2013.5.24 05:03

虎・メッセ、粘ってハーラー単独トップ6勝!

先制点をもらった直後の一回に満塁のピンチを作ってしまったメッセンジャー(撮影・鳥越瑞絵)

先制点をもらった直後の一回に満塁のピンチを作ってしまったメッセンジャー(撮影・鳥越瑞絵)【拡大】

 (セ・パ交流戦、ロッテ1-7阪神、2回戦、阪神1勝1分、23日、QVCマリン)倒れそうで倒れない。イライラもカリカリも乗り越え、セ界のトップに立った。阪神・メッセンジャーが、146球を要すメロメロピッチながら、ハーラー単独トップの6勝目を挙げた。

 「チームに助けてもらったよ。迷惑をかけてしまっている。ハーラートップ? 攻撃陣が点を取ってくれるからだ」

 一回にはコツコツと当てられ、粘られた。二死から連打と四球で満塁のピンチを背負ったが、清田を右飛に斬りことなきを得た。三回には3四球も絡んで1点を失ったが、最少失点で切り抜けた。

 和田監督は「本来のキレがないから空振りがとれない分、ファウルにされて、球数が多くなりすぎている。1点で抑えたという感じはない。4、5点取られているような雰囲気だった」と苦言を呈した。

 バックネット裏には、米大リーグ、パドレスの球団関係者が陣取っていた。鋭い視線を送ったスカウトの1人は「詳しくは言えないが、全球団チェックしている。きょうは良くはなかったけど、タイガースに3年在籍していて、成績を残している。当然チェックしている」と明かした。今季は虎との2年契約の最終年。快進撃を続ける右腕へ、母国からも触手が伸びつつある。

 熱視線を送られる右腕は「チームが勝てばそれでいい。そんなに多く投げるのは好きじゃないけどね」ともちろんこれが本調子ではないと言いたげだった。メッセンジャーが白星を積み重ねるたびにその周辺が慌ただしなっていく。(長友 孝輔)

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