衆議院と同じでわかりやすいですね。一位になれば勝ちです。

 問題は定数二〜五人の都道府県です。複数区とか言われます。
 これは大選挙区単記制です。単記制とは、一人の候補者にしか投票できないことです。
 この世で最悪の選挙制度である「大選挙区単記制定数二」で説明しましょう。第一党が一番勝ちにくく、第二党が一番勝ちやすいのです。
 単純な算数の繰り返しなのですが、要するに51%の支持どころか、67%の支持を得なければ、勝ちではない、という制度です。(候補者乱立の場合はもっと数字は低くなりますが)
 普通にやれば第二党が第一党と同等の地位を得られる、というとんでもなく反民主的な制度です。
 今次参議院選挙で、複数区、特に二人区が話題になるのがわかりますね。
 小沢の「二人擁立方針!」って、第一党の支持率が落ちている時には自爆行為なのですが、第二党がもっと落ち目だからまぐれ当たりの可能性があります。暇な人は算数の計算ですので、やってみてください。

 何のためにこういう選び方になっているか?

 一言で言えば、わからん!

 もう少し詳しく言えば、さっぱりわからん!

が本音です。そもそも、売り言葉に買い言葉で始まったのが今の参議院なので。

 以上、わかりました?途中ちょっと難しかったですか?
 書いてて気付いたが、池上彰ってこういうのを商売にしているなあ。
 彼の事実関係の説明能力の高さは感心するが、意見が偏ってるかなあ。
「日銀マンセー!今の日本人は学力低下してません!金融政策など効果はないのです!」とか。

 とりあえず、一日一回、白川方明と羽毛田信吾と・・・(以下、多すぎるので略)に呪いを込めている倉山でした。
 ちなみにかなり先日になりますが、伊勢の神宮で、

「敵国降伏!」

を祈ってきました。神風が吹いても、挙国一致がなければ意味がないのですが。元寇で言えば、二月騒動の真っ最中?


2010年4月4日(日曜日)

与謝野新党に望むこと

カテゴリー: - kurayama @ 01時41分21秒

 与謝野・平沼新党に最低限望むことは一点。

一、反民主の選挙協力をすること!

ですね。

本当は、

二、自民党の過半数を連れて脱党してください。
三、日本人が希望を持てる政策を打ち出してください。「船中八策」!

とかあるのですけど。

 一は、本当に橋本大二郎氏擁立なら、全国区ではなく、高知県で、自民党系二人と調整、くらいのことができなければならないのでは?大事なのは、複数区ですね。
 自民二人ではなく、「自民+みんなor与謝野新党」の方が、最低一議席は取れるし、二議席を取りに行くのに合理的ですね。この理屈は算数ができればわかります。

 二は、まあ今後の展開次第ですね。月曜日から本格化するのでしょうが、月曜日が一つの目途ですね。谷垣が論外な以上、本当はこうでなければならないはずなので。

 三は、「増税の前にリフレ!」ができる政権の枠組みを作ることが肝要かと。
 これをやれば、実は与謝野さんと渡辺さんの経済政策は矛盾しないはずでは?


2010年4月3日(土曜日)

与謝野・平沼新党らしいですね(永田町に周知徹底する方法)

カテゴリー: - kurayama @ 00時42分43秒

 本日は大学の行事始め。講師打ち合わせ会でした。ま、色々書きたいこともあるのですが、表題に関連して。

 

 竹下登式「永田町に周知徹底するにはどうしたらよいか」とは?

 鳩山邦夫君を呼び出して、

「これは大事な極秘の話だよ。

君にだけ言うんだからね。

誰にも言っちゃいけないよ。」

と耳打ちすれば良いとのこと。

 その日の内に共産党も含めて知れ渡っていたとのこと。

 恐るべし竹下。ダテにダイゴのおじいさんはやっていない。人を見る眼はあるなあ。

 

 彼が新党に誘われる日は来るのだろうか。。。


2010年4月2日(金曜日)

政局弛緩と連立悪夢

カテゴリー: - kurayama @ 03時20分57秒

 民主党の皆さん、勝てる気はしていないだろうが、負ける気はもっとしていないだろう。あまりにも自民党がだらしないので。

 一部にはこれだけ逆風が吹いていれば民主単独過半数はありえないだろう、などという弛緩した空気も流れているようですね。しかし、日本人の税金を外国に垂れ流そうなどという高校授業料無料化とか子供手当とか、誰の賛成で成立したか。
 民主・社民の連立与党に加え、公明・共産ですね。
 つまり、選挙後に公明党の与党参加は前提で、あとは共産党が閣外協力にとどまるかどうかだけです。

 実質的には、

民主・社民・公明・共産連立政権

が夏にできる覚悟でなければならないでしょう?

 さあ、どうする?諦める?

 私は公明党さんや共産党さんには、どんどん民主党政府に擦り寄って欲しいと思う。できればとことん露骨に。
 日本人の良識派は結束するだろうし、民主党の良識派も耐えられなくなるだろう。例えば、公明党が与党入りすれば、自公連立で民主に寄ったはずの他の宗教団体が嫌がるだろうし。

 小沢幹事長が自民弱しと見て、二人区に二人擁立をしている方針について。
 普通に考えれば暴走ですね。でもこのままだとまぐれ当たりしそうですけど。不人気の自民が二人立てる必要はなく、みんなの党と選挙協力をすれば良いだけでしょう。党名が違う方が、票は集めやすいし。

 以上、正気になればわかるはずです。

 ところで、秋頃に人民元切り上げかなあ。
 そこでまともな統計などあるはずがない中国のバブルがはじけるとして、その前に日本人から巻き上げるだけ巻き上げようなどとされたらどうしましょう。
 この経済危機=デフレ&超就職難、もはや単なるゼニカネの問題の次元を超えているのはこの砦で何度も繰り返している通りです。
 今のうちに対策をしておかないと、取り返しがつかない。
 特に教育格差が固定化したら、日本は終わりですね。

 夏の参議院選挙後三ヶ月以内にリフレ!
 それができる政権の枠組みがなければならない。
 これなくして日本生存の条件は厳しいと見ているのだが、ご意見は如何に?

 以上、かなり話を端折っていますので、わからない人は気軽に質問してください。


2010年4月1日(木曜日)

さあ、新学期!弁論部的に活動しよう!

カテゴリー: - kurayama @ 00時41分01秒

 しばらくご無沙汰でした。これからは毎日更新します。

 一つヤマを越えました。かな。とりあえず、頭痛・眩暈・失神・幻覚の四重苦からは脱却しましたけど。しばらく人と会わない日々でした。基本的には。。。連絡が滞った皆様、これから随時ご連絡いたしますので、お許しください。

 さて、私が引きこもっている間に世の中ではこんな楽しいことが。

 民主に「デフレ脱却議連」 日銀に金融緩和圧力
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100330-00000622-san-pol

 中心人物、見る人が見るとすごいメンバーですね。立ち上げの会には、このブログでもご紹介させていただいた田中秀臣先生が講師で来られておられたそうで。

 ヒキコモリ期間中、
「自殺者が年間三万人、その人たちは白川方明が何を言っているのかしているのかどころか、
日本銀行総裁の名前すら知らないで死んでいっているのだなあ」などと思っていたものです。
 こいつの発言聞いていると、

金融緩和の阻止が中央銀行の使命?

のように聞こえてくるから不思議だ。もはや文明国の経済学ではないぞ、それ。

 この砦をご覧の方には、私が民主党嫌いのように思われていて、実際その通りなのですが、自民党だって駄目な訳ですし、民主党にだってまともな人はいますから、そこは紹介したいとは思います。

 ということで、
議連参議院事務局長・金子洋一先輩のブログ
http://blog.guts-kaneko.com/2010/03/post_508.php

議連衆議院事務局長・宮崎岳志先輩のブログ
http://www.miyazakitakeshi.jp/

 他にも、斎藤進先輩や森山浩行先輩の名も。

 なぜ「先輩」と連呼しているかというと、私は大学時代弁論部というところに所属しておりまして。で、私らの時代の弁論部は大学とか学年にまったく関係なく仲が良かったというか、今でも仲がよいのです。ほとんど何とか結社に近いモノが。

 宮崎先輩は、私が一年生の時の四年生です。今でも「師匠」とお呼びしています。
一番最初にお世話になった先輩ですね。
 斎藤先輩は、私が一年生の時の三年生です。今でも「幹事長」とお呼びしています。
ん?小沢?誰ですか、それ?・・・以下略。
お二人は同じ中央大学唯一の弁論部・辞達学会の先輩です。

 森山先輩は、私が二年生の時の三年生です。「委員長」「会長」などとお呼びしています。
森山さんは明治大学雄弁部出身ですけど、そんなことは関係なく、というのが私らの時代です。

 私どもの時代の弁論部、学歴差別がまったく存在しないサークルだったのです。まあ、どこ学校に所属したかとかはタマタマとしか思っていないような人間しかこういうところには集まらないので。

 「そいつが何者かではなく、そいつが何を言ったか、純粋な議論の質によってのみ評価される」、それが私が居た時の学生弁論部でございました。社会人になってからはそうはいかないのですけどね。

 去年の衆議院選挙で、私と縁のある三人の先輩方が小選挙区で同時当選されて。しかも破った相手が、元財務大臣、現職文科大臣、公明党幹事長と。。。
 時々、私の言うことが極端に思われるのは、この方達を基準にモノを言っているからという説も。汗

 何はともあれ、「年間に会う最低回数100日×2年」だった方々のご活躍は嬉しい限りです。
 お三方に関しては、話をしだすと回顧録一冊分ほどできあがるので、以上で省略。笑

 金子先輩は、一高東大弁論部出身です。
 なぜか最近一番お世話になっています。若い学生の面倒を見てくれています。
 この夏、改選です。
 定数三に、自民党が一人、みんなの党が一人、民主党のもう一人が千葉景子
 神奈川県民の皆さんの良識に期待します。

 大学生諸君へ!
 就職が厳しいなどと諦めるな!
 世の中には知恵と勇気と行動力で戦っている人もいます。
 迷ったら、大学の弁論部に入りましょう。
 世の中で生きる残る方法が見つかります。
 無ければ?
 下記にお問い合わせを。平成初期の弁論部OBの集まりです。どうやって弁論部を作れば良いか、から教えてくれます。現役の大学生の仲間も助けてくれるでしょう。
 http://ameblo.jp/yubenhozonkai/

 あと、私のイベントなんかに来てくださって相談していただいてもいいですよ。

 ちなみに同議連の松原仁会長も早稲田大学雄弁会でしたね。
 拉致問題の活躍で有名ですけど。世代が離れすぎてお近づきではないのですが。
 私の「船中八策」でもそうですけど、対立軸が日本を守りたいか滅ぼしたいか、ですね。
 拉致もデフレも同じ問題で繋がっているのだと痛感する今日この頃。

 ということで、新学期も始まりそうな今日この頃、

私は弁論部出身ですアピール月間

の最初の活動でした。

 ところで弁論部って何をするところかわかりました?世の中を良くする技を身につけるところなのですよ。

 今回ご紹介した、金子先輩・宮崎先輩・斎藤先輩・森山先輩(以上、政界ではなく、弁論界での序列順)の活動、すべて、学生時代に磨いていた技を社会で使っているだけです。


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