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5つ星のうち 4.0
天才を育てるということ, 2012/9/17
この本に出てくる人たちはスポーツの成功者であり、その陰には親からの過剰な期待を背負い、変なスパルタ教育を受け、
人生をドロップアウトしたであろう敗残者が膨大にいることが今の自分にはわかるので、これを読んで子供を天才に育てようと思うのはちょっと諸刃じゃないかと思うこともあり。
もちろんどの親も自分の子供に対して全身全霊の愛をこめて育てているのだろうが、とにかく膨大な犠牲を払っているなあと思った。
やっぱり、子どもと多くの時間を過ごすために時間が自由になりやすい自営業者が多いですね。
一番読んでいて印象に残ったのが丸山茂樹の父親。
以下抜粋
利発な子供だったが、自分の人生を考える余裕がなかった。出会った先達からは「君の頭脳があれば本因坊になれた」「プロゴルファーも夢じゃなかったのに」と惜しむ声が投げかけられた。しかし、そのために何をすればいいのかという方法論がまるで分からなかった。知識がないと人生も切り開けない。そう悟った護は、自分の子供にそんな思いだけはさせたくなかったのだという。
ノウハウを必死に学び、風姿花伝!まで読む。すごい。
自分も、誰でもそうだと思うが、過去を振り返って、「ああ、あれを知っていれば」「こう育ててくれれば」とか思うことがあるだろう。
それを本当に息子にしてあげたという。いい父親だなあ。
後は人生観であり、家族との時間の過ごし方をどう考えるか、ですよね。
里谷多英の父親の言葉も印象に残ったのでここに。
せっかく自分で興したんだから会社も大事にしてと言うと、決まってこんなセリフが返された。
「家族がご飯を食べられて、みんなで遊ぶお金を稼げれば、それ以上仕事をする必要はない。会社を大きくしても、蓄えができたとしても、そのために家族と過ごす時間が減ってしまったら本末転倒じゃないか。3時に帰っても、お前たちを食べさせるだけの仕事はしているんだから文句は言うな」
全然関係ないのだが、里谷多英の美少女ぶりにビックリした。
父親が溺愛したのもよくわかる。昔はかわいかったんだなあ(過去形)。