打ち上げ花火のように虎打線は2けた安打を放った【拡大】
これぞ4番だ。マートンが得意の幕張で完全復活を遂げた。もう心配無用だ。
「オオキニ。マイニチ、ボチボチ、デンナ。アサッテガンバリマス」
敵地でのヒーローインタビュー。定番になったたどたどしい日本語でファンを沸かせた。
電光石火の先制劇だった。薄暮の一回二死二塁。唐川のスライダーをコンパクトに中前に弾き返した。
「チームとして先に点がほしかった。いいところに飛んでくれたね」
先制点をたたき出すと三回一死一、二塁では中堅フェンス直撃の適時二塁打。五回も左前に運び、2試合連続&今季11度目の猛打賞。九回も三遊間を破り、4安打目を放った。最大5点差を追いつかれた、前夜の5時間12分、延長十二回ドローの悪夢を払拭した。
交流戦に入るとバットが湿った。20日の西武戦(西武D)までの6試合で23打数3安打(打率・130)と急落した。ところが、千葉でのここ2試合で9打数7安打と大爆発。阪神加入後の4年間で通算8試合32打数18安打(打率・563)、2本塁打、5打点と相性のいい球場で蘇った。「1年に1度だから、わからない。たまたま調子がいいときに、きているからかも」と笑ったが、打率を・357まで上げ、リーグ2位に浮上した。