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初ガツオ、浜に活気 気仙沼で初水揚げ
 | 次々と水揚げされ選別される初ガツオ |
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昨年まで16年連続で生鮮カツオの水揚げ日本一を誇る宮城県気仙沼市の気仙沼漁港で23日、ことし初めてカツオが水揚げされた。東日本大震災で大きな被害を受けた魚市場が主力魚の登場に活気づいた。 静岡県沼津市の漁船「第78大師丸」(339トン)が午前5時に入港し、千葉県銚子沖で同僚の巻き網船が捕獲した76トンを水揚げした。ベルトコンベヤーで運ばれたカツオは市場関係者によって重さごとに選別され、入札にかけられた。2キロ前後の中小型が多く、1キロ平均274円とまずまずの値が付いた。 カツオの初水揚げは昨年より2週間早い。昨年の気仙沼魚市場の生鮮カツオの取扱量は1万9760トン、取扱額は66億3900万円。量は震災前の5割、額は7割ほどの水準だが、いずれも日本一だった。
◎「震災前超す量を」/17年連続日本一狙う
気仙沼市の気仙沼漁港でカツオの初水揚げがあった23日、魚市場では歓迎セレモニーが開かれた。夏漁の主役に期待する大勢の仲買人が集まり、会場は祝賀ムードに包まれた。(1面に関連記事) 午前6時半からのセレモニーでは、菅原茂市長が入港した「第78大師丸」(静岡県沼津市)の船長山田忍さん(54)に記念品を贈った。菅原市長は「きょうは70トン以上も水揚げされ、市場は活気づいている。東日本大震災からの気仙沼復興の下支えになる」とあいさつした。 山田さんはセレモニー後の取材に対し「気仙沼湾はがれきもなくなってきれいになった。今シーズンは震災前以上の水揚げができればいい」と話した。 気仙沼漁港は昨年まで16年連続で生鮮カツオの水揚げ日本一を誇る。漁港の一部では被災した岸壁の整備工事が行われているが、気仙沼漁協(気仙沼市)の佐藤亮輔組合長は「水揚げにはほぼ問題ない。ことしは昨年以上の量を取り扱い、日本一の座を堅持したい」と語った。 3月に漁港近くで水産会社を再建した仲買人の佐々木利重さん(49)は「カツオはわれわれにとって生命線の魚。ブランド価値を高め、一生懸命売っていく」と意欲的だった。
2013年05月24日金曜日
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