まだ彼が子狼（ころう）だった頃、森で出会った不思議な少女。 　そして時が過ぎ、彼等は再び出会った。狼と、女狩人として。 　しかし、二人は互いを理解しあい、その間柄を深めていった。狼と、人間という種族の壁を越えて。 　けれど、時に運命は残酷で。芽生え、互いへの感情を認めた頃には、既に互いの運命が別れ始める……。 ※コミティア101にて販売する同人誌、ブログにて掲載した見本と同じ物となっています。

　そう、ここは『望む物が手に入る』喫茶店――。 　不思議な幼い店長『夢香（ゆうか）』と、そこに訪れる常連客『大槻凛（おおつきりん）』の、他愛のない世界に溢れる出来事に関する問いかけと答えの物語……。

　日本の、丁度文明開化を迎えた頃のような別世界。 　そこで、南蛮を最も嫌う和ゴスの少女――夢萌は、自分と同じ神社の神主熊鷹（かげたか）に拾われた巫女慈貴（いつき）と共に平和な時を過ごしていた。 　そう、ロゴスを絶対神として崇める宣教師が訪れ、社に祀られた神――咲耶に異変が起こるまで……。

　望月の夜には、戸を開いてはならぬ。それは記憶を喰らう妖狐の物なり――。 　山の中に住まう、変り者の小説家――桂秋（けいしゅう）。彼は望月の夜更け、ある女性と出会う。それが、彼の運命を狂わせるとも知らずに……。 　第十五回文学フリマにて販売する作品のサンプルとなっています。

　『平凡』な容姿に悩み、『平凡』の呪いにかかってしまった、お姫様になれない女の子ともう一人の自分のお話。

　以前サイトの小ネタで書いた話（悪戯な下心）とリンクしています。また、某曲よりインスピレーションを受けて浮かんだ話でもあります。

　日本文学館のコンテストに応募し、残念ながら落選した作品です。世界の端について、歪んだ自論を持ち出す少女と、世界は醜いながらも美しいと信じている少年の対話です。

　会社員――須坂優莉（すざかゆり）は悩んでいた。仕事がうまく行かず、打破できない現状を。終電間近のホームで自己嫌悪に苛まれている彼女は、ある不思議な少女と出会った――。

　深い深い海の底。旧友である身勝手な人間の愚かさを嘆き、ひっそりと暮らす人魚の一族。 　物語の始まりは、人魚族を統べる王に仕える魔法使いが、彼の末娘に恋慕を抱いた事から始まった。 　彼女に対して深まる愛情。しかし決して告げられない思い。自分は、ただの魔法使いでしかないのだからと、そう自分に言い聞かせて。 　しかし、末娘が十六の誕生日を迎え、一度だけ許される「人間の世界」を垣間見た時、彼の運命は大きくゆがみ始める……。 ※コミティア100で無料配布、同イベント101にて販売する同人誌、ブログにて掲載した見本と同じ物となっています。

　日本に昔から伝わる童歌、遊びをお題にした短編集のサンプルです。